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「……お、あった」
ジグハルトの魔法で抉れた水路跡を上空から調べていると、お目当ての地下に繋がる穴を発見した。
水路は土砂や倒木に埋まっていたんだが、その穴の周りだけ中に落ちてしまっているようで、一目でわかった。
「サイズはさっきのと同じくらいかな? 位置は……オレが上で気付いたのと同じくらいだね」
俺がまだカエルもどきと戦っていた時に、地中にいる何かの気配が見えたんだよな。
それが大体この辺りだった。
直撃に耐えはしても、ほとんど移動はしていなかったようだ。
ってことは、生きてはいるがそれなりにダメージはあるのかもしれない。
「それじゃー……見える位置まで行ってみようかね? 飛び出してきたりはしないよな?」
穴の側まで下りて行くが、思ったよりも深いというか広いというか……。
穴の中に照明の魔法を放り込まないと、中の様子はわからないだろうな。
「とりあえず、その前に確認だけ済ませるか」
俺が下手に魔法を撃って、中に潜んでいるヤツを刺激したらまずいしな。
ここは、一先ず中にいるかどうか、そして、どこにいるかの確認だけしてしまおう。
「……ふむ?」
俺は穴の周囲をウロウロしながら中の様子を窺っているが……見えないなりに何となく中の様子を把握出来たものの、肝心の逃げ込んだ魔物の姿が見つからない。
音は【風の衣】に遮られて俺の耳には届かないが、何となく覗き込んでいる俺が、揺れながら映っているのが見えるし、下は水が流れているんだろう。
「しかし……いないね。水中でも見えるはずなのに、さらに底を掘って潜ったか、それとも既に別の場所に逃げちゃったか……」
どうしても上から覗ける角度に限界がある以上、下の空間全てが見えるわけではない。
見えない位置に隠れている可能性もあるが……それだと、魔力なり体力なりが見えそうなんだけどな。
「中に魔法を落とすか……うん? どうかした?」
そろそろ照明の魔法を使ってみようかと考えていると、ヘビたちが揃って穴に向かって首を伸ばした。
穴の中が気になるようだし、用心しながら近づいて行くと、穴の縁に沿うように体を潜り込ませた。
「穴の中っていうよりは天井の方かな? ……ふむ」
俺は上下逆さまになると、ゆっくりと穴の中に頭を突っ込んだ。
「思った通り結構広いし、真っ暗だね。デカい声でも出せばよく響くだろうけれど……それよりも」
穴の中に頭を突っ込んで天井に何かへばりついていないかと探したが……ソレはすぐに見つかった。
真っ暗で姿こそはっきりとは見えないが、【妖精の瞳】とヘビの目で大体のサイズはわかった。
これはデカいね。
先日戦ったヘビのアンデットに足が生えたらこれくらいになるんじゃないかな?
ジグハルトたちを警戒しているのか西側に頭を向けているし、俺は眼中にないみたいだが……。
「コレはオレじゃ戦えないね。退散だ……!」
俺の手に負えないのは明らかだし、チョッカイ出すのは止めてさっさと離れよう。
俺は下りて来た時と同じように、慎重に上がっていった。
◇
「さて……見えるかなー……と」
穴から出た俺は少し移動して、丁度天井にへばりついていた魔物の真上辺りに移動した。
そして、西側にいる三人の姿を探す。
間に生えている木の大半は三度の魔法で倒れているため、すぐにこちらに向かって手を振っている三人を見つけることが出来た。
俺は尻尾を最大サイズで発動すると、何度か大きく下に向けて振り下ろした。
「お、伝わったみたいだね」
俺の動きが見えたようで、ジグハルトはその場を離れるようにと腕を払うような仕草を見せた。
もう魔法を撃つつもりだなと理解すると、慌ててその場を離れる。
そしてすぐに、離れていてもわかるくらいの魔力がジグハルトに集まり始めて……。
「くっ!? これはもうちょい離れた方がいいね!」
俺がさらに距離をとろうと水路を越えたところで、今までで一番の魔力が込められた魔法が発射された。
セラ・加護・【隠れ家】+1【祈り】【ミラの祝福】【風の衣】
恩恵品・【浮き玉】+1【影の剣】+1【緋蜂の針】【妖精の瞳】【竜の肺】【琥珀の剣】【ダンレムの糸】【蛇の尾】【足環】【琥珀の盾】【紫の羽】【赤の剣】【猿の腕】・8枚
セリアーナ・【範囲識別】・【】・0枚
エレナ・【】・【緑の牙】【琥珀の剣】・4枚
アレク・【強撃】・【赤の盾】【猛き角笛】・10枚




