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聖貨を集めて、ぶん回せ!【2巻発売中】  作者: 青木紅葉
25章・久々のリアーナ
2009/2036

2004

 会議室からセリアーナの部屋に戻って来てからしばらく経った頃。


「待たせたわね。……もう話は聞いたかしら?」


 一人寝室に行っていたセリアーナが、着替えを終えてこちらに戻って来た。


 こちらでは俺がソファーに寝転がり、テレサとフィオーラが別の席に座ってお茶を飲んでいて、話が終わったように見えたんだろう。


 俺は「聞いたよー」と答えながら、ソファーから体を起こした。


「オレは他所のお偉いさんとの面会の機会は減らすんだって?」


「護衛も含めてね」


 雨季明けから建国の記念祭まで一月そこらかな?


 その期間中に、騎士団が領内の見回りをして街道の補修だったり魔物の討伐を行ったりしている。


 この辺がまだゼルキス領でミュラーさん家が治めていた頃は、王国内の教会勢力の力が強く、領主が全てに対処するには手が足りずにいたが、ウチがこの街に移動して来た頃からは状況が変わって、領主側主導で色々動けるようになっていた。


 ここ数年でもう雨季明けの騎士団の活動は浸透しているといっていいだろう。


 だから、領内で暮らす領民は普段以上に騎士団が街道を巡回するこのタイミングに合わせて、護衛を雇わずに領内を移動してしまったりするんだが、記念祭にリアーナ領都を訪れる客の中には……国外国内領内含めて、自分たちでしっかりと護衛を雇って移動するお偉いさんだっている。


 彼らがただの商人だったり冒険者だったら、何かあったとしても自己責任として処理していいんだが……やはりお偉いさんともなるとそうはいかない。


 リアーナからも騎士団なり冒険者なり護衛を手配して、無事領都に到着してもらう必要がある。


 ウチには船を使ってやって来ることも出来るが、まだまだ陸路を利用する者も多いし、そのための人員確保は大事で、だからこそお客さん側の予定が早いところ決まってくれないと困るって話なんだ。


 ところが……自分で言うのも何だが、護衛としても接待役としても使い勝手の良い俺を遠ざけるのはどういうつもりなんだろうか?


「……元々お前に関してのウチの方針は、お前だけしか出来ないことは極力作らないことなのよ」


 ソファーに腰を下ろしたセリアーナがこちらを見ながら口を開いた。


「騎士団や冒険者ギルドから依頼を受けることがあるでしょう? お前に任せることで、ある程度手間を省くことは出来るけれど、他の者でも出来ないわけではない……そんな内容がほとんどのはずなの」


「そうだね……オレなら外でもダンジョンでも上空を飛び回れるから何かと便利ではあるけど、人を増やせば一応同じくらいの成果は出せるからね」


 もっとも、その人を増やすっていうことがリアーナでは一番大変なんだが……ともあれ、俺がセリアーナの言葉に頷くと、その考えが伝わったのか彼女もこちらに頷き返してきた。


「確かにお前にしか出来ないこともあるけれど、そうじゃないこともあるでしょう? 今はそれはテレサが引き受ける事が多いけれど、それも追いつかなくなるでしょうし……決定的になる前に、育てたり集めたりしたいのよ」


「それを今やっちゃうの? 外から人がたくさん来るのに?」


 セリアーナの言っていることはもっともだし、そりゃー……やれるのならやった方がいいんだろうが、外からお偉いさんがやって来るこの時期にやることなんだろうか?


 リアーナ領の重要度やリセリア家の家格で押し切れるとは思うが、ウチから軽く扱われたとか言われたら……否定は出来ないよな。


 そう不安になっていると、「大丈夫ですよ」とテレサが声をかけてきた。


「今年に関しては雨季がもうじき明けるにも拘らず、正式な連絡を送って来ない家が多数ありますからね。こちら側が対応を後回しにしても仕方がないと理解を得られます」


「お前が補佐を本格的に用意する気があることは、会議室にいた使用人たちから街に伝わるし……丁度いい機会よ」


 セリアーナは「フッ」と上機嫌に笑っている。

セラ・加護・【隠れ家】+1【祈り】【ミラの祝福】【風の衣】

恩恵品・【浮き玉】+1【影の剣】+1【緋蜂の針】【妖精の瞳】【竜の肺】【琥珀の剣】【ダンレムの糸】【蛇の尾】【足環】【琥珀の盾】【紫の羽】+1【赤の剣】【猿の腕】・0枚


セリアーナ・【範囲識別】・【】・0枚

エレナ・【】・【緑の牙】【琥珀の剣】・4枚

アレク・【強撃】・【赤の盾】【猛き角笛】・10枚

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― 新着の感想 ―
セラが足を怪我して結構困ったし頼りすぎるのはよくないからね
最近ガチャしてないし、暇になった機会に集めないとね。
すぐに連絡のとれるトコに居てくれないとさびしいのであんまりあっちこっちに出歩いて欲しくないよね〜♪
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