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騎士団側のメンツに関しては問題無い。
一番隊はそのままで、二番隊だって一緒に任務に同行したことがある者たちだ。
能力面も任務に対しての取り組み方も信用している。
彼らが問題を起こしたり、俺の邪魔になるような行動をとることはないだろう。
だが……この二人はどうなんだろう?
一応オーギュストたちの評価では何度か一緒になったことがあるし、問題はないみたいだが……。
「セラ副長が不安視するのももっともだ。お前たち」
オーギュストが俺に頷くと、彼らに自己紹介を命じた。
何でもこの二人はリアーナ……というよりはゼルキス出身で、若いころから商業ギルドと連携して商隊護衛の仕事を請け負っていたそうだ。
その流れで今も商業ギルドに雇われているが、冒険者として領内の安全も気になっているらしい。
所属の関係で流れはしたが、騎士団への入団候補にも名前が挙がったことがあるんだとか。
魔物相手がメインの荒っぽい冒険者稼業から入団した二番隊の連中よりも、人間相手の仕事をしている彼らはむしろ一番隊よりだろうか?
簡単な受け答えだったが、実直というか……真面目というかそんな感じの二人だ。
リアーナの魔物や騎士団と冒険者にも詳しいし、本人たちの資質も問題なしで……これなら少なくとも彼らが原因で何かが起きるってことはないだろう。
「オレは心おきなく森の探索に専念出来るけど……旦那様には調整頑張ってもらわないとね……」
元々人手が増えることは反対していなかったんだ。
その増えた人間が信用出来るかどうかが問題ってだけで、そこが解決しているのなら、俺が言うことは何もない。
今起こっている問題は商業ギルド絡みのものだし、形式上ではあるが派閥の長であるリーゼルに頑張ってもらおう。
そう考えていると、隣からアレクが笑いながら話しかけてきた。
「セリア様の機嫌はお前が取ってやれよ?」
「まぁ……それくらいならね」
最終的にセリアーナとリーゼルの問題って話が広がってしまったら面倒だし、この件に関しては適当なところで……恐らく本格的に他所からの客が到着する前に、執務室の皆の前で収めようとするだろう。
「閣下やクラウスたちで相談して、いいタイミングを決めるだろう。周りが考えるからセラ副長はこの件は気にしなくていいぞ。それよりも任務の方だ」
オーギュストが合図をすると、補佐が俺とアレクの前に資料を持って来た。
その資料にはポーションや使い捨ての魔道具類に加えて、それらを携帯するための装備が記されている。
武器や防具は無いが……必要な物がしっかりと揃えられているな。
「……これが隊の装備だね?」
「消耗品もだが、冒険者連中だけじゃなくてウチの連中の装備も商業ギルドが出しているのか? 随分良い物が揃っているじゃないか」
「商業ギルドの思惑で二人をねじ込んだ詫びも兼ねているんだろう。気にすることではないが……邪魔になる物ではないしありがたく使わせてもらう」
この間俺が提案した雨天装備とかのように余計な荷物になるわけじゃないし、新しく交換したところで使い勝手の違いに困るような物でもない。
読み進めていくと一つ気になる記述が目に入った。
同じタイミングで資料を受け取ったアレクもそうらしく、こちらに顔を向ける。
「お前の分も用意されているな。どうする?」
俺用の装備も用意されている。
手足を振り回すのに邪魔にならないように、腰につけるポーチだったり、上半身だけ覆うマントだったり……ご丁寧なことに俺の動き方をちゃんと調べた上で選んだんだろうな。
気持ちはありがたいが……。
「オレは必要ないよ。自前の装備で十分過ぎるしね」
狼のジャケットに加えて、使い慣れた専用デザインのポーチ。
そもそも【隠れ家】だってある。
アレクもオーギュストもそのことが分かっていたんだろう。
「だろうな。団長、セラには必要ない。断っておいてくれ」
すぐにアレクがそう言うと、オーギュストも「わかった」と頷いた。
セラ・加護・【隠れ家】+1【祈り】【ミラの祝福】【風の衣】
恩恵品・【浮き玉】+1【影の剣】+1【緋蜂の針】【妖精の瞳】【竜の肺】【琥珀の剣】【ダンレムの糸】【蛇の尾】【足環】【琥珀の盾】【紫の羽】+1【赤の剣】【猿の腕】・0枚
セリアーナ・【範囲識別】・【】・0枚
エレナ・【】・【緑の牙】【琥珀の剣】・4枚
アレク・【強撃】・【赤の盾】【猛き角笛】・10枚




