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フィオーラとの話を適当なところで切り上げると、再び部屋に戻って来た。
そして、流石にもう出かけることはないだろうと使用人たちに風呂の用意をしてもらい、パパっと風呂に入りサッパリしたところで、俺は自室に向かった。
俺が朝から任務で屋敷にいない間に、俺宛の手紙が結構な量こちらに届いていたからそれの処理だな。
一応セリアーナのチェックを通った物ばかりだってこともあって、面倒な内容の物はないが……如何せん量が多い。
雨季の間に片付け終わらなかった物も含めると結構な量になってしまっている。
まだ外からの荷物とかは届いていないはずだし、領都や近隣からの物ばかりなんだろうが……それでもコレだ。
ちなみに……そろそろ夕方になる時間だが、セリアーナたちはまだ執務室で仕事を続けていて、部屋には戻って来ていない。
街や商業ギルドの件を抜きにしても、この時期は忙しいし……こればっかりは仕方がないことだろう。
それでも手紙の差出人をリストアップしてくれているし、ありがたいことだ。
ってことで、自室で黙々とファイルを読んでは差出人のチェックをするって作業を続けているんだが……。
「見事にお偉いさんばかりだね。……まぁ、オレに手紙を届けられるって時点でそれなりに立場がある人だしね」
記されている名前は、貴族から始まって街の有力商人……もちろん商業ギルドに加盟している商会の者もだし、冒険者ギルドを除く各ギルドのお偉いさんや、他国の者の代理人まで……この街の有力者がビッシリだ。
「別に大した用件があるわけでもなさそうだし……とりあえず挨拶だけでもってことなのかな?」
たかが手紙一通とはいえ、俺に届けるのは結構難しかったりする。
まぁ……手紙を出すだけなら簡単ではあるが、最終的にセリアーナやテレサたちのチェックが入るため、そこをクリア出来る者が引き受ける必要がある。
場合によっては俺やセリアーナたちが不快に思う可能性がある以上、引き受ける側もリスクがある。
そのため、相応の謝礼を積む必要がある……ってことを聞いたことがある。
元々俺とは関わりのない者がほとんどだし、今後も直接関わりを持つことはないはずなんだが、その対価を支払ってでも俺にこうやって当たり障りのない手紙を持って来る目的は挨拶くらいだよな?
「こうやってリストアップされていると、意外と名前のついでにプロフィールも覚えるしね……。もっとも、字で覚えただけで顔すら知らないんだけど……」
中には依頼の関係で何度かやり取りをしたことがある者もいて、その彼が経営している商会の場所だったり品だったりは知っていても、肝心の彼の顔は知らなかったりもする。
今回の場合は……何人かは見覚えのある名前の者もいるが、やはり顔までは思い出せない程度だ。
それくらい俺とは付き合いが浅いんだろうが……それでも手間をかけてまでたかが挨拶をしてきている。
「これは今日届いたやつだね? ……急な話ではあるけど、朝の件が関係しているのかな?」
その中の何人かは、街で商会を経営している者だ。
今ジグハルトが率いている隊も含めて、今回の調査隊の活動を続けていくと、結果的に領内の安全な移動に繋がって来る。
その代わりに、一の森の開拓は一旦現状維持……ってなっているんだが、このリストに名前が記されている商会関係者はそっちの方が都合がいいのかもしれないな。
一の森は、そこに踏み入るのも簡単じゃないし、上手くそこで狩りを出来る冒険者を雇って成果を上げたとしても、今度はそれを商品として売り捌く必要が出てくる。
魔境の魔物の素材は高額で、持っているからと言って簡単に売れる代物ではない。
まずは安定した調達手段が必要になって、それをクリアしたら今度は販売先が必要になる。
店頭に並べてそのうち買ってもらう……ってことを期待するには高額過ぎるからな。
それらをクリア出来ないのがこのリストに名前が載っている商会の人間なんだろう。
俺は納得すると、チェックの続きを再開した。
セラ・加護・【隠れ家】+1【祈り】【ミラの祝福】【風の衣】
恩恵品・【浮き玉】+1【影の剣】+1【緋蜂の針】【妖精の瞳】【竜の肺】【琥珀の剣】【ダンレムの糸】【蛇の尾】【足環】【琥珀の盾】【紫の羽】+1【赤の剣】【猿の腕】・0枚
セリアーナ・【範囲識別】・【】・0枚
エレナ・【】・【緑の牙】【琥珀の剣】・4枚
アレク・【強撃】・【赤の盾】【猛き角笛】・10枚




