表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
フォーカスモンスター ~カメラで撮られたら死ぬ~  作者: 七宝正宗
第七章 蜃気楼のような人
95/487

幕間8

 


 4月6日。

 今日も碧は朝早く家を出て行ってしまった。

 寂しくないといえばうそになるが、昨日と違って、心の軽さがあった。

 

 派遣の仕事は、今日は行かない事にした。すでに断りの電話も済ませてある。

 頭に傷があるうえにほっぺも紫の状態なので、雇う側もびっくりしないわけがなかった。それに、けがをしている人間をそのまま働かせると、今のご時世、すぐに問題になる。


 まだまだ頭がズキズキして痛い。骨には異常はないとの事だが、それでもやはり、痛みはそれなりに伴うというもの。


 大怪我をしたから休みますだなんて嘘くさい理由と思われてしまうかもしれないが、無理に出勤して追い返されるよりかはいいだろうとまといは思った。


 「………………………」


 やっぱり、60万出してでもカメラを買おう。その分、お墓を買う時期が遅れるので宗政の方で、もっと長く遺骨を預かってもらう事になるが、もうこうなってしまった以上、しかたがなかった。


 するとインターホンのベルの音がなった。

 インターホンのスピーカーの音をオンにすると、宅急便の人が、お届け物があるとまといに言った。


 まといはすぐに1階へと降り、エントランスにて荷物を受け取った。


 段ボールに貼られた受取人伝票にはカメラと書いてあった。

 まといは自宅へと戻り、段ボールを開けて中を開けると、埃をかぶったカメラの入った箱が出てきた。

 その箱のうえには四角いピンクのメモが貼られており、こう書いてあった。




 『10億円のキスのお礼』




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ