番外編 いざ、チェイス!
※ルールは開発中のものです。
ジャンヌ「皆様、お話をお読みの途中申し訳ありません! ジャンヌ・ダルク、ファンタスクの教育係です! 毎話の最後にカード紹介していたカードゲーム、オーバーチェイスのゲームの流れがわかりにくかったので試合で説明します! マラン! デッキは持ってますね?」
マラン「うん、まあ一応ねー。ジャンヌさんから誘うなんて珍しいじゃあん!」
ジャンヌ「スペシャルカードはありますか?」
ちらっとカードを見せるジャンヌ。書かれているのはSPカードという文字と、地味ななめした革の本のような柄。
マラン「もちろんだよ! これがないとデッキじゃないしね!」
マランもまたカードを見せる。文字は変わらないが、こちらはペンキをこぼしたような模様をしている。
ジャンヌ「それでは、お互いのデッキを、カットアンドシャッフルです!」
天に掲げられたお互いのデッキは、それぞれのデッキの中で、幾多もの混ぜが行われ、あっという間にまた手元に帰ってくる。
ジャンヌ「それでは、チェイス開始!」
ジャンヌ・ダルクのデッキ「光炎グッドスタッフビート」
VS
ル・マランのデッキ「光単ファンタスク――マラン軸」
ジャンヌ「初期手札の5枚をドロー!」
マラン「ぼくも引いたよ!」
アンドンターブル「最初のターンのはじめ、お互いにエナジーを5獲得だ。さらに、ゲームの最初に1回だけ、手札の一属性をエナジーにブーストできるぞ」
ジャンヌは炎属性、マランは光属性を選択。
ジャンヌ「最初のターンはドローもなく、エナジーチャージ以外のSPカードも使えない! まずはカードの処理の優先権を獲得するためにも、このカードを伏せる!」カードセット
マラン「このカードがいいかな」カードセット
アンドンターブル「お互いにカードをセットした。このカード同士で動いた速さというステータスを比べることで優先権の獲得が決まる。ちなみに初期の速度は3だ」
ジャンヌ&マラン「オープン!」
ジャンヌ
アスカニアの火焔祭
スペル
コスト2 速さ+2
手札の炎属性のカードを1枚、エナジーに送る。そうしたら、カードを1枚引く。
VS
マラン
悪意のファンタスク
チェイサー
光属性 種族:ファンタスク/サンライザー
コスト2攻撃力2防御力2速さ+2
このチェイサーが出た時、またはターンのはじめに装備状態を外してもよい。そうしたら、相手のチェイサーを1台選んで、無防備にする。
速さ拮抗!
マラン「速さ拮抗かぁ。けど次で決める! カードをセット」
ジャンヌ「わたしもカードをセットします。カードオープン!」
ジャンヌ
SPカード! エナジーチャージ 手札のカード1枚をエナジーに置く。
VS
マラン
クオリアギア・悪意のファルファローブ
装備アーティファクト
光属性 種族:ファンタスク
コスト2 速さ+1
クオリアギア-装備されてないこのカードを再装備する時、山札からこのカードが属性を過不足なく持ちこのカードのコスト以下の装備対象を出し、装備させてもよい。
このオブジェクトが出た時、または装備状態が外された時、1枚引く。
装備されてないこのアーティファクトがあれば自分の再装備のコストが1少なくなる。
マランの速さが優勢!
アンドンターブル「ジャンヌさんはエナジーチャージか。速さは据え置きだな」
マラン「よし、速さで優勢をとった! これでぼくの速さは6だもんね!」
オーダシュー「これでマランが先制できる。ここまでに出たカードはすべてマランが先に好きな順番で処理できるぞ」
マラン「というわけで悪意のファンタスクをバトルゾーンに! そして、悪意のファルファローブを装備だ!」
ファンティ「あれぇ? マランは出た時効果を持ってるよねぇ。このタイミングで装備は外せないの?」
オーダシュー「出た時効果は、実際に出た時の状態を参照するんだ。悪意のファンタスクが出たタイミングではファルファローブは装備されていないから、解除は不可だな」
ジャンヌ「なかなか厄介な初手。しかし、次は私の番! エナジーチャージで光の活性エナジーを増やします」
ジャンヌ
光のエナジー+1
ジャンヌ「そして、アスカニアの火炎祭! さらに炎属性のエナジーが増えました! 次のターンには5ポイントももらえますね」
ジャンヌ
炎のエナジー+1
ジャンヌ「そして1枚引いて、行動終了です」
アンドンターブル「これで次のラウンドに突入だ。もう一度カードを伏せて!」
お互いにカードセット完了!
マラン「ぼくは2枚のカードを伏せさせてもらうよ
!」
ファンティ「ええっ、あれいいのぉ?」
オーダシュー「実はこのカードセットは2枚以上、好きな枚数のカードをセットしていいんだ。もっとも、この場合すべての移動の軌跡を山札に近いカードから順番に参照し、一回でも相手と被ったら全カードが無効化されて、相手の行動しかできなくなってしまうんだけどな」
ファンティ「うーん、わかりやすく言うと?」
オーダシュー「たとえば自分の速さが2、相手の速さが3の時、自分が山札に近い方から速さ+2、-1のカードを使い、相手が速さ+1のカードを使ったとしよう。相手は速さが+1なので、今回通った軌跡は速さ4のみ。続いて自分だが、これは速さ+2から処理するので軌跡1つめは4。次に-1なので次の軌跡は3。この時相手と軌跡4が被ってしまったので、自分はすべてのカードを墓地に送らなければならないわけだ」
ファンティ「なるなる〜」
オーダシュー「ただ、これが-1が山札に近く、先に使う場合は話が変わる。自分の軌跡は-1で1つめが1、2つめはさっきと同じように3。軌跡4で被らなかったので、無事、自分がカードを使えるわけだ。この場合、軌跡の数字を速さとし、相手のカード、軌跡を3にした速さ+2のカード、軌跡を1にした速さ-1のカードと順番に処理していくぞ」
ファンティ「もし、相手も同時に複数カードを使ってきたら?」
オーダシュー「その時も、同じく軌跡を参照するぞ。最も、今回は1回でも被ってしまえばお互いのカードが墓地送りだがな」
セットカードオープン!
ジャンヌ
聖火の重騎士
チェイサー
光/炎属性 種族/ナイト
コスト2 攻撃力2 守備力3 速さ-1
ガードナー-このカードは攻撃宣言せずとも迎撃できる。
このカードが出てバトルゾーンにある場合の次のターンのはじめに山札の上を見て、炎属性か光属性のチェイサーなら見せてから手札に加える。
VS
マラン
SPカード! エナジーチャージ!
ジャンヌ「聖火の重騎士をバトルゾーンに!」
マラン「ぼくは光属性を再チャージ! ターン終了だよ!」
ファンティ「これで2ターン目だねぇ〜」
オーダシュー「今のマランは手札3枚、速さが6.ポイントが獲得した分合わせて5だ。対するジャンヌさんは手札は1枚、速さも4だが、ポイントは6ポイントと一歩リードしている状況だな」
マラン「まだ速さは勝ってるなぁ。じゃあ、優先権を活かして悪意のファンタスクの効果発動! まずは悪意のファンタスクを選び装備を解除! そして聖火の重騎士を選んで無防備状態にして1枚ドローだ! これで手札は4枚だ!」
ジャンヌ「着実に手札を獲得していますね……。それでは後手として私も聖火の重騎士の効果を発動! 山札の上を見て……」
《フレイムピラー・エレメンタル》炎属性が山札の上!
ジャンヌ「よし、手札に加えられます!」
マラン「お互いターンのはじめのドロー! そして、お互いに」
お互い
「カードセット!」
セットカードオープン!
ジャンヌ
ファイアボール
スペル
炎属性
コスト2 速さ+2
相手かオブジェクトを選び、それに2のダメージを与える。
VS
マラン
悪意のファルファローブ
速さ+2
AND
SPカード!
マラン「よしっ、ジャンヌさん速さ6に対し速さ8、まだ速さ、勝ってるもんね! 悪意のファルファローブをバトルゾーンに! カードを1枚ドロー! さらにSPカード! 攻撃を宣言! 無防備になってる聖火の重騎士は迎撃できないな!」
アンドンターブル「攻撃のSPカードはプレイヤー自身の速度を参照して使えるカード。ただし、同時に攻撃をした場合は迎撃を選択でき、相手の攻撃を迎え撃てるが、今は頼みのガードナー持ちが無防備状態で攻撃不可。マランの戦略が噛み合ってるな」
ジャンヌライフ20→18
ジャンヌ「くっ、しかしファイアボールでその悪意のファンタスクは破壊です!」
マラン「ふっふっふっー、ジャンヌさんぼくのデッキの戦略をお忘れ?」
ジャンヌ「ああっ、確か!」
マラン「次のラウンド!」
お互いにカードをセット!
ジャンヌ「私は2枚のカードをセット!」
そしてオープン!
ジャンヌ
フレイムピラー・エレメンタル
チェイサー
炎属性 種族:エレメンタル
コスト2 攻撃力2 守備力1 速さ0
疾走 出たターンすぐ攻撃できる。
AND
SPカード! 攻撃!
VS
SPカード! フィールドエフェクト!
マラン「まだぼくの方が速さでは優勢! フィールドエフェクトはプレイヤーの速さで動く! 効果はフィールドにある自分のカードを1枚選び、そのカードの起動効果を発動させる!」
(ただし、フィールドにカードがない優先権のない状態では使えない)
マラン「ぼくが発動させるのは悪意のファルファローブ。効果でクオリアギア特有の効果! 再装備する時に山札から装備対象を呼び出す! ぼくが呼び出すのは不屈のファンタスク!」
不屈のファンタスク
光属性 種族:ファンタスク/サンライザー
コスト2 攻撃力2 防御力3 速さ-2
ガードナー
このチェイサーは装備をしていなければ攻撃できない。
手札以外からオブジェクトが出た時、山札の上から5枚を見る。その中からファンタスクまたはチェイサーでないカードを手札に加え、残りを山札の下に好きな順番で戻す。その後、1ターンに1度だけ、手札からすべてのオブジェクトの数以下のファンタスクを持つまたは光のスペルをコストを支払わずに唱えてもよい。
アンドンターブル「あれは、私のカード!」
マラン「不屈のファンタスクの効果発動! 山札から……」
《枢機卿の凱旋》光属性でファンタスクだ!
マラン「枢機卿の凱旋を手札に! そして、そのまま唱える!」
枢機卿の凱旋
スペル
光属性 種族:ファンタスク
コスト3 速さ0
手札を1枚、山札の上に戻す。その後、山札の上から3枚を見て、コスト4以下の光のチェイサーを出してもよい。残りは山札の下に好きな順番で戻す。
自分のチェイサー以外のオブジェクトをロストさせてもよい。そうしたら、相手のオブジェクトを1枚ロストさせる。
マラン「これで山札から、幻想のファンタスクをバトルゾーンに!」
幻想のファンタスク
チェイサー
光属性 種族:ファンタスク/サンライザー
コスト4 攻撃力4 防御力3 速さ0
自分の装備カードは全ての属性になる。
装備カードを活性ポイント1を支払い、装備できる。
スペルで相手がカードを選ぶ時、自分の装備と装備しているチェイサーは選べない。
ファンティ「ああ、ファンティのカードだね〜。使ってくれて嬉しいなぁ」
マラン「さらに自分のファルファローブをロストさせ、相手の聖火の重騎士をロストだ!」
オーダシュー「ロストとは墓地よりさらに扱いにくいゾーン……そこに追放するとはマランやるな」
ジャンヌ「ありがとうございました、重騎士さん。この糸や必ず紡いでみせます」
マラン「そう油断してる場合かな? 今出たフレイムピラー・エレメンタル、そして宣言してしまった攻撃、不屈の前には返り討ちだよ!」
戦闘!
フレイムピラー・エレメンタル 攻撃2 防御1→0破壊!
VS
不屈のファンタスク 攻撃2 防御3→1
ジャンヌ「無駄にしませんよ、チェイサー!」
オーダシュー「マラン、相手と速さの被らないのをいいことに連続発動を……」
ファンティ「1ラウンドの連続発動にも条件があるの?」
オーダシュー「ああ、速さの軌跡が相手と被らないのは無論のこと、最初のセットに関連しないカード、つまり後で発動した、今の速さより速くなる軌跡の行動は、次のターンに繰り越されてしまうんだ。これを、タイミングを逃すというな。もちろん速さが0を下回る行動も不可能だぞ」
ファンティ「速いだけが良いわけじゃないんだ……」
オーダシュー「もちろん、速さ0なら被る心配もない。そうしてマランは最後に凱旋から幻想に繋いだってことだ」
次のラウンドはお互いにSPカード・ドローを選択。そして、3ラウンド目。
マラン「生憎不屈のファンタスクは、次のターンのはじめにピンピンに回復してしまう。しかも、幻想のファンタスクの効果でスペルで選ぶこともできないよーだ。これは、圧倒的有利だねぇニヒヒ」
ジャンヌ「それはどうでしょう? 今、私は最高のカードをドローしました!」
マラン「!」
オーダシュー「なんだって!」
続きは次話の終了まで!