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時間が経つのは早いもので、執務室に行ってリーゼルと話をして部屋に戻って来てから、ダラダラとセリアーナや部屋に顔を見せたミネアさんたちと話をしているとあっという間に夜になってしまった。
その頃には用事を片付けたエレナも俺たちと合流をしていて、一緒に夕食を取ったりしていた。
んで。
「失礼します。遅くなりました」
「ごめんなさいね。下で彼女と会って少し話していたのよ。食事は一緒に済ませたわ」
夕食の片付けも済んで食後のお茶をしていると、部屋にファイルを持ったテレサとフィオーラが揃ってやって来た。
テレサとは朝の廊下で一度挨拶をしたが、それ以降は部屋に来るようなこともなかったし、フィオーラ共々今日は忙しかったんだろうな。
二人は「遅くなった」と言っているものの、まだそんな時間ではないんだが……彼女たちが部屋に来るのは昨晩以来だ。
ともあれ、二人が部屋に入って来て俺たちがいるソファーに腰を下ろすと、すかさず使用人が二人にお茶を持って来た。
そして、セリアーナはそれを待って使用人たちにもう下がっていいと伝える。
普段に比べたら使用人たちが下がるにはまだ時間は早いが、ここ最近は使用人を下がらせて後は俺たちだけでいるってことが恒例になっているし、特に何も言わずに下がって行った。
◇
テレサたちが部屋にやって来てしばらくは今日は何があったのか……といった、他愛のないお喋りをしていたんだが、一旦話題が途切れたところで、セリアーナが「それで?」と切り出した。
「明日はダンジョンに行く予定だけれど……問題無いのよね?」
一応まだ使用人たちにも隠しているし大っぴらに話したわけではないが、エレナはちゃんと明日のダンジョン行きが予定に入っていることは、夕食時に話してわかっている。
装備やコンディションも含めて彼女の準備は万全だ。
二人の方はどうなんだろう?
テレサは同行しないが、彼女には騎士団や冒険者との調整も任せているし、ある意味一番重要なポジションでもある。
彼女に限って手抜かりはないと思うが、確認は大事だな。
テレサの顔を見ると、スッと頷いた。
「明日は昼過ぎに騎士団と冒険者ギルドが合同で隊を組んで、ダンジョンの狩りに向かいます。ここ最近は北の拠点などに戦力を回していて、ダンジョン内の休憩所の維持程度の戦力しか送りこめていなかったので、今回を機にまたある程度管理出来るように調整します」
「持ち込む分のポーションや魔道具の補充も完了させたわ」
「ええ。少々魔導研究所には無理を言いましたが……今回の合同探索で入手出来る素材を優先的に回すことで承諾してもらいました。騎士団と冒険者ギルドと商業ギルドと……どこも欲しがっていましたが……」
テレサはそう言って苦笑している。
街にもポーションなんかを作れる工房はあるが、何だかんだでその頂点が魔導士研究所だからな。
テレサの様子を見るに、フィオーラがその辺を盾に押し切ったって感じか。
テレサは一つ咳ばらいをすると、話を再開した。
「ダンジョン内を大勢で移動することになるので、刺激された魔物が騒いで余計な被害を出さないように、朝からダンジョンには立ち入らないように通達も出しています。明日は問題無くダンジョンに入れますよ」
「それは結構ね。貴女はどうするの? 私たちとは別になるけれど、その隊と一緒にダンジョン探索に入るのかしら?」
セリアーナの言葉に、テレサは首を横に振った。
「いえ、明日は私は東門に入ります。結局一の森には拠点に人を送ることと、浅瀬を軽く見て回ることしか出来ませんでしたからね……」
「ウチの職員も少しは動けるようにしたし、そこまで警戒することはないと思うけれど……貴女が見ているのなら街の者も安心するでしょう」
「手間をかけさせるわね」
テレサとフィオーラのやり取りに、セリアーナが苦笑しながら加わる。
街の南の森や西側はつい先日俺も見てきたが、刺激するかもしれないから一の森には近づきもしなかった。
これだけしっかりテレサが警戒しているのなら、俺たちが多少ダンジョンを好きに使っても文句は言われないだろう。
まぁ……文句を言うやつとかはいないと思うけどな!
セラ・加護・【隠れ家】+1【祈り】【ミラの祝福】【風の衣】
恩恵品・【浮き玉】+1【影の剣】+1【緋蜂の針】【妖精の瞳】【竜の肺】【琥珀の剣】【ダンレムの糸】【蛇の尾】【足環】【琥珀の盾】【紫の羽】+1【赤の剣】【猿の腕】・0枚
セリアーナ・【範囲識別】・【】・0枚
エレナ・【】・【緑の牙】【琥珀の剣】・4枚
アレク・【強撃】・【赤の盾】【猛き角笛】・10枚




