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聖貨を集めて、ぶん回せ!【2巻発売中】  作者: 青木紅葉
25章・久々のリアーナ
2019/2036

2014

 魔法弾の撃ち落としや回避にも慣れてきたところで、普通に的を壊していく通常の訓練に切り替えていたが、もう十分過ぎるくらい色々試すことが出来たし、時間も結構経っている。


 訓練所の的は土を魔法で変化させて作っている物だけに、俺一人の時じゃ使えないから魔導士たちが居てくれる今がいい機会だと、ついつい張り切ってしまった。


【祈り】の範囲に彼らも入っているから魔力の消耗に関しては心配いらないんだが、それでもずっと魔法を使い続けてもらったし感謝だな。


 とりあえず……今日の訓練はそこまで訓練所を荒らしまくった訳じゃないが、それでも土弾の破片があちらこちらに散らばっている。


 訓練所の清掃や足場も均す必要があるし、そろそろ訓練は終了する頃合いだ。


 ってことで、俺も手伝って皆で片付けをしていたんだが、入口の階段の方から「セラ副長! いらっしゃいますか?」という男の声が訓練所に響いた。


「うん?」


 俺は丁度奥の方にいたため、あの位置からだと見つけられなかったんだろう。


 まぁ……見えないのは俺も一緒なんだが、それでも彼が騎士団の人間だってことは声の調子でわかる。


 ちなみに、俺がやっていたのは訓練所の板張りのエリアに飛んだ土埃を、【蛇の尾】と【猿の腕】に箒を持たせて掃いていた。


 これも立派な訓練だな。


 ともあれ、「どうかしたのー?」と近づいて行きながら声をかけると、ビシッと敬礼をしてから口を開いた。


 一番隊だな。


 それも、この態度は本館の警備担当だ。


「本館警備の人だよね? 旦那様になにかあったの?」


 使用人じゃなくて彼が俺を呼びに来るだなんて、本館で何かあったんだろうか?


 そんな気配は何もなかったが……と構えていると、すぐに彼は首を横に振りながら「違います」と否定した。


「つい先程北門の兵から連絡が入りましたが、間もなくリック隊長とアレクシオ隊長が調査隊と共に帰還するそうです。執務室への報告の前に、オーギュスト団長が騎士団本部に集めるそうなので、セラ副長もよろしければどうぞ……と」


「ふぬ。まぁ……旦那様に報告する前に要点を纏めておくのは大事だしね」


 俺も今までそうやっていたし、現場にいた者たちも改めて情報を整理することでより理解を深めることも出来る。


 向こうにリックがいた以上、既にやっている可能性もあるが……それはオーギュストも織り込み済みだろうし、それでもやる必要があるってことだな。


「オレも参加すること自体はいいんだけど……」


 そう言って、後ろを振り返る。


 魔導士たちは作業の手を止めてこちらの様子を窺っているようで、しっかり目が合ってしまった。


「すぐ行った方がいいかな……?」


 俺がいなくなったからってすぐに効果が切れることはないが、新たに【祈り】の効果が得られなくなる。


 疲れているのに、【祈り】抜きでの整備は怠いんだろう。


 訓練に付き合わせた手前、こっちも最後まで付き合いたいが……と伝令に訊ねると、彼は状況を理解出来たのかすぐに答えた。


「……まだ時間に余裕はあります。私も手伝いましょう。風系統は不得意なので土系統のみになりますが、構いませんか?」


「むしろそっちの方が助かるよ。んじゃ、さっさとやっちゃおう!」


 俺は改めて【祈り】を全員に向けて発動すると、再び訓練所の奥に向かって飛んで行った。


 ◇


 伝令の兵が加わったことで訓練所の整備は一気に速度が増して、あっという間に終了した。


 俺たちだけでやっていた時よりも、魔導士たちの動きのキレが全く違っている。


 魔法が使えるとはいえ、専門家でもない人間が一人増えただけで何故そこまでペースが上がったのかというと……彼が一番隊だからだろうか?


 特に何か指示を出しているわけでもないんだけどな……と、離れた位置からバサバサ床を掃きながら感心していた。


 そして、彼が加わってからさほど時間がかからずに訓練所の整備が完了した。

セラ・加護・【隠れ家】+1【祈り】【ミラの祝福】【風の衣】

恩恵品・【浮き玉】+1【影の剣】+1【緋蜂の針】【妖精の瞳】【竜の肺】【琥珀の剣】【ダンレムの糸】【蛇の尾】【足環】【琥珀の盾】【紫の羽】+1【赤の剣】【猿の腕】・0枚


セリアーナ・【範囲識別】・【】・0枚

エレナ・【】・【緑の牙】【琥珀の剣】・4枚

アレク・【強撃】・【赤の盾】【猛き角笛】・10枚

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― 新着の感想 ―
お掃除セラちん! そう言えば昔はメイド服を着てたよね確か。
毛色の違うひとが交じるといいとこ見せてドヤりたいよね〜W
こういう几帳面さが必要な雑事は冒険者だと上手く行かないだろうな
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