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聖貨を集めて、ぶん回せ!【2巻発売中】  作者: 青木紅葉
3章・王都で聖貨をザックザク!
32/2034

30

「お前…こっこれは⁉」


俺の手にある5枚の聖貨をみて、2人は驚愕の表情を浮かべている。


そうだろうそうだろう。

もっと驚いてくれ。

何もただ単にムカデにビビッて叫んでいたわけじゃ無いんだ。

コウモリにもビビっていたんだ。


ムカデから逃げるべく天井近くまで上昇していたのだが、そこをどこに居たのかコウモリの群れが襲い掛かってきた。

羽を広げたカラス位はあっただろうか?それが20数匹だ。

幸い速度はそれほどでも無く、【影の剣】を振るえば簡単に真っ二つにすることができた。

数こそ多かったものの無傷の勝利だ。


「オオコウモリが居たのか…」


「オオコウモリっていうの…?」


なんだその残念な名前。


「まあ、大きいコウモリとしか呼びようがないからな…。ただ気配は無いわ上から襲ってくるわで中々手強い相手なんだが、よくやれたな」


【祈り】は発動していたのだが、アレは多分筋力だけでなく、身体能力全般が上がるんだと思う。

動体視力や反射神経もだ。

この子供の体はテレビやゲーム等に触れておらず、視力が衰えていない。

それでも、あの数のコウモリの動きを見切る事は出来ない。

回復や筋力上昇だけなら俺にメリットは無かったが、これなら十分有用だ。


「ふふん!余裕だね!」



「おおおおおっ‼」


牛ほどの大きさのイノシシの体当たりを、アレクが雄叫びを上げながら【赤の盾】を構え受け止める。


更にその後ろから2頭のイノシシが突進してきている。

【祈り】の効果があってもさすがに厳しそうだが、どうするのか?


「セラ!アレクの正面をやって!」


指示を受けるべくエレナを見ようとすると、丁度指示が来た。

エレナはそう言うなり【緑の牙】を鞭状に伸ばし、イノシシの頭部に強く打ち付け牽制をしている。


攻撃を受けたイノシシは、それなりに衝撃があったのかたたらを踏んでいる。

今のうちにやれって事か。


「ほっ!」


上から急降下し、【影の剣】を頭部に突き立てた。

核を持つダンジョンの魔物は、頭部に赤い瘤の様な物がある。

そこの直線上に核があるそうだ。


上手く突く事が出来た!


「よしっ次だ!右を狙え!」


アレクは盾越しでも息絶えたのがわかったのか、そう言うなり後ろの2頭のうち右のイノシシに盾を構え突っ込んでいった。


「せいっ!」


動きが止まっているのならさっきと同じ要領で一撃だ。

核を貫き2頭目も倒した。

3頭目を…と左へ顔を向けると既にアレクが切りかかっていた。


…よくあんなデカい生き物に襲い掛かれるな。


残りの1頭は2人に任せ、俺は上昇し周囲を警戒する。


今いる場所は浅瀬の奥だ。

同じ浅瀬でも手前と違い、魔物の強さが違う。

一度に出てくる数こそ数頭程度だが頻度が高く、戦闘中に近くに出現し、さらに襲い掛かってくることもあった。

そのため残り1頭になったら俺は戦闘に参加せず、警戒に回ることになった。


周囲を見るが、魔物の姿は無し!

下を見るとエレナが首を貫いていた。

戦闘終了だ。


「お疲れ~」


声をかけながら2人の下へ降りていく。


「おう。お前もな。周りに魔物はいないか?」


「壁の向こうで戦ってるのはいたけど、この周辺は何もいないね」


「ふむ…今日はあくまで様子見だしな、戻ろう。エレナ、それでいいか?」


「そうね。【隠れ家】が使えるとはいえ余力は残しておいた方がいいしね」


倒したイノシシの処理をしていたエレナも話に加わる。


「休憩しなくていいの…?」


「ええ、問題無いわ。セラは疲れた?」


「いや、大丈夫だけど…」


俺からしたら【隠れ家】でコソコソしながら行った方がいいと思うんだけど、この世界の人間は恩恵品はともかく、加護は極力隠匿しようとする。

もしくは、派手に知らしめるかだ。


それにしてもダンジョンで周りに人が居なくてもそうなのか。

…タフだなー。








セラ・【隠れ家】【祈り】・【浮き玉】【影の剣】・5枚

セリアーナ・【範囲識別】・【】・4枚

エレナ・【】・【緑の牙】・0枚

アレク・【】・【赤の盾】・0枚

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