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残念ながら
ニーナは空からディックを探していた、「たぶんあの
人は1人では生きられない」とニーナはか細い声で呟い
ていた、そこに何処からともなく近づいてくる者がい
た、
「やあ、相変わらず飛んでる時のオーラも可愛いね」
ふと横を見ると同じ魔法協会で働いているジミーだっ
た、彼はニーナに片思いしている青年魔法使いであり
魔法力で言えばニーナより上であるが、ジミーの
魔法オーラは綺麗とは言えないものだった。
前にも話した通りこの世界の住人は、ヒョロヒョロ
なので見た目の容姿より魔法オーラの色、形、揺らぎ
方で綺麗、不細工を判断している、なのでニーナは
昔からジミーの歪んでいる魔法オーラが好きではなか
った。
「今、忙しいからまた後で」とニーナはジミーに言っ
た、するとジミーはこう言った、
「残念ながらあなたの探している人はもうここにいな
いよ」と。