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崩落の様子も把握出来たし、とりあえずこれ以上森で何か起きるようなこともないからと、俺たちは拠点に戻るために一先ず東に真っ直ぐ進むことになった。
その移動の際にも、三人はそれぞれ今日の森での自分の行動を振り返っては、互いに意見を出し合って反省をしていた。
もちろんジグハルトもだ。
彼曰く、死体だけを焼き尽くすためのピンポイントの魔法が、鱗や死体の爆発で穴の中全体にその魔法が広がってしまったようだ。
んで、その結果ああなったと。
ジグハルトが自分の魔法の影響で吹っ飛ぶなんて、随分らしくないなと思っていたが、本当に彼にとっても想定外だったんだな。
ジグハルトは口調には出ていないが、苦々しい表情で説明をしていた。
「……鱗とか回収出来たらよかったね」
シンプルなものではあるが、水を操る魔法を使う上に、死んだ後は体がドカンドカン爆発するわけのわからない魔物だ。
皆も初めて見る魔物みたいだったし、何かの欠片だけでも回収出来たらよかったんだけれど……。
だが、そんなことを考えながら俺が呟いていると、それを聞いたジグハルトが「それはどうだろうな」と返してきた。
さらに、隣を走るアレクも「俺もそう思うな」とジグハルトに頷いている。
「そんなもんなのかな……?」
まぁ、確かに持って帰るのには気を使いそうな代物だけれど……と考えていると、「そんなもんだ」と笑っていたジグハルトが突如前方に向かって魔法を放った。
「なんかいた?」
「少数だが魔獣がいたな。先に戻った連中の荷物に惹かれたのかもな。拠点まで入っていないだろうが、街道近くまで移動しているかもしれない。見つけ次第始末していく」
「なるほど……。それじゃー、ちょっと先行して見て来るよ」
「頼む!」
ジグハルトの返事に頷くと、俺は東に向かって【浮き玉】を加速させた。
◇
移動を再開して俺が先行するついでに上空から見たことでわかったが、俺たちは穴を出てから南に避難したにもかかわらず、北の拠点よりもさらに北を移動していた。
精々拠点と同じくらいのラインにいると思っていたんだが、俺たちが戦ったあの穴は思ったよりもずっと北に位置していたらしい。
だからなのか、魔物との戦闘も何度か起きている。
もっとも、俺が魔物を発見したことを伝えるとすぐに、ジグハルトが魔法で一蹴していた。
「……うん、全滅させたね」
「よし。行くぞ」
一瞬で戦闘が終わると、またすぐに移動を再開している。
苦戦も足止めもされないが、この頻度の多さは……。
「ねぇ、魔物の数多くない?」
拠点より北側の魔物は比較的平時通りで、森をうろついたら魔物と遭遇するのもわかる。
だが、それにしても随分と同じような位置に固まっている気がする。
これじゃー、縄張りなんかあってないようなもんだ。
何かあったかな……と口にすると、報告書に記す内容を纏め終えたのか、三人の先頭を走っているオーギュストが口を開いた。
「先に拠点に帰還した隊の影響だろうな。川から引き揚げた木材や、確保したアンデッドを積んで移動していたんだ。森から出てまで追って来るほどではないが、近くまでは集まっていたんだろう。君が早い段階で彼らを逃がさなければ、この群れに襲われていたかもしれないな」
「それはー……いくら彼らでも危なかったかもね」
カエルもどきの群れを相手に渡り合える彼らだったが、それでも荷物を守りながら大量の魔物を相手にするのは大分厳しいだろう。
「ああ。戦力がいない拠点まで魔物を連れて行くわけにもいかないし、かと言って荷を捨てていくわけにもいかないからな。カエルもどきを相手に足止めを食らっていたら危なかったかもしれない」
そう話している間にも、また一組ジグハルトが焼き払っている。
「それにしても……ここまで魔物を引き寄せるような物だったんだね……」
これだけ圧倒的な火力がばら撒かれているのに逃げないんだもんな。
どうなってんだ?
セラ・加護・【隠れ家】+1【祈り】【ミラの祝福】【風の衣】
恩恵品・【浮き玉】+1【影の剣】+1【緋蜂の針】【妖精の瞳】【竜の肺】【琥珀の剣】【ダンレムの糸】【蛇の尾】【足環】【琥珀の盾】【紫の羽】【赤の剣】【猿の腕】・9枚
セリアーナ・【範囲識別】・【】・0枚
エレナ・【】・【緑の牙】【琥珀の剣】・4枚
アレク・【強撃】・【赤の盾】【猛き角笛】・10枚




