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アドバイスを頂いたので、あとがきの最後に書籍の宣伝を追加してみました!
冬の2月に入り10日程が経った今日この頃。
セリアーナとリーゼルが、子供達の誕生の際にゲットした聖貨を使う為に、ほとんど使った事の無い屋敷内の礼拝所に、子供達と一緒に籠っている。
普通に捧げるんじゃなくて、格式ばった本格的な作法で行う様で、時間がかかるんだとか。
オーギュストとリックがわざわざ護衛についているし、何か仰々しい事でもやるんだろう。
そっちもちょっと気になるが、セリアーナの護衛が解かれるし、こっちもついでにガチャをやってしまおうとなった。
アレクはセリアーナの出産が終わってすぐに、2番隊の仕事で街を空けていた。
その彼も先日帰還しているし丁度いいという事で、南館1階の談話室に集まっている。
俺にジグハルトとフィオーラ、そして、アレクとエレナとルカ。
アレク達親子の3ショットは久しぶりに見た気がするな。
セリアーナ側の乳母達は今日は夜まで休みなので、ついでにエレナの方のもそれに合わせた形だ。
さて、いざガチャを……というタイミングで、アレクは何かに気付いたのか、俺の方を見た。
「そういやセラ。お前確か後1枚足りていなかったんじゃなかったか? 冬の間に狩りに行くとは思えないが……」
「よく俺の手持ちを把握してるね……」
びっくりだよ。
だが、甘いな……!
「セリア様から1枚貰っていたよ。最近セラはずっと働いていたから、ご褒美だね」
もう少し焦らそうかと思っていたが、エレナが即ネタ晴らしをした。
彼女が言うように、今朝礼拝所に向かう前にセリアーナから、お前も使って来いと1枚貰ったのだ。
寒いだけで雨が降っているわけじゃ無いし、狩りに行こうと思えば行けるが、寒いから行きたくないし……後1枚だけど、春までお預けかな? と考えていたが、思わぬお小遣いだった。
「そりゃ……豪勢だな。ま……俺だけじゃなくて良かったよ」
アレクはジグハルト達の方を見て、そう言った。
この2人はガチャを引くのではなく、当たりが出た時のアドバイザーとして、参加している。
まぁ……お酒は飲んでいないが、ただの観客だな。
すっかりリラックスしている。
ちなみに、アレクも手持ちは足りなかったが、エレナが補填した。
どちらかと言うと貴族の慣習だし、アレクは別に使わなくても良かったそうだが、エレナの希望でそうなったらしい。
「さて……それじゃあ、先に始めさせて貰うぞ?」
アレクは聖貨を手に乗せて、跪くことなくテーブルの上の聖像に捧げた。
慣れたもので、気軽に挑んでいる。
手の上の聖貨が消えて、アレクの体が薄っすらと光っている。
何も現れていないし……これは加護かな?
「……ふっ」
程なくして光が消えたが、その際に思わずといった感じで笑みを漏らした。
そのまま固まっているが……これは良いやつだな?
しかし、何も言わないな……ジグハルト達も気にはなるようだが、俺達はあくまで同僚であって、主従関係とかではないし、一応待つのがマナーだ。
結果、何となくエレナに視線が集まっていく。
まぁ……、奥さんがこの場にいるのに俺達が催促するのもなんだしね。
「加護ね? 何だったの?」
その視線に負けて……と言うわけじゃ無いだろうが、エレナはなかなか口を開かないアレクに向かい、何が出たのかを訊ねた。
「ん? ああ……悪い。出たのは加護……【強撃】だ。俺向きの、良いやつだな」
きょーげき……挟撃?
首を傾げる俺とは違い、他の3人は何かを知っている様で、盛り上がりを見せている。
……置いてかないでくれよ。
そう黄昏ていると、アレクはこちらの様子に気付いたらしい。
「セラ、ルバンの仲間のミーアがいただろう? あいつの戦い方を覚えているか?」
「ん? あぁ……うん。あのドカンってやってた人だね」
アレクが口にしたミーア……、昔ダンジョンで魔人と戦った時に一緒だったが、普通に殴るだけじゃなくて、何かドカンドカン追撃が発生していた。
確かあの時アレクが使っていたメイスを折ったのも彼女だったはず。
「ほーう」
威力が上がるんなら、良いのかな?
「あいつが使っていたのと似た系統だな。違うのは、あいつのは攻撃そのものが強化されるが、これは攻撃の際に肉体が強化される事だ」
と、アレクが言ったかと思えば、ジグハルトも説明を追加してきた。
「常時という訳じゃないから、ある程度使い道は限定されるが……アレクなら十分だろう。これであの棍棒も扱えるな」
「ええ」
アレクはそれに嬉しそうな顔で応えている。
2人そろってニヤついているし……俺が思っているより良いものなんだろうか?
セラ・【隠れ家】+1【祈り】【ミラの祝福】・【浮き玉】【影の剣】【緋蜂の針】【妖精の瞳】【竜の肺】【琥珀の剣】【ダンレムの糸】【蛇の尾】・10枚
セリアーナ・【範囲識別】・【】・38枚
エレナ・【】・【緑の牙】・0枚
アレク・【強撃】・【赤の盾】【猛き角笛】・0枚