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北の拠点に帰還することにした俺たちは、こちらに出て来た時と同様に森を突っ切って行くことにした。
んで、やはりこの辺の森には魔物も獣も姿が見当たらない。
先程の商人を襲った魔物はこちら側の魔物のはずなんだが……大分差があるな。
「全然いないよね」
森の中を移動しながら兵たちに向かってそう言うと、皆も「そうだよな」と返してくる。
「森自体には特に変わったところはないんだけどな」
「隊長が一の森で見つけたっていう地下通路や寝床用の穴も……無いよな?」
ウチの隊員たちがそんなことを喋っていると、先導していたジグハルトの方の隊員が速度を落として会話に加わって来た。
「地下の通路まではわからないが……この辺りには寝床用の穴は無いはずだ。俺たちが魔物の姿を見かけなくなり出したのはまだ雨が降っていた頃だしな」
「んで、本格的にどっかに行っちまったか。商人が襲われた場所を考えると、本当にこの辺りだけみたいだよな」
「上から見てたけど、この辺は見かけなかったね。もっと領都の近くとかだと浅瀬に出て来てたけど……」
皆の話に俺も頷いていると、先頭の彼が前方を指した。
「もっと向こうの方に行けばいるんだけどな」
「向こうっていうと……西側かな? 川の辺り?」
「川辺に集まること自体はおかしくはないが……別にこの辺のが移動したってわけじゃないんだよな?」
魔物だって生物なわけだから水は必要だ。
だからこそ、川や泉によく集まっているんだが、雨季の間ならそこら辺に水場があるし……わざわざ移動する必要はないよな?
「ああ。元々あの辺りを縄張りにしていた魔物だろうな。川を渡っても変わりはなかったし……恐らくこの辺りだけだろう。もっとも、流石にジグさんも向こう側にはそう頻繁には行かなかったからな……」
「調査は不十分なんだね。それならオレがその辺も見て回ろうか」
「そいつは助かるな」
まぁ……川の向こう側は軽く見るくらいで十分だろうが、それでも今日だけで一の森の件も含めて新しく知った情報が結構あるな。
一番の目的は一の森を逃げ回っている魔物を仕留めることだが、そっちばかり優先するんじゃなくて、北の森とかもしっかり見て回るように気を付けるか。
◇
さて、北の森では魔物も獣もどちらも見ることがないまま、北の拠点まで戻って来れた。
途中で商人を北の拠点に送っていた隊員たちと鉢合わせたりもしたが、そのまま一緒に戻ることになった。
商人を守りながら北の拠点まで送り届けて、それから任務に戻るために拠点を出てもらったのに、再び引き返すことになるってのは少々申し訳ない気もするが……今日はもうあれ以上続けても意味はないだろうしな。
彼らも苦笑しつつも理解してくれた。
強いて問題っぽいことを挙げるとするなら……。
「んんっ!? 森で何かあったんですか?」
「いや、今日のオレたちの仕事が終わったから引き返して来ただけだよ」
北の拠点の住民が驚いたことくらいだろうか?
領都からやって来た兵が魔物に襲われた商人を連れて戻って来て、再び出発したかと思ったら、さほど間を置かずに全員で戻って来たんだ。
これまでも村に滞在しているジグハルトの隊から話を聞いたりしているだろうし、一体何があったんだ……って思うだろう。
「この拠点周辺には魔物も獣も見当たらないし……ジグさんたちもいるからね。必要以上に警戒はしなくて大丈夫だよ」
「ああ……それは何よりです……」
状況を伝えると、拠点の門番が安心したように胸を撫でおろしていた。
「あの商人の馬車の修理はどんな具合かな?」
「広場の方で職人が今修理を行っていますよ。アイツも馬車が専門ってわけじゃないですが、派手に壊れたわけじゃないしそこまで時間はかからないで直せるんじゃないですか?」
「そっか……まぁ、領都までもてばいいわけだしね。ありがとう」
馬車職人ってわけでもないし、そんなもんだろう。
俺は彼に礼を言うと、広場に向かうことにした。
セラ・加護・【隠れ家】+1【祈り】【ミラの祝福】【風の衣】
恩恵品・【浮き玉】+1【影の剣】+1【緋蜂の針】【妖精の瞳】【竜の肺】【琥珀の剣】【ダンレムの糸】【蛇の尾】【足環】【琥珀の盾】【紫の羽】+1【赤の剣】【猿の腕】・0枚
セリアーナ・【範囲識別】・【】・0枚
エレナ・【】・【緑の牙】【琥珀の剣】・4枚
アレク・【強撃】・【赤の盾】【猛き角笛】・10枚




