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聖貨を集めて、ぶん回せ!【2巻発売中】  作者: 青木紅葉
14章・リアーナダンジョン

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 アレク達と別れた後はそのまま真っすぐダンジョンの外を目指した。


 一応その際は、下で戦っている連中の様子を気にしながらなのだが……当たり前といえば当たり前だが、皆腕がいい。

 アレクと一緒にいた3人もそうだったし、わざわざ冒険者ギルドが選りすぐった連中だもんな。


 そして、その彼等もここでの戦闘は余裕な様で、なにやら様々な武器、編成を試しているように見える。

 多分彼等も騎士団と同じ様な事をやっているんだろう。

 狩場に余裕があるからこそ出来る事だ。


 ……聖貨にガッツいてるのって俺だけなのかな?


 そんな事を考えながら通路を通り、ダンジョンの外……冒険者ギルドの地下ホールへと出た。


 まだ上の冒険者ギルドに繋がる階段は作られていないし、ここも外に繋がっていないし、あまり空気が良いわけじゃ無いが、ダンジョンのあの湿度の高い空気に比べるといく分爽やかな気がする。

 天井にファンがついているし、それがあるからかな?

 この場はいずれ、ダンジョンに突入する直前やあるいは帰還直後の冒険者たちといった、血の気の多い連中で一杯になるだろうし、多少は雰囲気を和らげる効果を持つかもしれない。

 ……アロマとかもいいかもな。


「……ふぅ」


 アホな事を考えながら一息つくと、ホールを見渡した。


 まだまだ途中だが、少しずつここの内装も仕上がって来ている。

 ダンジョンが出現した以上、職人たちが使えないので何故か1番隊が作業を行っている。

 まぁ、彼等は領内の巡回や警備もだが、街道や橋なんかのインフラ整備も行っているからな……椅子やテーブル、棚といった細かい家具は流石に後で職人が用意するが、床や壁に貼られた板は、彼等の手によるものだ。

 今は天井の舗装をするための足場を組んでいる。

 こういう事こそ俺が手伝えるといいんだが、隊が違うとか関係無しに、力仕事だからな……。


 アレクのやっている調査といい、彼等といい、騎士団も忙しい。

 テレサも今はアレクがダンジョンに籠っているから、その分の仕事を彼女が片付けている。

 ジグハルト達はボスらしき存在の調査だし、中々ダンジョン探索を進められないなー……。

 俺がせっかちなのかな?


 ◇


 ダンジョンの探索が中々進められない。

 そんな事をぼやいていたその夜、南館の談話室に皆が集められた。


 珍しい事に今夜はセリアーナも一緒にいる。

 リーゼルやオーギュスト、さらに冒険者ギルドの支部長もいるのだから、ダンジョン絡みの話題だろうし、本館側でいいのにと思うが……俺達がセリアーナ側の人間だから、彼女も同席させる為なのかな?


「それでは、始めよう。オーギュスト団長」


「はっ」


 皆が集まったところで、リーゼルの合図でオーギュストが話を始めた。


 内容はいくつかに分かれていて、まずは現在のダンジョンの入り口前の整備具合からだ。


 あそこを整備するための資材は、騎士団本部から運び込まれていたそうだが、最近、建設中のオーギュストやアレク達の屋敷からも運んでいるらしい。

 そのためペースが上がって来ているんだとか。

 職人だけじゃなく、騎士団の隊員もダンジョンの事を知らない者が多いし、色々面倒な手順を踏んでいる様だ。

 彼等も街の住民も、足元に既にダンジョンが出来ているとは夢にも思うまい……。


 お次は、ダンジョン浅瀬の探索、調査の進捗具合だ。

 こちらはアレクが報告を行った。


 浅瀬に出現する魔物は、ゴブリン、コボルト、オークといった妖魔種が中心だが、俺は出くわしていないが、ハチやアリの魔虫も出て来るようで、戦闘自体は問題無いが、休息する際は、壁側に移動した方がいいそうだ。

 魔虫か……。


「ムカデはいた?」


 ムカデがいるかどうかは重要だ。

 今まで話を聞くだけで口を挟まずにいたが、これは確認しなければ。


「ん? ……ああ、今のところ見かけたってやつはいないな……。どうだ?」


「いや、俺も報告を受けていないな……。セラ嬢はムカデが苦手なのか?」


 アレクにムカデの有無を聞くが、確信は無いようだ。

 俺がムカデがダメなのを知っているからか、支部長に確認した。


「うん。虫自体あまり好きじゃ無いけど、ムカデは特に駄目なんだよね」


「……そうか。アレは岩や壁の隙間なんかに潜んでいるから、浅瀬に出るかどうかは別としても、近寄らなければ出くわすことは無いはずだ。お前さんなら問題無いだろう?」


「ふむ……なら大丈夫か。中断してごめんね、アレク続けていいよ」


 頭を下げると、アレクは気にするなと言い、話を続けた。


「といっても、現状は問題らしい問題は起きていないな。魔物の強さも他所と大差は無いし、一の森で戦えるのなら十分やっていけるだろう。それと、何度か試したが浅瀬の中央から笛を吹いたら四隅に届いたし、万が一の際の立て直しには、それで十分間に合うはずだ」


「なるほど……。浅瀬でオークが現れるからと警戒しすぎても良くないか」


「そうだな……ああ、だが火は使わないようにするべきだな。枯れ木は無いが、その分煙が出る。広いし森と言ってはいるが、煙が充満してしまう……魔物にどう作用するかはわからないが、少なくとも人間には危険だ」


 ダンジョンは、言ってしまえば、馬鹿っ広い洞窟だもんな。

 アレクが言ったように、枯れ木は無いし簡単に森林火災には発展しないだろうが、火は駄目か。


 ジグハルトの方を見ると、笑って肩を竦めている。

 ジグハルトのアレは、確か威力があり過ぎて炭化するんだったっけ……?

 なら大丈夫か。


セラ・【隠れ家】+1【祈り】【ミラの祝福】・【浮き玉】【影の剣】【緋蜂の針】【妖精の瞳】【竜の肺】【琥珀の剣】【ダンレムの糸】【蛇の尾】【足環】・60枚


セリアーナ・【範囲識別】・【】・28枚

エレナ・【】・【緑の牙】・1枚

アレク・【強撃】・【赤の盾】【猛き角笛】・2枚

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― 新着の感想 ―
[一言] フラグが立った!わーいわーい!
[良い点] 更新乙い [一言] つまり、木炭の現地生産が可能ぅー!! 今日から炭焼き職人にジョブチェンジ!!
[気になる点] ふと疑問に思ったのですが、【猛き角笛】のように恩恵品がダブった場合他へ譲ればいいとして、加護の場合ダブったら強化と同じく+1扱いになるのでしょうか?
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