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聖貨を集めて、ぶん回せ!【2巻発売中】  作者: 青木紅葉
5章・王都で色々ザックザク
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「お疲れさまでした。よろしければこの後食事でもどうですか?」


「いや…悪いが遠慮させてもらう。それと返事は少し待ってくれ」


「そうですか…、ではお待ちしています」


「おう…じゃあな……」


アレクの誘いを断り、ジグハルトが扉の方へと歩いて行く。

何やらふらついているように見えるのは気のせいだろうか?

「閃光」様に皆道を空けてくれているが、馬車にでも撥ねられるんじゃ…?


あの後空いた場所が見つからず帰還したが、その道中でも2枚手に入れた。

結局1時間足らずで5枚。

彼にしてみたら色々衝撃的だったんだろう。


「さて、どうなると思う?」


ギルドから出て行くのを見送ってから、アレクが話しかけてきた。


「大丈夫じゃない?断るなら返事は伸ばさないでしょ」


断る事を苦にしない人みたいだし、これならきっと大丈夫だ。


「そうだな…。俺は残るがお前はどうする?」


「寄りたいところあるし、帰るよ」


「一人で大丈夫か?」


「だいじょーぶだいじょーぶ。んじゃ、お疲れさん」


「おう」


そう言い、アレクは遺物の換金へ向かった。

いやぁ~…申し訳ねぇ。



「あれ?早いね」


ダンジョンから戻り、例によってセリアーナの部屋でゴロゴロしていると、ノックも無しにドアが開いた。

何事かと思ったが、セリアーナとエレナだ。


「もう少ししたら戻るけれど、あと数日は学院は午前中だけよ。今日は偶々予定が入ってなかったの」


そういえば記念祭の前後は人と会う機会が増えるとか言ってたな。

学院もそれ用のスケジュールなんだろう。


「それで、お前はどうだったの?」


「う~ん……返事は後にするとか言っていたけど、いけそうな気はするよ。聖貨も5枚出たしね」


「あら?凄いじゃない。まあ、上手くいかなくても誘いを受けたというだけでも十分だわ」


俺の対面に座り成果を聞いてきたが、中々上機嫌な様子。


貴族と関わろうとしないことで有名な「閃光」を直属の冒険者が探索に誘い、彼がそれに乗ったっていう事だけでも、彼女にとっては満足する結果だったらしい。


意外と欲が無い…。


「そういえば【妖精の瞳】の検証は上手くいったのかな?先日潜った時は魔物とあまり戦えなかったと言っていたよね?」


荷物を片付けてきたエレナが聞いて来た。


「うん。赤は魔力だけど、緑はちょっと違ったよ。生命力というよりも身体能力全部って感じかな?疲れてたアレクを見ても変わっていなかったから、最大値が見えてるのかも。後は、魔法の発動前の魔素が見える位かな?」


「そう…相手の強さの目安になるのは便利ね。魔法に備える事が出来るのも悪くないし、私の加護と合わせたらまず間違いは起こらないわね」


確かに。


「お嬢様かエレナが使う?あるなら便利だけど、無いなら無いでオレは困らないよ?」


ダンジョンの魔物で魔法使ってくるのはいないし、俺にはアカメがいるし、どっちかって言うと、エレナが持った方がいいんじゃなかろうか?


「嫌よ」


一言で断られた。


「お前、そんな不気味な物を浮かせている人間に近づきたいと思うの?」


「あぁ…そりゃそうか…」


【妖精の瞳】は発動させなければ、ただのアクセサリーだけれど…目玉だからね。

それも、血管の様に見えるのって薄っすら光ってるんだよ。

脈打つように赤で。


……どういうセンスなんだろうか?


「でもそうね…セラ、寄こしなさい」


「へ?」


どの神様がデザインしているんだろうと考えていると、セリアーナが、寄こせと手を伸ばしている。


使うのか?


「…はい」


外した【妖精の瞳】を渡すと、躊躇うことなく右耳に付けた。

不気味とか言う割には思い切りがいい。


「どう?」


「よくお似合いです」


「当然ね。さて……」


エレナに褒められ満足したのか、セリアーナが【妖精の瞳】を発動する。


「……うわぁ」


いきなり現れるのではなく、上から徐々に形作っている。

ズズズって効果音が似合いそうだ。


「ふん。こう見えるのね」


大きさこそそれ程でもないが、薄っすら光っているから、とにかく目立つ。

これはキモイ。

セラ・【隠れ家】【祈り】【ミラの祝福】・【浮き玉】【影の剣】【緋蜂の針】【妖精の瞳】・1枚

セリアーナ・【範囲識別】・【】・19枚

エレナ・【】・【緑の牙】・1枚

アレク・【】・【赤の盾】・2枚

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― 新着の感想 ―
[一言]  ほんと描写が妖精要素皆無な件w  妖精の瞳くんさぁ……妖星の瞳に改名しようぜ(白目
[一言] なんとなくセリアーナの立場や言動って、悪役令嬢な配役が似合いそう。 情とか面倒見のいい面があるから、そこまで悪い娘ではないのだけれど。 ただ、セラを拾って配下にしてなかったら、も少しストレ…
[良い点] とても面白かったです。 [一言] まさか閃光がロリコンだったなんて!って国中の噂になるんだろうな〜。
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