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聖貨を集めて、ぶん回せ!  作者: 青木紅葉
25章・久々のリアーナ

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2109/2206

2104 セリアーナ side 03

「ここ最近、貴方の決断がどうにも遅れている……と思ったのは、それを気にしてのことだったのね?」


 私がリーゼルに呆れたような視線を向けると、彼は肩を竦めながら答えた。


「僕が生来優柔不断だ……ってこともあるかもしれないけどね。ただ、今後に向けて周囲との意見の擦り合わせを重視していたのは確かだよ」


 リーゼルが優柔不断ではないのは彼自身もわかっているはずだが……ふざけたことを口にする程度の余裕はあるようだ。


「まあ……いいわ。雨季が間に入っていたし、先程貴方にも指摘されたように私もこの件にはあまり役に立てなかったでしょうからね」


「そんなことはないよ。ただ、東部の人間から多少は憎まれるかもしれないからね。それなら役割をはっきりと分けていた方がよかったんだ。僕向きだろう?」


 その言葉に、私は「はあ……」と溜め息を吐いた。


「それなら仕方がないわね。この数年で大分変わりはしたけれど、それでも特にこのリアーナ領で暮らす者は中央や他国とは関りがなかったし、もっと直接的に言うなら見捨てられていたと感じていてもおかしくはないもの」


 リアーナ領がゼルキス領だったころから支援は不十分だったが、それはこのメサリア東部全体がそうだったこともあって、直接治めていたミュラー家ではなくて、王家や他国に領民の不満は向いていた。


 その考え方は、ゼルキスだけじゃなくて東部全域で共通している。


 東部の民は同じ苦労を共有する仲間……というわけだ。


 そして、間に入る領主一族は大分好意的に受け止められていた。


 リーゼルは私との結婚前にこの地に入って、代官として住民のために働いて回ったという前提はあっても、彼がここで受け入れられている一番の理由は私の夫であるからだ。


「でも、それだと旦那様がこれから困らないですか?」


 再びセラが口を開いた。


 リーゼルが言っていることは、要は今後の他所の人間を集める際の憎まれ役を引き受けるということだ。


 領主の立場でそうなってしまうのはマズいのではないか……とセラは考えたのだろう。


「お前は私たちよりも外の者に触れる機会があるものね……」


「む?」


「心配してくれるのは嬉しいけれど……大丈夫だよ。商業ギルドも使ってある程度はコントロール出来るしね。それに……今後リアーナを離れる機会はそうそうないだろうし、時間をかけてゆっくり信頼を重ねていくよ」


「そっかぁ……」


 セラはあまりリーゼルに関心が無いと思っていたが……今回は気にしているようだ。


「セラ、何かあったのかしら?」


「む? む……まぁ、旦那様も色々大変なんだろうな……って」


 ここ最近騎士団本部に出向く機会があったから、そこで何か話でも聞いたのだろうか?


 リーゼルに一度視線を送るが、彼も心当たりはないようだ。


「気遣ってくれるのはありがたいけれど……今のところ大丈夫だよ。でも、もし力を……うん?」


 リーゼルの話はまだ途中ではあったが、部屋のドアを叩く音に中断された。


「入ってくれ」


 入室を許可すると、文官が恐縮した顔で入ってきた。


「失礼します。ご歓談中に申し訳ありません」


「構わないよ。どうしたんだい?」


「はっ。つい今ですが、騎士団本部から雨が止んだと報告が入りました」


 その言葉に、私たちは揃って窓の外に視線を送った。


「……室内からじゃわかんないね」


 セラの言葉にリーゼルは「フッ」と笑うと、文官に「ご苦労」と声をかけた。


 そうして、執務室に向けての指示をいくつか預けると、彼を下がらせた。


「……あまり大した話は出来なかったけれど、差し当たっての僕側の方針は伝えられたかな?」


「ええ。流石に全部合わせる気はないけれど……まあ、これから来る来客にはそのつもりで接するわ」


「それで十分だよ。よし……それじゃあ、お開きにしようか。雨が上がったようだし、また色々と連絡事項が増えるだろうからね」


 その言葉を合図に、私たちは席を立ってドアに向かった。

セラ・加護・【隠れ家】+1【祈り】【ミラの祝福】【風の衣】

恩恵品・【浮き玉】+1【影の剣】+1【緋蜂の針】【妖精の瞳】【竜の肺】【琥珀の剣】【ダンレムの糸】【蛇の尾】【足環】【琥珀の盾】【紫の羽】+1【赤の剣】【猿の腕】・0枚


セリアーナ・【範囲識別】・【】・0枚

エレナ・【】・【緑の牙】【琥珀の剣】・4枚

アレク・【強撃】・【赤の盾】【猛き角笛】・10枚

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― 新着の感想 ―
気持ちの中はずっと曇ってたのかな? 晴れていくといいな〜♪
一番大変な立場だからね、出来る限りサポートしてあげないと…
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