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2章第2話 空軍、始動

===ヨルジア、ハートホード空軍基地===




「これから探査機奪還作戦の内容を発表する」アヤナ・イセガワ中佐はパイロットが集まったブリーフィングルームで奪還作戦への作戦会議が始まった。

「衛星からの情報によると、3日後にこの街の外れにあるこの橋を、探査機を輸送するトラックが通過するらしい」

薄暗いブリーフィングルームでプロジェクターからスクリーンに映された画像を指し棒で指しながら言う。


「で、現在この辺りに陸軍の特殊部隊が潜伏中」と、指し棒で橋から少し離れた部分を円で囲む。

「探査機の確保を担当するのはこの特殊部隊、我々の主任務はこの橋を爆撃し、輸送車列を遮断する事と、可能であれば周辺の航空戦力の撃滅をする事」指し棒で橋をコンコンと叩く。

「特殊部隊は探査機を確保した後、河原に着陸したC-17で探査機と一緒に回収する、爆撃には」と言って画面を切り替え、ミサイルを表示する。

「AGM-20を使用する。初めての実戦投入で不安もあるだろうから爆撃隊のもう1機にはGBU-39SDBも搭載する、それからC-17は第606輸送隊が出す、不整地着陸の訓練受けているから丁度良いでしょう」では次、と言ってプロジェクターを消し、電気を点ける。

「参加メンバーを発表します、ベクター、フリーダム、クイーン、ライダー、フェネック、ブラン」

TACネームで呼ばれた6人が起立する。

「6人のうち2人はさっき言った装備で爆装、残りの4人は爆装班の直掩に着いて貰う。それからソニック、ソード」

またTACネームで呼ばれた2人が起立。

「2人は輸送機の護衛に着いて、呼ばれた8人以外は当日も通常運転でアラートと訓練に。さっきの8人は残って、以上解散!」

ガタガタッと椅子が鳴り、12人がブリーフィングルームを出て行った。

「さて、あと決める事は爆装する機とコールサインなんだけど、爆装は誰か自信ある人?」と、TACネーム・ライダーこと、タケル・ニノミヤ中尉が挙手した。

「俺は前までF-2乗ってましたし、爆撃には自信あります」

「ほいじゃあ決定、あと1人は?…って決まってるか」

はい、とTACネーム・クイーンこと、レイカ・クシモト中尉が挙手。

「爆撃任務であたしに敵う人なんていませんよ」

「それじゃ、お願いね」

レイカが前着任していた所はケルゼル空軍基地の第308戦闘飛行隊だ、F-15Eストライクイーグルを使っていた飛行隊なので、爆撃には慣れているだろう。

それからもう一つ、アヤナ中佐がレイカに躊躇いなく任せられる理由がある。


「戦闘機の爆撃女王」


それがレイカについた二つ名だ。

オーレアシア・ヨルジア・ラベリア合同演習の際、その実力をまざまざと見せつけた。

1週間の演習中、レイカが投下した爆弾は

無誘導通常爆弾52発

レーザー誘導爆弾(ペイブウェイ)28発

GPS誘導爆弾(JDAM)20発

そのうち、目標から3m以上外したのは3発のみ、それも全て無誘導通常爆弾である。

兵装システム士官(WSO)のお陰でもあるが、その腕は驚異的だ。

それがどう尾鰭がついたのかは不明だが、「灯火管制下のビルの窓に爆弾を放り込める」と噂されている。


「分かりました、確実に当てて見せます」レイカは力強く頷く。

アヤナがよし、と頷き、次の話題に入る。

「出撃コードはAF098、コールサインはフミヤ中尉、何かある?」

指名されたフミヤ・ヤナセ中尉

「…領空に侵入するから…イントルーダーはどうでしょう?」

「長い」

一刀両断!

ヒロキ中尉、と今度はヒロキを指名する。


「……ジーク、ジークで」

「よし、それで行こう」

その後、爆撃訓練の予定や作戦の手筈を練った後、解散となった。

AGM-20


GBU-32と同じ大きさの空対地ミサイル。

作中のオリジナル兵器。


射程距離52km

F-22に搭載可能な数少ない対地ミサイル。

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