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聖貨を集めて、ぶん回せ!【2巻発売中】  作者: 青木紅葉
25章・久々のリアーナ
2020/2037

2015

「まだ皆は帰って来てないみたいだね」


 訓練所の整備を終えた俺は、地下通路を通って伝令の兵と一緒にそのまま騎士団本部に向かっている。


 時折すれ違う者もいるが、急いだ様子もない。


 まだ屋敷の地下だからってことはあるかもしれないが、長く領都を離れていたアレクたちが戻って来ているのなら、騎士団だけじゃなくて商業ギルドだったり冒険者ギルドからの使いが屋敷にも来るはずなんだよな。


「街側もまだ静かなのかな?」


 俺が前を歩く案内の兵に訊ねると、彼は「そうですね……」と振り向いた。


「冒険者たちも同行しているので冒険者ギルドにも連絡が行っているはずですし、商業ギルドは各門に人を寄こしています。その者たちを経由して帰還の報せは届いているでしょう。ですが、団長室に人を送ることは出来ないので、今はまだ待機していると思います」


「なるほど……」


 どちらも呼ばれたら団長室だろうが会議室だろうが普通に通されるが、そうでもなければ騎士団本部には入って来れないもんな。


 リーゼルの執務室では補佐として送った者が働いているのに、騎士団本部にはいないってのはちょっと面白い。


 しょっちゅう顔を合わせているが、それでも何だかんだでそれぞれ独立した組織なんだろうな。


「アレクたちも団長相手なら他所の人がいない方が報告は楽に出来るだろうし、その方がいいだろうね」


「私は参加していませんが、通常任務とは大分違った上に長期間の任務でしたから、言葉を選びながらでは正確な報告は出来ないかもしれませんからね」


 話を聞いて勝手に勘違いして何かやらかしたとしても、俺たちが責任を取る必要はないし放っておいてもいいんだろうが、まぁ……それで領民に悪影響が出ちゃ困るしな。


 一先ず騎士団内で話を纏める場は必要だ。


 俺は彼の言葉に「そうだねー」と頷いた。


 ◇


 さて、地下通路を移動していた俺たちは、あっという間に騎士団本部に到着した。


 お喋りしながらだから……ってこともあったかもしれないが、同行している彼が俺の移動速度に合わせて早足だったから……ってことも大きいだろう。


 テレサやエレナが相手なら俺が少し速度を落とすし、二番隊や冒険者辺りなら「はえーよ」と言葉が飛んでくるだろう。


 ただ、彼は何も言わずに俺の速度に合わせていた。


 こういうところも一番隊か。


 それはそれとしてだ。


「結構静かだよね。まだ地下だからかな?」


 アレクたちだけじゃなくて同行した隊員たちも帰還するんだし、装備の点検だったり各班の報告だったり……そのための準備が色々忙しいはずなんだが、そんな様子は伝わってこない。


 俺もそこまで詳しいわけじゃないが、いつもはもっとバタついている気がするんだが……こんなもんなのかな?


 俺が首を傾げていると、彼がすぐに説明をしてくれる。


「長期任務の隊の帰還時の手順ですと、隊長格を残して他の隊員は解散になります。その後は休暇ですね。そのため隊員たちの任務の調整が必要になりますが……今は幸い雨季なので、外に出る任務はありません。その違いでしょう」


「そっかぁ……。残ってた人たちも今年は色々街の外で魔物の相手をしたり大変だったんだけど……」


 ミネアさんの送迎時の護衛に、その後の戦闘。


 そして、つい先日の一の森の南側で行った魔物討伐と、例年に比べると街に残っている兵たちも今年は大忙しだった。


「それでも一日で終わることですからね。長期間領都の外に出向く任務とは比べるわけにはいきませんよ」


 彼が言うように、街に戻ってさえしまえばいつでも騎士団のサポートが得られる状況と、商人からの支援物資が持ち込まれたからって、サポートが不十分な領都外の任務とではやはり大きな差がある。


 いくら今年は特別に街に残っていた兵たちも大変だったからって、外に出ていた兵たちと一緒にする訳にはいかないんだろう。

セラ・加護・【隠れ家】+1【祈り】【ミラの祝福】【風の衣】

恩恵品・【浮き玉】+1【影の剣】+1【緋蜂の針】【妖精の瞳】【竜の肺】【琥珀の剣】【ダンレムの糸】【蛇の尾】【足環】【琥珀の盾】【紫の羽】+1【赤の剣】【猿の腕】・0枚


セリアーナ・【範囲識別】・【】・0枚

エレナ・【】・【緑の牙】【琥珀の剣】・4枚

アレク・【強撃】・【赤の盾】【猛き角笛】・10枚

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― 新着の感想 ―
ひさびさのアレク達
そもそもここ危険な土地だからねぇ 外部で動くとなれば神経も磨り減るだろう
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