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聖貨を集めて、ぶん回せ!【2巻発売中】  作者: 青木紅葉
22章・今年は冬も慌ただしい

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 南館1階の談話室。

 南館の2階は男性は立ち入り禁止だが、1階は別だ。


 もっとも、この南館はセリアーナの縄張りだし、誰でも通されるってわけじゃ無いからあまり利用されることは無いけどな。

 普段から出入りするのは、アレクとジグハルトくらいだったが、ここ最近はその彼等が街から離れていたから、もっぱら開かずの間になっていた。


 だが、アレクたちが帰ってきたこともあって、久々にその談話室が使われることになった。

 集まった名目は今回の戦争の報告ではあるんだが……大分砕けた内容になっているし、どちらかというとお茶会の様なものだな。

 とはいえ、それでも一応報告は行っている。


 まずは、この街を発ってからゼルキスの領都に着くまで。


 今回一緒だった2番隊の隊員も、領内の見回りだったりで集団での行軍経験はあったが、リーゼルやオーギュストといった、ガチのお貴族様と合同でってのは初めてで、最初の数日はやはり緊張などもあって、想定よりも少し遅れていたらしい。

 ゼルキスの領都に到着したって報告は俺たちも受けていたし、順調だとしか聞いていなかったが、そんなことがあったのか。


 領都に到着した後は、他の東部派閥の面々が集まるのを待って、船を利用して南回りで王都圏へ。


 リーゼルたちは王都に向かい、そこで式典とかを行っていたそうだが、アレクたちは近くの街に滞在していたため、その辺の事は分からないらしい。


 リーゼルたちが戻ってきた時に聞くのもありだろうが……聞いても別に面白いことでもないだろうし、それはセリアーナたちに任せるとして、その間アレクたちは一緒の街に滞在していた、他領の兵たちとアレコレ話をしていたそうだ。


 ウチは一応東部閥に組み込まれているが、まだまだ他領との交流はあって無いようなものだし、ただ王都に行ったお偉いさんとの合流を待つだけの待機時間ではあったが、無駄にはしなかったらしい。


 リアーナはなー……ド辺境なんだよ。


 あまり積極的に他領と付き合いを深めていない領地でも、派閥に組み込まれていたら、なんだかんだでそこから情報を集めたりは出来るが、

 ウチはそれすら碌に出来ない環境だ。

 そして、リアーナの人間で他領と付き合いが一番多いのって俺だからな……。


 アレクたちにとっては、国内の最新情報を集めることが出来た、有意義な時間だったそうだ。


 そして、王都の式典も終わり、戦場である大森林同盟の盟主国で、西部と国境を接しているルゼル王国に向かい出発した。

 流石に何千人もの兵が同じルートをひと固まりに移動するのは、少々道中の街や村への負担が大きいから、いくつかのルートに分かれて移動したんだとか。


 ルゼル王国とはウチの国も国境を接しているお隣さんだ。

 王都から普通に移動すると、通常なら2週間から3週間弱ってほどで到着するそうだが、今回は人数が多いから、時間は通常よりもかかってしまい、3週間を過ぎたそうだ。


 そこから、さらに西に向かってルゼル王国内を移動するわけだが、ルゼル王国はメサリア王国と違って、あまり国土は広くないんだとか。

 ルゼル王国は元々古い国で、今の様に大陸東部を開拓する前に出来たからだと聞いている。

 俺も本でそんな事を書かれているのを見たが、広い国土を保つだけの余力が、まだ当時はなかったんだろうな。


 とはいえ、国土は狭いが人口は多く国内での交流が盛んだからか、文化面と知識面で西部とも渡り合えるレベルだし、決して侮っていい相手ではないんだとか。


 まぁ、それは今回関係無いことだし、置いておくとして……。

 要は小さい国で、ルゼル王国の東から西までは、メサリア王国の王都から西の国境までの距離よりも、短い。

 さらに、平地でしっかり街道は整備されているため移動も楽で、2週間もかからず戦場のすぐ手前の村の一つに辿り着くことが出来たそうだ。


 もちろん、ウチの国だけで戦争をするわけじゃ無いし、大森林同盟だけじゃなくて同盟外の東部の国もだから、集まるのにはもう少しかかったが、それでも秋の2月の初週には完了した。

 無事雨季の前に、移動を完了する事が出来たわけだな。


 ちなみに、集まった兵は8千人に少々届かないくらいだったらしい。

 西部レベルでは決して大兵力ってほどじゃないが、東部にしたら一大戦力だ。


 もっとも、それでそこに集まった東部の兵たちは、少なくとも雨季が明けるまではその場を離れる事が難しくなってしまった。

 規模が大きくなればそれだけスタンドプレーは難しくなるからな。


 たとえ本国で何が起きても、残った者たちに任せるしかない。


 もろに、このリアーナがそれだな。


 いやはや……こうやって、外の問題の対処に向かった側の視点の話を聞くと、返す返すよく練られていたと思う。

 結局不発に終わったが、本気で策を成功させようと思っていたら、案外上手くいってたんじゃないだろうか?


 俺たちはだいぶ運が良かったよな……。

セラ・加護・【隠れ家】+1【祈り】【ミラの祝福】【風の衣】

恩恵品・【浮き玉】+1【影の剣】+1【緋蜂の針】【妖精の瞳】【竜の肺】【琥珀の剣】【ダンレムの糸】【蛇の尾】【足環】【琥珀の盾】【紫の羽】【赤の剣】【猿の腕】・8枚


セリアーナ・【範囲識別】・【】・0枚

エレナ・【】・【緑の牙】【琥珀の剣】・4枚

アレク・【強撃】・【赤の盾】【猛き角笛】・10枚

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― 新着の感想 ―
[良い点] 更新乙い [一言] 高速セラちん便が出てるからね 色々お話し聞いてくるのもお仕事だあ
[一言] 奥様の「目」と姫の「根性」の勝利です、でした
[良い点] そうか、セラは一番外交的な動きをしてるのかw どうにもおこちゃま感抜けてないところが多々あるけど、重要じゃないかw
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