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「……森から出てるのは小型ばかりだけど、まだ奥にいるね。そっちは大型か」
一の森に接近することで、ようやく第二陣の編成が見えてきた。
外に出て来ているのは小型の妖魔種とオオカミが十体ずつほどだが、その奥の森の中には同数と、さらに大型の妖魔種も控えている。
数は多いが……これ自体は有りがちな編成ではある。
だが、一斉に飛び出してこないあたり嫌な感じだ。
しっかりと統制が取れているし、ただ単に街道を大人数が続けて通ったから様子見に来た……とかそんな訳ではなく、明確に襲いに来ている。
コイツらを放置したら街道を通る者を狙いだすかもしれないし、やはり今片付けないと駄目だな。
「逃げられると面倒だし……奥から行くか!」
俺はさらに【浮き玉】の速度を上げると、魔物の群れに向かって突っ込んでいく。
森の外に出ている魔物の群れは宙に浮いている俺の姿は見えていただろうし、飛んでくること自体は予測していたのかもしれないが……この速度は想定外だったんだろう。
その場で足を止めて硬直してしまっている。
ここに群れのボスがいたら指示くらいは出せただろうにね……と考えつつ、右足を前に突き出して【緋蜂の針】を発動すると、群れの真ん中に突っ切って行く。
「っ!?」
何体かその突進に巻き込まれて吹き飛んで行くが、それでもまともに狙ったわけじゃないから恐らく死んではいないし、大半の魔物も無傷でいる。
それなのに、硬直したままで何も仕掛けてこない。
コイツらでは突っ切るつもりの俺の足止めも無理だろうが、それでも飛びかかってすら来ないとは。
只の寄せ集めで、どう動いていいかわかっていないんだろうな。
「っと!? ……来たな?」
背後を見ながら突破した魔物の群れについて考えていたが、前方から響いてくる唸り声に視線を前に戻すと、コボルトの群れがこちらに向かって突っ込んで来ている。
外の群れと違って、こちら側はしっかりと俺を迎え撃つつもりらしい。
さらに。
「……っ!?」
森の奥から複数のバスケットボールほどの大きさの岩が、高速で飛んで来た。
一つ目は【風の衣】で防ぎ、二つ目は躱し、三つ目で【風の衣】を破ったが、四つ目が当たる前に再発動が間に合う。
「【琥珀の盾】まで届かないね。これなら攻めに専念出来るね!」
少々驚きはしたが、この群れの攻撃は俺の防御を突破するほどじゃないことがわかった。
ついでに、奥に潜んでいるのが何の魔物かもだ。
捕らえられさえしなければ問題ないし、余裕を持って戦える。
「でも、ダラダラやっても仕方がないし、一気に片付けようかね。ふらっしゅ!!」
次の投擲が飛んでくる前に、前方に向かって目潰しをぶっ放した。
そして、前方から聞こえてくる苦悶の声目がけて「せーーのっ!!」と気合いを入れながら突っ込んでいく。
茂みや木をぶち抜きながら突っ込んで行き……。
「はあっ!!」
目の前に現れたオーガの群れの一体にそのまま蹴りをぶち込む。
【緋蜂の針】はダメージは与えられても、オーガを一撃で倒せるほどの威力はない。
蹴りが当たると同時に【浮き玉】の角度を変えて、【影の剣】を発動した右手を前に突き出すと、オーガのどこかを貫いた感触が伝わってくる。
即座に【浮き玉】を回転させて、オーガの体を切断する。
「……胸だったか。ともあれ、まずはこれで一体だね」
貫いていたのはオーガの左胸で、そこからさらに真横に振り抜いたものだから、綺麗に胸から両断していた。
魔境だろうと何だろうと、不意を突いてしまえばこんなもんだ。
このペースで一気に……。
「……っとぉ!?」
手近なオーガ目がけて突っ込もうとしていると、視界の端に黒い影が見えた。
慌ててその場を離れると、その場所に太い枝が高速で通り過ぎて行く。
飛んできた方に視線を向けると、一体のオーガがこちらを睨んでいた。
セラ・加護・【隠れ家】+1【祈り】【ミラの祝福】【風の衣】
恩恵品・【浮き玉】+1【影の剣】+1【緋蜂の針】【妖精の瞳】【竜の肺】【琥珀の剣】【ダンレムの糸】【蛇の尾】【足環】【琥珀の盾】【紫の羽】+1【赤の剣】【猿の腕】・0枚
セリアーナ・【範囲識別】・【】・0枚
エレナ・【】・【緑の牙】【琥珀の剣】・4枚
アレク・【強撃】・【赤の盾】【猛き角笛】・10枚




