表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
姫雫  作者: 赤坂秀一
最終章 襲名
19/20

19 今日から通常モードです。

大変お待たせしました第19話を更新しました!


旅行から戻りみんなにお土産を持っていきます。


 新婚旅行から戻って来て二日が経ちました。ハワイは楽しかったな…… などと思っている暇はありません。今日はお土産を持って、まずは由香里(ゆかり)さんのところへ、そして私の実家へ行きます。

「あら、郁美(いくみ)さんお土産有難う」

「いえ、大したものじゃ無いんですけど」

「旅行は楽しかった?」

「はい、あのお義父様は?」

「うん、また海外出張にいちゃったから半年は戻らないかな」

「そうですか……」

「ねえ、今度は私と旅行に行きましょうね」

「はい……」

 と言ったものの、そう簡単にいけるの? 私は清君(きよくん)を見ますけど…… 彼もニコニコ笑顔なだけです。

「今晩はあなた達が買って来たウイスキーを郁美さんが買ったタンブラーで飲みましょう」

「母さん、あんまり飲み過ぎないようにね」

「あなたも一緒なら良いじゃない」

 ハハハ、由香里さんは本当、お酒が好きなんだね、瀬菜(せな)とどっちが強いかな…… 清君も大変だ!


 その後、今度は私の実家に行きました。

「ただいま」

「お帰りなさい、おかみさんお嬢さんがお戻りですよ」

 ちょっと、そんなに大袈裟にしないでよ!

「あらお帰り、どうだった旅行は?」

「うん、とっても楽しかったよ! はい、お土産」

「有難う」

 母はそう言って受け取ってくれましたけど……

「郁美、洋酒なんて買って来てないだろうな」

 お父さんもすぐそばにいました。

「買って来てもどうせ飲まないでしょう」

 私はそう言って苦笑いです。

「当たり前だ! うちは日本酒を作っているんだぞ、ブランデーだのバーボンだの飲めるか!」

「お父さん、郁美がタンブラーを買って来てますからこれでお酒を飲めますよ」

 父は頭を傾げながら……

「タンブラーってなんだ?」

 お父さん、そこは酒蔵さんでも知っておかないと……

「タンブラーは飲み物の温度を保ってくれるの熱燗も冷酒も保温、保冷力が凄いからいつまでもお酒が美味しく飲めるのよ!」

「ほう、そりゃ良いな今晩早速熱燗で試してみるか」

 父はお土産を喜んでくれたみたいです。

「あとこっちもね」

「あら、マカダミアナッツチョコじゃない。有難う、これは私専用ね!」

 母は最初からマカダミアナッツチョコって言ってましたからね、でも私専用じゃ無くてお店のスタッフさんにもあげてよね……」


 その後、夕方に私は杏子(あんず)に来ました。清君も誘ったんだけど由香里さんの事が心配みたいです。

「マスター、お土産」

「あれ郁美ちゃん、最近来ないなと思っていたんだけど何処に行っていたの?」

 いや、マスターにも新婚旅行は言っていたはずですけどね……

「郁美、おかえり」

「ただいま、はいお土産」

「なになにTシャツかなにか?」

 そう言いながら包みを開ける瀬菜です。

「これってトートバッグじゃん、何だか絵がハワイぽいね! 有難う」

「なに、瀬菜はウイスキーが良かったんじゃない?」

 明奈(あきな)、そこは言わないの……

「何言ってるのよ! 私は姫雫(ひめしずく)を飲めればそれで良いのよ」

 瀬菜は嬉しいことを言ってくれますけど、うちの父と同じですね! それにそれだとお土産にならないからね!

「はい、明奈はこっちね」

「郁美有難う」

「明奈のはどんなの?」

 瀬菜が好奇心いっぱいに覗き込みます。

「ちょっと瀬菜、やめてよ!」

 明奈は嫌がってますけど……

「良いじゃん見せてくれても減るもんでもなし」

 明奈のトートバッグにはハワイというロゴと海と椰子の木が描かれています。

「雰囲気があって良いね! 瀬菜のは?」

 今度は明奈が瀬菜の方を覗き込みます。なんだかんだ言って仲が良いんだよね、この二人は……

「瀬菜のも良いね!」

 二人はとっても喜んでくれました。

「ところでマカダミアナッツチョコは?」

 やっぱり、それも食べたいんだね!

「ちゃんと買ってありますよ」

 そう言って一箱渡すとその場で開けて食べ出しました。

「えっ、ここで食べるの?」

「姫雫に甘いチョコが合うのよ」

 なんだか瀬菜はおじさん化してますね。

「ちょっと、持ち込みはやめてよ!」

 マスターがそう言います。

「良いじゃん! そんな細かい事言わなくても」

「マスターにもお土産!」

 そう言ってマカダミアナッツチョコをもう一箱渡すと……

「しょうがないな!」

 そう言ってカウンターの中へ戻って行きました。まあ、みんなに喜んでもらってるみたいで何よりです。


 それから数日後、清君は正式に木村酒造の一員になりました。私も、お店で精一杯働きます。でも、その頃から由香里さんも一緒に働く事になりました。

「あら由香里さん、ご主人は良いんですか?」

 うちの母がそんな話を……

「良いんですよ! またバンクーバーの方に半年間海外出張だから」

 平然と由香里さんは言いますけど…… 淋しくないのかな?

「郁美さん、一段落したら旅行に行きましょうね」

「あっ、はい」

 由香里さんはそればっかりです。清君は八代目としての仕事を学び、もういつでも襲名出来るところまで来てるみたいです。でも、大変そうだな…… 今は春先の蔵開きに向けて仕込み作業中ですからね! でも、蔵開きは楽しみだな…… 忙しいけどお客様も喜んでくれるし、私も楽しいからね!


清君や由香里さんも酒蔵の一員になりいよいよ襲名も近いかな……


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ