とある少女の幼少期
デスゲームのメイン主人公、スズエ編の始まりです。
スズエ編は物語を楽しんでください。ちなみに怪盗団の話を読んでいなくても大丈夫です。
先に言っておきます。救いなどない。
私は、恵まれた環境で育っていたと思います。
両親は共働きで、放任主義ではあったけれど、父方の祖父母やおじは寂しがる私を可愛がってくれていました。だから私は、かわいそうな子ではないと思っています。
研究者の家系だった私の家族は、研究所にこもることも多かったけれど、それでも誰か一人は傍にいてくれました。
そんなある日、私は全てを失いました。
他人の役に立つ研究をしていた祖母は殺され、便利な機械を作っていた祖父は火事で死に、私の病気を治そうとしていたおじは目の前で自殺してしまいました。
カウンセリングの先生は、あなたのせいじゃないのよと言ってくれました。しかし、私はそれを信じられませんでした。遠くから来た銀髪の男の子達も緑の髪の幼馴染も、私を守ると言ってくれましたが疑っているのです。
だって、私はいらない子ですから。
あぁ、誰か教えてください。
私は、今、「なんと」思っているのでしょうか?もう、自分では分からないのです。