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聖貨を集めて、ぶん回せ!【2巻発売中】  作者: 青木紅葉
25章・久々のリアーナ
2018/2035

2013

 自室で布玉を使った各恩恵品の動作確認とリハビリを兼ねた訓練を行ってから数日。


 俺はその間もしっかりと訓練を続けている。


 セリアーナは流石に毎日付き合えるほど暇じゃなかったが、エレナは雨季の間片付ける仕事は概ね片付いていたため、毎回付き合ってくれていた。


 色々考えながら手伝ってくれるエレナのお陰で、一人で動かない的を相手にするよりもずっといい内容になっている。


 正直な話、俺が右足を怪我する前よりも【猿の腕】と【蛇の尾】の操作の熟練度は上がったはずだ。


 部屋の中で丸めた布の玉を弾き返すだけで真っ当な訓練になるんだから、我ながらよくわからない。


 ……ともあれ、【猿の腕】と【蛇の尾】のリハビリはもう十分だってことで、今日は地下の訓練所で【足環】のリハビリを行っていた。


【影の剣】ほどではないが、これも相当危険な恩恵品で迂闊に部屋で試すことが出来なかったから、フィオーラのところの魔導士たち同伴で訓練所に来ている。


【足環】の使い方は【浮き玉】で位置を調節することがメインだったりと、【影の剣】と似ているが役割が違う。


【影の剣】は傷を負わせたり止めを刺したりだが、【足環】はとにかく相手の一部を掴んで位置を固定することが目的だ。


 力が強いため掴んだだけでもダメージを与えられるが、あくまで止めを刺すのは【影の剣】の方で【足環】はそのサポートだな。


「副長、行きますよ!」


「いーよー!」


 魔導士の合図に返事をすると、彼らは俺目がけて一斉に土と風の魔法弾を放って来た。


 もっとも、訓練所とはいえ室内だし狙う相手が俺だ。


 威力は抑えめにしているし、そもそも俺には【風の衣】もあるから、たとえ直撃したところでどうということはないんだが……それでも元々戦闘が専門ではない彼らは直撃する位置には撃ちづらいんだろう。


 微妙に俺から外れた位置に魔法が飛んで行っている。


 だが、かえってそれが訓練には丁度いい。


 俺は「よいしょっ!!」と叫びながら、飛んでくる魔法の中から土弾を選んで【緋蜂の針】と【足環】で交互に蹴ったり掴み砕いたりしていた。


「もっと数を増やしていいよ!」


 彼らに遠慮があるからってこともあるんだろうが、土と風の魔法の見分けにも慣れてきたし、ヘビたちの目や【妖精の瞳】なしでも対応出来ている。


 もう少し難しくしてもいいだろうな。


 だが、もっと強力な魔法を俺に向かって撃て……と言っても無理だろうし、それなら数を増やして貰おう。


 彼らは俺の要求に「わかりました!」と答えると、今までは一度に放つ魔法は二発程度だったのに、三発や四発に増やしてきた。


 土弾だけならどれだけ増えても問題無いんだが、肉眼じゃ捉えづらい風弾が混ざっているのが実に厄介だ。


「これは……っ!? やるじゃないかっ!!」


 俺は慌てつつも、その飛んでくる魔法に対処をする。


 目につく土弾を蹴って掴んで、ついでに手が足りないから発動した尻尾でも弾き飛ばして、風弾は【風の衣】に触れないように回避していく。


「数を減らしますか?」


 俺の動きが先程に比べてあからさまに変わったことから、彼らが声をかけて来た。


 それでも手を緩めないあたり、流石はフィオーラの部下……ってところだろうか?


「だいじょうぶ! そのままで!」


 驚きはしたが、とりあえずこのペースで続行だ。


 ◇


 両足の恩恵品に加えて【蛇の尾】も交えてからしばし。


 魔導士たちに撃ってもらう魔法の量はさらに増えていたが、少々スタイルを変えることで対応出来ていた。


 まぁ……【足環】で土弾を対処するのは諦めた結果だが。


「よいしょー!」


【浮き玉】を【足環】で掴んだ状態で、【緋蜂の針】を発動した右足を思い切り伸ばして【浮き玉】ごと回転している。


 ……風弾を躱すことは諦めたが、そもそもこの動きは以前からやっていたことだし問題なしだ。


 久々にやったが、勘は鈍ってなかったな!

セラ・加護・【隠れ家】+1【祈り】【ミラの祝福】【風の衣】

恩恵品・【浮き玉】+1【影の剣】+1【緋蜂の針】【妖精の瞳】【竜の肺】【琥珀の剣】【ダンレムの糸】【蛇の尾】【足環】【琥珀の盾】【紫の羽】+1【赤の剣】【猿の腕】・0枚


セリアーナ・【範囲識別】・【】・0枚

エレナ・【】・【緑の牙】【琥珀の剣】・4枚

アレク・【強撃】・【赤の盾】【猛き角笛】・10枚

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― 新着の感想 ―
どう見てもキメラなんだよなぁ
高い機動力を持っててこの対応力だから替えが利かなくて当然よね
これは魔導士にも人を狙ういい練習になるのかな?
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