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「おっと? アレは……魔物かな?」
北の森の上空にやって来た俺は、調査を頼まれていたエリア周辺を飛んでいるが、しばらくの間は特に変わった物を見つけることもなく、ただただ馬で通れそうなルートを選んでいただけだった。
だが、そろそろ街道が見えなくなってくるくらいの距離まで来たところで、森の奥に魔物の気配を見つけることが出来た。
「数は少ないし……強さも大したことないね。ゴブリンとかその辺かな? アレがデカい群れの一部なのか、それともただ単にうろついているだけの群れなのかはわからないけど、とりあえず見つからないように気を付けないとね」
俺は【浮き玉】の高度をさらに上げると、代わりに速度を落として慎重に地上の様子を探っていく。
時折弱い魔物が少数の群れを作っているが、特に連動している様子もないし無関係のただの魔物かもしれない。
デカい群れの一員なのかそれとも独立した群れなのか……見分けるのは難しいし、いっそ無視しても構わないかもな。
「どうせ今日は戦うわけじゃないしね……。それよりも、馬でも自由に動けるようなルートをしっかり見つけないと……」
思ったよりも木は密集しているわけじゃないし、ただ森の中を馬で駆け回る……ってだけなら問題はなさそうだ。
だが、十騎以上の大人数で戦えるほどかって言うと、ちょっと心許ない。
まだ人の手が届いていない場所だけに、都合の良さそうなルートは中々……。
「むっ!?」
地上の様子を見渡していると、視界の端に赤と緑の光が微かに見えた。
まだ距離はあるし気付かれるようなことはないだろうが……俺は慌てずゆっくりと【浮き玉】の高度を下げて、木の陰に身を潜める。
そして、光が見えた方に視界を向けた。
「あの距離で上空から気付けたってことは、余程強力な個体か……それとも?」
慎重に移動を繰り返していると、丁度視界が通った場所を見つけた。
その場でジッとしながら観察を続けていると、光がバラバラに動いていることが分かった。
強力な個体じゃなくて、弱い魔物が大量にいただけらしい。
どうやら、アレがジグハルトたちが片付けようとしている魔物の群れだろう。
「それにしても数が多いね。あの数が纏まってるってことは……ボスがいるか。出来ればボスの特定くらいはしておきたいけど……近付くのは危険だし、難しいかな?」
まずはバレないってことが最優先だし、そもそも俺が頼まれたのは確実に移動出来るルート探しだ。
あの魔物の群れも気にはなるが、どの道明日ジグハルトたちが対処するわけだし、俺が今無理して探る必要もないか。
俺は「よし」と頷くと、少しずつデカい群れがいる場所から離れるように下がって行った。
◇
俺が先日見て回っていた川の向こう側は、狩りをするには中途半端な場所であまり冒険者たちが足を延ばすことのない場所だった。
そのため、森には人の手が入らず、それがさらに人を遠ざけることになっていた。
この辺も似たような状況だ。
距離って意味では各拠点からそこまで離れてはいないんだが、狩りをするのならバックアップの体制が整っている領都の側がいいし、ちょっと気合いを入れて一の森の浅瀬で狩りをするって選択肢もあるため、わざわざ情報が少ないこちら側で狩りをする意味があまりないんだよな。
狩りをするとしても、精々各拠点の食糧補給だったり防衛のためだったり……必要に迫られた場合だ。
相当な広さがあるため狩場や採集場としてのポテンシャルはあるから、一の森の開拓からこちら側の開発に方針を変換したし、今後はどう変わっていくかはわからないが……今はまだまだだな。
「……なんて偉そうなことを考えるのはいいけど、何と言うか……本当に微妙な場所だよな」
あくまで上空から見ているだけだから、実際の森の中はどうなのかまではわからないが、馬に乗って移動することは難しくなさそうでも、この場で大量の魔物を相手に大人数で戦えるかって言うと……ちょっと難しそうだ。
まぁ、戦闘に移る段階で魔法で均すって選択肢もあるのかな?
セラ・加護・【隠れ家】+1【祈り】【ミラの祝福】【風の衣】
恩恵品・【浮き玉】+1【影の剣】+1【緋蜂の針】【妖精の瞳】【竜の肺】【琥珀の剣】【ダンレムの糸】【蛇の尾】【足環】【琥珀の盾】【紫の羽】+1【赤の剣】【猿の腕】・0枚
セリアーナ・【範囲識別】・【】・0枚
エレナ・【】・【緑の牙】【琥珀の剣】・4枚
アレク・【強撃】・【赤の盾】【猛き角笛】・10枚




