表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
25/27

7話-2

「しかし意外ですね、師匠が免許を所持していたなんて」


「はるか昔に1度、な。今やただの身分証明以上の役割はせんぞ。だが、乗り物の扱いには常に自信がある」


 すでにアイゼブルトゥライヒに入り、数十分が経過している。あたりは暗く、夜の帷が覆い尽くす。董仙側の車には涼子とファンティが乗っており、ゐ合の剣士も合わせると5人(厳密には4人と1機)だ。


 窓際では退屈そうに外を見るファンティの姿。いかんせんローダシューもおらず、外の景色は森と夜景のみ。自然はなかなかトリフルールでは見えないが、それでもこんなに見せられると飽きるものだ。


「ねー、いつになったらつくのー?」


「此方もずっとゐ合空間で探知しておるわ。しかし、奴らから出向いてもらわねば、探しようもない」


 どこまで行っても景色は黒く、空に浮かぶ影も飛行機が時々飛ぶ程度であった。ただただファンティにとって退屈な時間、それは延々と続くものと思われた。


「……む、なんだ?」


 突然後ろから爆音が響き渡り、道路を破壊するほどの勢いで何かが横を通り過ぎる。そして、前に陣取ったり、こちらの車を回って囲ったり、こちらを煽るように動いてきた。彼らは見たところバイクのようだが、その運転手はまるでその車体自体と融合したような、奇怪な見た目をしていた。


「オイオイオゥオーイ! ここが自動破(オートバーン)縄張り(シマ)だって知っての通行かぁ〜?」

「トロトロ奔り(はしり)やがってよぉ! 俺たちの本気暴走(マジブットビ)の邪魔なんだよ!」


「しまったわね……」


 完全に行く手を塞がれたゐ合ら。少しイラついていた董仙が、その割にドアをゆったりと開けて高速道路に立つ。


「よいだろう。何かしらの要求があるのだな? 金か? 車か? 場合によっては問答無用で叩き斬ることもできるが……な」


「へっ、そんなのつまんねぇよ。総長(カシラ)! こいつらに言ってやってくれ!」


 幽霊のような模様を入れた車体の車男が、後ろに待機していた一際大きな車男を呼ぶ。その車体はいかついスパイクと排気口だらけの見た目、さらに頑強な装甲、まるで戦車の如くであった。


「まず先に自己紹介(アピール)だ! 俺はクライゼクス・アオスブルフと言う(おとこ)


 爆音をかき鳴らして現れたその車男は、タイヤを何度も地に切りつけて言葉を続ける。


要求(もとめ)るのはただ一つ、お前ら、外部(ソト)から来たんだろ? 俺はそんな奴との激しい爆音疾走ブットビレースが目当てなんだよ。どうだ? 対戦()るか? 対戦()らねぇって選択肢はねぇけどな!」


 挑発を受けて、涼子は董仙に相談する。


「どうですか? これ、抜けられそうでしょうか?」


「あやつら、意外と鍛え上げられておる。それに、あれだけの族よ、増援が来たれば少数のこちらはひとたまりもない。もはやすべなしかも知れぬ」


「ありゃあ、なんだ?」


 後ろからついてきたサカタはようやく車を路肩に停めた。外には出たが、未だに様子が掴めないようだ。


「仕方がない」


 地を蹴り車に乗り込む董仙。皆もおおよそ理解したのか、全員で車に乗る。 

「そうか、搭乗()り気か! やってやろうじゃねぇか! 仏地斬(ブッチギリ)でな!」


「あっ、もしやそうゆうこと?」


 やや遅れたサカタが運転席に乗り込んだころには、爆音が周囲に響いていた。そして、周囲を取り囲んだ車はほとんど居なくなり、子分の中型のバイクと融合した奴らだけだ。


「まいったな、こりゃ遅れたか」


「大丈夫、ある程度ならあらかじめ渡したこれで探索できる」


 ローダシューは簡易クオリアギアを握りしめ、ライトを消して集中した……。だが、サカタは気を遣って進もうとしない。


「アタシのことは気にするな! ファンティらの場所は随時伝える! 今はなんとかついていくんだ!」


「ああ、悪いね。りょーかい」


 サカタはアクセルをベタ踏みし、横に車体を振って前進する。夜闇の中を、暴れるが如く速度で駆ける車らは、まるで周囲の一般の車が見えていないかのようであった。

アオスブルフ「今日のカード紹介! 今日のカードはこいつだ!」

自動破オートバーンエモツィオン・アインガイスト

チェイサー

闇属性 種族:メカボーグ・レーサー/ゴースト

コスト1 攻撃0 守備2 速さ+1

これが墓地以外から出た時、手札を1枚捨てる。

ターンのはじめに山札の上から1枚を墓地に置く。その後、墓地にカードが3枚以上あればこれを破壊し、墓地からコスト3以下のチェイサーを出す。

アオスブルフ「墓地の扱いに長けたチェイサーだ! 普段は手札を捨てることに利用し、墓地が貯まってきたら上のコストの展開にチェンジ! まさに墓地利用デッキの申し子だ! ただ、気をつけることがあるとするなら、破壊からの蘇生は強制! 墓地にチェイサーを用意できなかったり、呼び出したくない奴、例えば《時戻しの灰使い》なんかを召喚()しまったら、エナジー全滅で目も当てられねぇ。一応気をつけるべきだな。俺ら自動破(オートバーン)含む鉄血国(アイゼブルトゥライヒ)の連中は、墓地利用に長けてんだ! 是非ともその動き(ムーヴ)体感タメしてみてくれ!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ