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俺が一の森の上空で森全体を見回していた時に、より東に進んだ森の奥の方で姿を見かけたトリの魔物。
フィオーラ曰く相当厄介な魔物らしい。
まぁ……確かに空を飛んでいる魔物は油断出来ない相手だ。
魔物と戦闘する機会が多い冒険者たちは、ダンジョンみたいに天井がある場所ですら、時折襲って来るコウモリなど空を飛ぶ魔物の存在は常に警戒している。
頭上を警戒することでその分パーティーの余力を削ることになるが、地上の警戒を疎かにするわけではなくて進行速度を落とすことで、彼らは対応していた。
ダンジョンなんてさっさとそのエリアを抜けてしまう方がいいだろうが、そうせずにいるってことは、それだけ厄介ってことだ。
視界の外から襲って来るし、こちらは遠距離攻撃の手段がなければ、そもそもまともに反撃すら出来ないわけだし仕方がないことだろう。
だが、リアーナでもトップクラスの魔法の技術を持つ彼女が厄介だと感じる程なんだろうか?
空を飛ぶ魔物の一番厄介なところといえば、空を飛んでいることだし、フィオーラならそれを苦にはしないはずだ。
俺だけじゃなくてテレサもそう考えたようで、フィオーラにどうなのかと訊ねると、フィオーラは溜め息交じりに首を横に振った。
「私は直接戦ったことはないけれど、ジグハルトが昔一の森の調査を行った際に戦ったのよ。貴女と違って飛べないから、地上から狙い撃ったんだけれど……森に被害が出ないように威力を絞ったそうなの」
「火事になったら困るもんね」
事前の準備なしでジグハルトが森の中で全力で魔法を撃つ機会はそうそうないだろう。
それは毎度のことだし、そのトリと戦った時もそうだったんだろうが……この言い方だと仕留められなかったのかな?
「一発じゃ倒せなかったのかな?」
「ええ。威力を絞った分速度を上げていたそうだから間違いなく直撃したはずだけれど、耐えたそうよ。その後も続けて直撃させたことで地上に落としたらしいわ。ただ、地上に落ちてからもしばらく暴れていて、同行していた仲間が手を出せなかったから、結局ジグが魔法で仕留めたと言っていたわね」
「……それはジグハルト殿の魔法の威力に耐えたと言うことでしょうか? それとも魔法自体が効きにくかったのでしょうか?」
テレサの質問にフィオーラは「両方ね」と答えた。
「それと、地上に落とされても暴れられるだけの体力もあるわ。さらに付け加えると、死んですぐに腐敗して劣化が進んで行くから、素材への転用も難しいそうよ」
ただ厄介な相手ってだけか。
「嫌な相手だね……」
「手強く処理にも手間はかかりますが、それでもまだ素材に出来る分カエルもどきの方がマシかもしれませんね」
俺の言葉に同意するようにテレサが続けた。
「アレも一度に複数を相手にする可能性もあるし、面倒なことには違いないわね。まあ……魔境の魔物は厄介ってことね」
「オレも一の森には結構入ってるけど、基本的に開拓拠点より先にはいかないからね……。ダンジョンやこっち側で遭遇する魔物に比べたらちょっと強い個体ってくらいでしかないけど……奥のほうのは別物だね」
「魔境の広さを考えたら、まだまだ変な生物はたくさんいるでしょうね。研究のし甲斐はあるけれど……どうやって対処するかを考えると頭が痛くなるわ」
苦笑しながらフィオーラはそういうと、「セラ」とこちらを見た。
「確かジグハルトの報告では、そのトリの魔物はもっと奥を飛んでいるはずよ。たまたま手前に来ていただけとは思うけれど……戦っては駄目よ。もし狙われたと感じたら森に下りて逃げなさい。貴女が負ける相手だとは思わないけれど、戦ったところで得る物はないでしょう?」
「大型のトリの魔物なら、木が邪魔で簡単に地上に下りることはできませんからね。念のため草原で待機する隊員にも伝えておいた方がいいでしょうね」
それほどか……と思いつつも、俺は二人に「了解」と答えた。
セラ・加護・【隠れ家】+1【祈り】【ミラの祝福】【風の衣】
恩恵品・【浮き玉】+1【影の剣】+1【緋蜂の針】【妖精の瞳】【竜の肺】【琥珀の剣】【ダンレムの糸】【蛇の尾】【足環】【琥珀の盾】【紫の羽】+1【赤の剣】【猿の腕】・0枚
セリアーナ・【範囲識別】・【】・0枚
エレナ・【】・【緑の牙】【琥珀の剣】・4枚
アレク・【強撃】・【赤の盾】【猛き角笛】・10枚




