2049
「うーむ……何だかんだで大事になってきている気はするね」
冒険者ギルド本部から出た俺は、再び上空に移動して街の様子を眺めているが……先程に比べたら中央通りを移動している者の姿が増えたように思える。
時間が経って、冒険者ギルドや工房エリアでの交渉の結果が出揃ってきたからだろうか?
そういえば未だに名前も知らないルバンの使いは、一応ウチへも配慮して話をする相手や場所を選んでいるそうだが、それでも街の半分近くに影響が出ている。
敢えて自分から何かしなくても、ことがことだけに周りが勝手に動き出すし……こうなることを予測していたのかもな。
「ウチの人間がどれくらい協力してくれるかは読めないだろうし、自分から声をかけまくって借りを作るのは避けたいだろうしね」
ルバンも領都に部下を行き来させて情報を集めているだろうし、リーゼルやアレクたちとも連絡を取り合っているみたいだったが、それでもリーゼルや……特にセリアーナがどう動くかハッキリとした予測が出来なかったんだろう。
「まぁ……冒険者ギルドも商業ギルドも協力はするけど、どこまで協力するかは慎重に判断するみたいだし……ウチの住民には関係はないかもね」
冒険者が多い街だし、住民にも彼らの身内が当然多いわけだが、全員が関係しているわけじゃない。
商業ギルドも同様だ。
「……一応南街とかも見ておくか」
まだ街全体を見てきたわけじゃないし、結論を出すには早いか。
もっとも、別に俺が調査する必要もないんだが……近いうちに俺もまた外に出ることになるし、見れるうちに見ておきたい。
「どうせ何もないだろうけどねー……」
そう呟くと、当初の予定ではスルーするつもりだったが俺は進路を南街に向けた。
◇
南街の上空にやって来た俺は、まずは軽く上空を一回りしたが、他と違って商人たちの馬車を目にすることはなかった。
まぁ……これは予想通りだ。
南門は南の街道に繋がっているし、平時なら結構な数の商人や他領や他国からの人間の姿があるんだが、流石に今は外から来る者はいない。
ミネアさんの護衛や一の森の魔物の群れの討伐の際に、俺も兵たちと集まったり街道を通ったりしたが、俺たち以外は全然いなかったもんな。
「おっと? 気付かれたか」
何もないみたいだし、このまま引き返そうかな……と思っていたんだが、街壁の上の兵たちが俺に気付いたようで、こちらを指しながら下に向かって声をかけている。
「このまま無視して帰る……ってわけにもいかないしね。挨拶くらいしておくか。お疲れ様ー」
門前の兵たちに声をかけながらそちらに向かって行くと、彼らもこちらに挨拶を返してきた。
「お疲れ様です、セラ副長。今日は街の視察ですか?」
「うんうん。そんな感じなんだけど……」
彼らに答えながら、南門の周囲の様子を見回してみた。
門は閉ざされているし、今日はまだ南門は動かされていないようだ。
ただ。
「こっちに誰か来てたの?」
詰所の周りの水溜まりに泥が混ざっていることに気付いた。
この辺は舗装されているし、見回りの兵の足跡ってことはないだろう。
少量なら雨で流されるが結構しっかり残っているし、もっと大量の……例えば馬車とか馬が他の箇所から来たんじゃないか?
そう訊ねると、兵たちは揃って頷いた。
「ええ。今日は朝から何度も商業ギルドの者たちや商人たちがこちらに。もっとも大したことは話せませんが……わかっているだろうに、商業ギルドにいたってはわざわざ上役が話をしに来ていましたよ」
「今日は誰か街に来たのか……や、近日中に訪問する予定の者がいるかどうか……などですね」
ルバンが新たに使いを出すかどうかとかが知りたかったのかもしれないな。
もっとも、ウチの兵たちは規律がしっかりしている。
「しばらく粘っていましたが……結局大人しく帰っていきましたよ」
そう言って笑う兵たちに「だろうね……」と、俺も笑い返した。
セラ・加護・【隠れ家】+1【祈り】【ミラの祝福】【風の衣】
恩恵品・【浮き玉】+1【影の剣】+1【緋蜂の針】【妖精の瞳】【竜の肺】【琥珀の剣】【ダンレムの糸】【蛇の尾】【足環】【琥珀の盾】【紫の羽】+1【赤の剣】【猿の腕】・0枚
セリアーナ・【範囲識別】・【】・0枚
エレナ・【】・【緑の牙】【琥珀の剣】・4枚
アレク・【強撃】・【赤の盾】【猛き角笛】・10枚




