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明日、「聖貨を集めて、ぶん回せ!」発売となります!
早売りのお店で既に購入された方もいるようで……ありがたや。
「……ん?」
部屋の中の会話が急に止まった。
何となく聞き流す程度でしか参加していなかったが、特に変な話題じゃ無かったが……。
「俺が行く。お前は座っていろ」
立ち上がろうとしたエレナをアレクが制して、代わりにドアの方に向かうが……あ、セリアーナかな?
「早かったわね……。もう少しゆっくりしたらいいのに」
「旦那が疲れていたんだろう? あいつも、この街に移ってきて以来ずっと働き詰めだからな」
当たりみたいだ。
俺は気付かなかったが、こっちに来ているんだろうな。
「よっと」
体を起こしてヘビ達の目を発動し、廊下側を見ると、こちらに向かって歩いて来る5人プラス小さいのが2人……セリアーナ達だな。
乳母と護衛も一緒か……。
「この分じゃお開きか? セラ、それの続きは明日にしよう」
「そうだね……」
ジグハルトの言葉に答える。
何が起きるかわからないから、赤ん坊の側では止めておいた方がいいか。
……ちょっと残念だが仕方ないか。
ジグハルトとアレクは、明日は訓練所で加護の訓練をするそうだし、俺も早起きして、そっちに行こうかな!
◇
ガチャをした翌日、テレサを伴って訓練所に入ると、中では動きやすい恰好になったセリアーナ達の姿があった。
昨日話していたように、アレク達は加護を色々試している様だ。
用意しているのに、棍棒じゃなくて木剣を使っているあたり、まだ使いこなせていないのかな?
セリアーナとエレナは2人で剣の稽古をしていたようで、彼女達も木剣を手にしていた。
「おはよー!」
声をかけると、セリアーナは木剣をエレナに預け、こちらにやって来た。
息も乱れていなければ汗もかいていないし、軽い運動程度だったのかもしれないな。
「随分遅かったわね。昼食はとったの?」
「……朝食はとったね」
俺が起床してからが朝だ。
間違っていない。
「もう昼を過ぎているでしょう……。お前、レオやリオより寝ているんじゃない?」
セリアーナは呆れた様な目をしている。
「なんか最近、寝起きが悪い気がするんだよね。体調は良いんだけど」
夜は早めに寝ているが、どうにも起きる時間が遅くなっている。
起こしてくれてはいるそうだが、そのまま寝ているらしい。
今日も起きたら昼を回っていてびっくりした。
寝起きの良さだけは自信があったんだが……。
「眠りながらの施療に体が慣れていないのかもしれませんね。続けていればそのうち慣れると思いますよ」
「なるほど……知らんうちにちょっと無理をしていたんだね」
ほうほうと、テレサの言葉に頷く。
睡眠時の施療を行うようになってから、セリアーナに聞いた事だが、彼女が起きた時には既に発動は止んでいるそうだ。
どれくらいの時間、発動し続けているかはわからないが、通常の発動とは言えやっぱり負担になっていたのかもしれないな。
「あら、それは良いことを聞いたわね」
「良いことでは無いよ……?」
セリアーナは、俺の言葉を無視して、嬉しそうな顔でおっかない事を言っている。
体調に異変は無いし、朝寝坊しても特に問題の無い時期ではあるが、最近一日の半分くらい寝ている気がするしな……。
いくらやる事が無いとはいえ、それはちょっともったいない気がするんだ。
「春まで時間はあるし、少しずつ慣らしていけばいいよ。冬の間は、君も私達も時間はあるからね。それより、昨日出た恩恵品はちゃんと持って来たかな?」
2人が使っていた道具をしまいに行っていたエレナも話が聞こえていたようだ。
こちらに来るなり会話に加わってきた。
もっとも、上手い事話の軌道を変えてくれたし、そのまま乗っからせてもらおう。
「持って来たよ」
スカートのポケットから【足環】を取り出す。
昨晩部屋に戻ってからも色々観察を続けてはみたが、結局わからないままだった。
開放だけなら寝室でやってもよかったかもしれないが、使いたくなるしな。
我慢した甲斐がある様な物だと良いなぁ……。
「ふぅ……よこしなさい」
話題を変えられたことに、仕方が無いと溜息を一つ吐くと、こちらに手を伸ばした。
「はい」
その手に【足環】を置き、ついでに俺の手も重ねた。
ようやくこれが何なのかわかるな!
セラ・【隠れ家】+1【祈り】【ミラの祝福】・【浮き玉】【影の剣】【緋蜂の針】【妖精の瞳】【竜の肺】【琥珀の剣】【ダンレムの糸】【蛇の尾】【足環】・0枚
セリアーナ・【範囲識別】・【】・28枚
エレナ・【】・【緑の牙】・0枚
アレク・【強撃】・【赤の盾】【猛き角笛】・0枚