2章第11話 帰投と暗い動き
連投になります。
前々回も言いましたが、リアルが忙しくなるので更新速度が落ちますが、執筆活動自体は続けますので次回をお楽しみ下さい。
今後とも別世界の現代戦をどうぞよろしくお願いします!
『こちらエターナル、これより管制をタワーに移す、アウト』
『了解、こちらハートホード・タワー、ジーク各機、着陸を許可する。
Wind0-4-0 at 9、オーバーヘッド・アプローチ』
『ラジャー、南から侵入する。』
警戒管制機から管制が基地の管制塔へ移行し、着陸許可が下りる。
横風の上、離陸時より若干天候が崩れてきた様だ。
オーバーヘッド・アプローチに入る為高度を下げ、雲量6の雲の層を抜ける。
滑走路に差し掛かる寸前、これから下りる滑走路の右脇に芝生を抉った痕がある。
痕を辿っていくと……
『おいおい!大丈夫かよ⁉︎』
僚機が驚愕の声を上げた。
滑走路の上空を通過する瞬間、その姿もはっきり見える。
滑走路から逸れ、所々脱落しボロボロになったF-22が擱座している。
キャノピーが開いている事から、パイロットは既に脱出した後だと思われる。
立ち上る煙は抉った際の土煙か熱か炎による煙か……
考えている間にも旋回チェックポイントに差し掛かる、ジーク01は心配だが自分にもやるべきことがある。
チェックポイント通過、左に旋回する。
約3秒ごとに感覚を空け、後続機も旋回に入る。
戦闘機は着陸態勢に入った時が最も狙われやすい、その為戦闘速度を維持し、着陸寸前まで即座に戦闘態勢を取れる様にするのだ。
180度旋回が終わると、ギアダウン・ロック、チェック。
フラップを充分な揚力が得られる位置に持ってくる。130ktでもう一度180度左旋回、滑走路に侵入する。
高度100ft……50……40……30……20……10……5…ランディング。
ドッ、キュッとメイン・ギア接地し、タイヤが鳴る。
13度の機首上げを保って減速し、機首を下げノーズ・ギアも接地させる。
間隔を開けて全機が着陸、左にステアリングを左に切り、格納庫前に駐機する、エンジンを停止させる。
酸素マスクを外し、ヘルメットを脱ぐ。
整備員が梯子を持ってくるのが見えた為、キャノピーを開けた。
キャノピーの縁に梯子が架けられ、整備員が「お疲れ様でした」と敬礼する。
「おう、お疲れ。機体を頼む」
とヘルメットを持って機を降り、敬礼を返すと耐Gスーツを脱ぐ為に更衣室へ。
更衣室は司令部建屋に有り、直接エプロンに出れる様に外扉がある、そこが乱暴に開けられる。
「早くしろ!」
「わかった!」
先に降りたタケルとレイカが耐Gスーツだけ外したフライトスーツのまま飛び出す。
すれ違いで更衣室に入り、自分の棚にヘルメットを置き、耐Gスーツを乱暴に脱ぐ。また扉が開きフミヤとトウヤが更衣室に入ってきた。ロッカーに耐Gスーツを叩き込み、フライトスーツのまま更衣室を飛び出す。
F-22が擱座しているのは戦闘部隊司令部の反対側、滑走路の向こう側だ。空軍基地は広過ぎる為、移動の為に格納庫内に停めてある自転車を使いエプロンを抜ける、誘導路を大回りし、擱座地点に走る。
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擱座地点に到着、エスコートの為に一緒に戻ったヒロキ中尉、タケル中尉、レイカ中尉がF-22の前で佇んでいた。
近くで見るとかなり損傷が酷かった。
ノーズ・ギアと右メイン・ギアが折れて機体の腹が接地していて、右主翼のエルロンと垂直尾翼の可動部が地面に叩きつけられた衝撃からか丸ごと脱落、右翼が地面を抉っていて、右エンジンから煙が出ている。
「パイロットは?」
ヒロキが応える。
「もう軍病院に搬送された。多分足折れてるし肋も何本か折ってる。衝撃で気を失ってたからコックピットから引っ張り出すのが大変だったよ。」
その間にフミヤとトウヤ、ツバサが駆けて来る。
「うわっ」
「パイロットは?」
「大丈夫なのか?」
ヒロキが先程と同じ説明をする。
「心配だな……意識が戻って安定したら見舞いに行かないとな」
「そうだな……」
と呟いたと同時に、擱座機収容車両がやってきた。
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結果として探査機"オメガ"再突入体の奪還作戦は成功、カプセルはキース島宇宙センターに運び込まれ解析に掛けられるだろう。
敵側になぜ戦闘機が付いていたかは謎である。
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グルーバキア・某所
暗室で1人の男が、笑っていた。
「どうした」
向かいあって座っているもう1人の男に声を掛けられる。
「クスクス……なに、次の計画であの国が大混乱に陥るのは目に見えている。それが嬉しくてな」
「あぁ、そうだな。こっちは人生棒に振って国まで握ったんだ」
2人の口元がニヤリと三日月状に歪む。
「さぁ、始めようか」
へばりつく様な声は、闇に溶けて消えた。
2章はここで終わりです。
次回から3章に入ります。
次回投稿は11月20日、18時を予定しています。




