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聖貨を集めて、ぶん回せ!【2巻発売中】  作者: 青木紅葉
23章・春である!

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 城から帰って来たその夜。

 夕食後に皆で集まって、明日の予定を詰めている。


 明日は、俺の養子手続きをするために城に向かうことになるが、今日と違って王族の客人という訳じゃないし、通常の手続きを経て城に入るだけに、色々細かい規則があるそうだ。

 だからこそ、いざ向こうで余計な手間をかけずに済むように、今日のうちにしっかりと手順を頭に入れておこうってわけだ。


 やること自体は、城に行って何とかって間で、公証人みたいな役職の文官立会いの下で、何かの書類にじーさんたちとサインをするってだけだ。

 そして、その後お偉いさんにご挨拶。

 それで終わり。


 ただ、今回は公的な用事だし、形式ばった対応をされる事になる。

 これがもっとカジュアルな私用での訪問なら、多少は適当でもいいんだけどな……。


 もちろん、王族からの招待ってわけじゃないとはいえ、こちとら伯爵家と公爵家がバックについているわけだし、そこまで神経質になる事も無いんだが……まぁ、やる事はやっておかないといけない。

 今日の王妃様の話じゃないが、俺が原因で侮られたり、何かのきっかけになる様な事は避けたいもんな。


「それでは、明日はセラ殿はミュラー家の馬車で移動でよろしいですか?」


「ああ。私が迎えに来る。距離は短いが、その間はセリアーナの護衛はこちらに回すことになるな。問題無いか?」


 ちなみに、今日もじーさんたちに加えてマイルズ夫妻も一緒だ。

 夫妻……特に夫のマイルズの方は、昨日はだいぶ狼狽えていたが、今日はもう大丈夫そうだな。

 じーさんと対等に、明日の移動時の対応について協議をしている。


 直接王家と関わらないからとか?

 色々お付き合いするのは難しそうだもんな……。


 王家といえば、王妃様の態度もちょっと気になったよな……あれなんだったんだろう。


 ともあれ、今まではセリアーナの馬車に同乗していたが、明日はミュラー家として動くわけだし、普段とは色々勝手が違う。

 俺だけ【浮き玉】で飛んで行くわけにもいかない。


 俺の立場が変わると、今後はそういう面でも変化が出てくるのかもしれないな。

 まぁ……セリアーナと領地の外で一緒になる事なんて、そうそう無いことだし、気にする事じゃないか。


 その後も話し合いはしばらくの間続いたが……。


「……ふわぁぁ」


 デカいあくびが出た。


 一応真面目に話を聞いてはいたんだが、眠気が……。


「打ち合わせはこれくらいにしようか。明日は僕は同行しないが、セリアとアリオス殿がいるし大丈夫だろう?」


 そんな俺の様子を察したのか、リーゼルは話を終わりにしようかと切り出した。


「そうね。とりあえず、明日城で行う事は頭に入ったでしょう? 何かあったら私とおじい様で対処するわ」


「うむ。今回の件は少々特殊な事情ではあるが、立ち会う者も私の事をよく知っているし、些細な事で異を唱えたりはせんだろう」


 セリアーナとじーさんも、それに同意している。

 集まって話をしているとはいえ、結局のところ俺が話を聞いていなかったら意味が無いもんな。


「やー……ごめんね。今日は眠くてさ」


「まあ、今日は王妃殿下とお話をしたり、お前も頭を使ったものね……」


 なるほど……まだ寝るには早い時間なのに、なんでこんなに頭が働かないのか不思議に思っていたが、そういや今日は王妃様に会ったからな。

 そっちでエネルギー使っちゃっていたか。


「……あふっ」


 眠気の理由に納得したところで気が緩んでしまったのか、デカいあくびがもう一発。

 これはもう今日は駄目だな。

 明日のためにも、さっさと休むか。


 ◇


「ねー」


「なに? さっさと寝なさい」


 話はお開きとなって、俺たちが滞在している部屋に戻ってきたが、セリアーナはまだ起きているんだろう。

 この屋敷の寝室は、基本的に寝るだけだからな……そちらに向かわず、そのままソファーに座っていた。


 俺はもう寝るから、このまま寝室に向かおうと思ったんだが……一つ気になる事を思い出した。

 昼間の王妃様の態度だ。


「王妃様ってさ、なんであんなにホッとしてたの? いや、オレがお話を持って来た家に対して、特に敵対しようとかそんな事を考えていなかったから、ってのはわかるけどさ……」


 将来的に、国内で俺をきっかけにした問題が起きる可能性が無くなったって事がはっきりしたし、王妃様にしたらそれは確かにホッとできるのかもしれないけれど、それも、今まで何度か顔を合わせてきたんだ。

 俺が権力とかはもちろん、そもそも他家に興味が無いってことくらいは分かっていそうなもんだけどな?


「ああ……。理由はあれだけじゃないからでしょうね」


 どうやらセリアーナには心当たりがあるらしい。

 ソファーに座ったまま、こちらを見ずに答えた。


 眠気はあるが……覚えているうちに聞いておこうかな?


セラ・加護・【隠れ家】+1【祈り】【ミラの祝福】【風の衣】

恩恵品・【浮き玉】+1【影の剣】+1【緋蜂の針】【妖精の瞳】【竜の肺】【琥珀の剣】【ダンレムの糸】【蛇の尾】【足環】【琥珀の盾】【紫の羽】【赤の剣】【猿の腕】・3枚


セリアーナ・【範囲識別】・【】・0枚

エレナ・【】・【緑の牙】【琥珀の剣】・4枚

アレク・【強撃】・【赤の盾】【猛き角笛】・10枚

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― 新着の感想 ―
[良い点] 更新乙い [一言] 普段は頭使ってないから、偶に頭を使うと、エネルギー収支がマイナスになってしまうセラちん!! 使ってない、のかなぁwww
[一言] 既にピカピカ自分というという人質に等しいものを握られてるようなものだしな
[一言] ホンマセラちゃん体力つかんよなあ
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