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聖貨を集めて、ぶん回せ!【2巻発売中】  作者: 青木紅葉
19章・春のリアーナは忙しい?

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2月4日にドラゴンノベルス様より2巻が発売されます。

また、活動報告で簡単にですが、記事を上げています。

どうぞご覧あれ。

 そろそろ雨季が終わるという今日この頃。

 領主の仕事も大分落ち着き、ここ数日は午前までで上がりとなっていた。

 そして、昨日に至ってはもうほとんど仕事が無く、お茶をしていただけ……。


 リーゼルたちが暇なのは領地としては良いことなんだが、やる事が無いのに執務室で待機ってのももったいないってことで、1週間ほどセリアーナ側はお休みとなった。

 まぁ、雨季が明けたらアレコレまた忙しくなるだろうし、この纏まった休暇でしっかりリフレッシュしようってことだな。


 しかし、世の中休むのが下手な人間もいる。

 俺の主、セリアーナがそうだ。

 エレナは屋敷に戻って、アレクとルカ君とゆっくり過ごしているだろうが、セリアーナはな……なんか前も似たような事があった気がするが……まぁいいか。


 ともあれ、その暇なねーちゃんの限界が来てしまった。


 ◇


 セリアーナの部屋から入る事が出来る俺の部屋。

 そこの手前側のスペースで、俺とテレサは椅子に座って待っていたのだが、自分の寝室で着替えを済ませたセリアーナが部屋に入ってきた。


「おー……似合う似合う」


 今日の彼女は、上は首元が緩いシャツで、下はスパッツにその上からショートパンツを履いている。

 前世で女性がジムに行く時なんかによくしているような格好だ。

 テレサが着ているのとはまたちょっと違うよな。

 そんな事を考えながらセリアーナの周りをクルクル回っていると、テレサも近寄ってきて、その服装の説明を始めた。


「貴族の令嬢が、体術などを学ぶ際に着る服ですね。武器を手にした状態よりも、手足を動かしやすい様にデザインされているのですよ。私が着ているのは教官用で体の動きが見えやすいように出来ているので、少し違いますね」


「ほうほう……」


 テレサの言葉に頷きつつ、相変わらずクルクルと……。

 うむ。

 セリアーナは美人だしスタイルもいいから、何を着ても似合いはするが……この恰好は前世の情報と比較出来る分、際立っているな。

 似合う似合う。


「んでさ、セリア様?」


 ひとしきり珍しい恰好の彼女を見て満足した俺は、お次は疑問を尋ねる事にした。


「なんでそんな恥ずかしそうにしてるの?」


 基本的に、セリアーナはいつも自信たっぷりだ。

 例えば新しい服を着ようものなら、どう似合うか……とかそんなことを聞いてくる。

 今日の彼女は普段とはまるで違う格好をしているし、きっと聞いてくるんだろうなー……とか思っていたのだが、なんでか何も聞いて来ない。

 それどころか、気持ち肩を縮こまらせて、どこか恥ずかしそうにしている。

 恰好もそうだが、むしろ彼女のその態度の方が珍しいくらいだ。


「別に恰好は問題無いわ……」


「んじゃ、なんでさ」


「だって……」


 そう言うと、セリアーナは絨毯に敷いたヨガマットに視線をやった。


 うん……俺やテレサ、そしてエレナが彼女の視界内でやっていても、彼女は頑なにやろうとしなかったんだが、いよいよもって退屈がピークに達したのか、今朝ついに自分もやるとか言い出したんだ。

 俺としては、ストレッチ仲間が増えるし反対するような事じゃないから快諾した。

 で、テレサと一緒に彼女の準備が終わるのを先にここで待っていたんだが……このセリアーナの態度。

 自分でやりたいって言いだしたのに、何をためらっているんだろう?


「足を開くんでしょう?」


「……うん。まぁ、そりゃね?」


 足を開くし体も倒す。

 しょっちゅう俺がやっているのを見ているのに、何をいまさら……と思わなくもないが……セリアーナだからな。

 このねーちゃんは性格も口調もきついが、これで生粋のお嬢様だ。

 あんまり肌を晒すのは好まないし、ましてや足を開いたりなんかもしようとしない。

 戦闘訓練の最中ならともかく、私生活じゃ足を組むことすらないほどだ。

 やるとは言ったものの、服を着替えて後はやるだけってなってもいまいち踏ん切りがつかないのかもしれない。


 俺だって……俺だって……思いつかないな……。

 まぁ、何かしら日常生活でタブーにしているようなことを、急遽やってみようってなったら躊躇いくらいはするかもしれない。

 そう考えたら、この彼女らしからぬ態度も理解できる。


 とは言えだ。

 こっちはアップも済んでいるわけだし、この段階でストップされても困る。


「あのね、セリア様。オレとは普段から一緒に風呂入ったり寝たりしてるんだしさ、今更でしょ? はい、座って座って」


 セリアーナの手を掴むと、そのままマットの上まで引っ張っていった。

 そして、座らせる。

 俺の力でも簡単に彼女を動かせたし、踏ん切りがつかないだけで、やる気はあるようだな。

 いや、やる気だけは……って方がいいかな?


「仕方ないわね……。これでいいのかしら?」


「よくないよ?」


 セリアーナの座り方は横座り……いわゆる女の子座りだ。

 この座り方で一体何をするんだと……。

 彼女の言葉に、思わず即答してしまった。

セラ・【隠れ家】+1【祈り】【ミラの祝福】【風の衣】・【浮き玉】+1【影の剣】【緋蜂の針】【妖精の瞳】【竜の肺】【琥珀の剣】【ダンレムの糸】【蛇の尾】【足環】【琥珀の盾】【紫の羽】【赤の剣】【猿の腕】・4枚


セリアーナ・【範囲識別】・【】・39枚

エレナ・【】・【緑の牙】【琥珀の剣】・4枚

アレク・【強撃】・【赤の盾】【猛き角笛】・10枚

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― 新着の感想 ―
[一言] ストレッチは体に良く むしろ足を開くのが作法だと教えるしかないか? 作法に作法をぶつける作戦だ!
[良い点] 更新乙い [一言] 珍しくツッコミ役の機会が!! ま、ま、ストレッチと筋トレやるみたいなもんだし、開脚も多少はね
[良い点] 実は身体がガチガチに固いとか
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