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聖貨を集めて、ぶん回せ!【2巻発売中】  作者: 青木紅葉
25章・久々のリアーナ
1976/2019

1971

 俺の森での魔物の死体処理は、普段は他の冒険者や巡回の騎士団に任せたり、燃焼玉を使ったりと割とまともな方法を選択しているが、必要だと考えたら【ダンレムの糸】を使ったりもする。


 大分豪快な方法だと我ながら思っていたんだが……先程俺が周囲の様子を報告した後に、オーギュストの指揮の下彼等が採った方法も中々だった。


 燃え上がっている死体の山に、さらに火と風の魔法を撃ち込んで火力を一気に増していき、最後は止めとばかりに火球を撃ち込んで爆破していた。


 そして、残った大きい破片はオーギュストが槍を振り下ろして砕いていき、あっという間に片付いてしまった。


 もっとも、今の片付けの余波は周囲にも出ていて、地面が大きく抉れたり森も荒れたりしている。


 ついでに土砂が川にも流れこんでいるし、水量が多いから問題はないだろうが、いくら手っ取り早く片付けられるとはいえ、そうそう使うわけにはいかない手段だろう。


 ともあれ……。


「片付いたな。周囲に……魔物の気配は無いが」


 オーギュストはそう言うとこちらを見た。


「ん? あぁ……うん。オレから見ても何もいないよ」


 周囲の様子を軽く調べてそう伝えると、オーギュストは「よし」と頷いた。


 あくまで地上目線の情報だし、索敵って意味では不十分なんだが……森から撤退するだけだし、それでもいいんだろう。


 オーギュストは周囲に散らばっていた兵たちを呼び寄せると、点呼をさせながら指示を始めた。


「皆動けるな? 撤収だ。急ぐぞ!」


 その指示に従って皆は装備の点検を始めたが、兵の一人が「隊列は?」と訊ねた。


「無しでいい。速度を優先しろ。だが、先頭は私が入る」


 オーギュストはそう言うと、彼も装備の点検を始めた。


 ◇


 装備の点検をパパっと済ませると、皆で揃って撤収することになった。


 森に入って来た当初は、俺とオーギュストは殿に入っていたんだが、帰りはオーギュストは先頭だ。


 彼が先頭なのは、森の東側の魔物はもう倒したし、浅瀬の方が魔物がいる可能性が高いからだろう。


 実際、来た時と同じルートを辿っているが、先頭を走るオーギュストに倒されたのか、頭部を吹き飛ばされた死体がいくつか目に入った。


 来た時は魔物と遭遇することはなかったんだが……俺たちが奥で戦っている間に近寄って来ていたようだ。


 もっとも、数は少数だし強さも大したことはない。


 群れからあぶれて、安全な場所を求めて浅瀬をうろついていた魔物ってところだろう。


 ちなみに、俺は行きと同じで殿を飛んでいる。


 特にどこに入って欲しいか……など言われることはなかったし、俺は別にどこに入っても良かったんだろうが、半端な位置にいると動き回った時に周りの兵も混乱しちゃうだろうしな。


 念のため後方や、向こう岸の警戒をしながら皆について行っているが、俺たちが撤収を開始した直後は追って来るような素振りを見せる魔物もいたが、すぐにどこかにいってしまった。


 縄張りから遠ざかるなら、わざわざ追いかけるほどではない……ってことなんだろう。


「前方にはまだ少し魔物の気配があるけど、このまま一気に森の外まで駆け抜けれそうだね。伝えておくか」


 俺が兵たちを追い抜いて行き、先頭を走るオーギュストの下に向かった。


 ◇


 あれから先頭を走るオーギュストが何体か魔物を倒したが、後続の兵たちが魔物に襲われるようなことはなく、そのままのハイペースで森の中を駆け抜けて、外に辿り着くことが出来た。


 死体は放置したままだが……まぁ、結果的に広範囲に散らばったことになったし、あのままでも大丈夫だろう。


 さて……一の森の件は一先ずこれでよしってことにして、帰還の準備だ。


 南の森に避難させている馬車を呼び戻して……。


「……いないね?」


 全く同じルートを辿った訳じゃないため、少々突入場所とはズレてしまったが、それでもそこまで離れているわけではない。


 避難していた馬車もそこから見えていたはずなんだが……どこにもいないぞ?

セラ・加護・【隠れ家】+1【祈り】【ミラの祝福】【風の衣】

恩恵品・【浮き玉】+1【影の剣】+1【緋蜂の針】【妖精の瞳】【竜の肺】【琥珀の剣】【ダンレムの糸】【蛇の尾】【足環】【琥珀の盾】【紫の羽】+1【赤の剣】【猿の腕】・0枚


セリアーナ・【範囲識別】・【】・0枚

エレナ・【】・【緑の牙】【琥珀の剣】・4枚

アレク・【強撃】・【赤の盾】【猛き角笛】・10枚

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― 新着の感想 ―
おやおや?
豪快なお掃除! 後は帰るだけなんだけど…馬車どこいった…?
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