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「見つけたか? ……む?」
俺がネズミの死体が浮いていることに驚いている間に、アレクの声を聞きつけたジグハルトもこちらにやって来ていた。
そして、すぐにネズミの死体に気付いたようだ。
そして、バシャバシャと水溜まりの中に踏み入って、茂みの方に歩いて行く。
「……あそこ何かあるの?」
「よく見てみろ。あそこから水が湧き出ているのがわかるか? 下に穴があって、他から流れ込んできた水で埋まっているんだろうな」
「……なるほど」
アレクの説明を聞いている間に、ジグハルトが茂みを薙ぎ払っていた。
この辺りは木はそこまで密集していないが、代わりにそこらに大きな石が転がっていて、水溜まりから頭を少し覗かせている。
ジグハルトはその石を避けるようにしながら剣を振っていると、何かを見つけたのか手を止めて覗き込むように体を前に屈めた。
「見つけた?」
俺も背後から覗き込むと、ジグハルトが剣で石の一つを指した。
半分以上沈んでいるが大きな石で、そのすぐ側の地面に穴が空いている。
その穴から水が湧き出ているようだ。
一の森で見つけた水路と似たような感じだな。
あそこはカエルもどきが住み着いていたが……。
「ここにネズミが集まってたんだね」
カエルもどきはいないが、代わりに数体のネズミの死体がその穴の側にある石に引っかかっていた。
「その穴を出入りしていたかはわからないが、下の空洞に集められていたんだろう。水が流れ込めば……まあ、こうなるな。それより……ここは崩れるかもしれないし、一旦離れた方がいいな」
ジグハルトはそう言うと、アレクたちに声をかけて下がって行く。
プカプカ浮かんでいるネズミの死体を見ると、この下の様子が気になるが。
「オレ一人じゃね」
今ここで粘っても出来ることはないし、気を取り直して俺はジグハルトの後を追った。
◇
先程の場所から離れた俺たちは、一旦情報を整理することにした。
「出入口があそこの穴以外にあるかはわからないが、この下に通路になるような空間があり、そこにネズミを引き寄せるような何かを設置した。それでいいな?」
「ああ。ついでに、雨が降るまでの食料を置いておけば散らばるようなこともないだろう。向こうで浮いていたネズミは、アンデッドになり損ねた死体だな。下を探ればまだまだ出てきそうだが……それは後回しでいいだろう。ジグハルト殿はどう見る?」
「そうだな……アンデッド化の薬品を使ったのは間違いないと思うが、今更探ってもそれ自体は出てこないだろう。精々容器が出て来るかどうかだ。それよりも、他に繋がっている場所があるかどうかだな。ソコも探れば繋がる穴の一つや二つは出てくるだろうが……」
ジグハルトはそう言うと、窪地の水溜まりに視線を送ると、「やる意味は無いだろう」
流れ込んでくる水で多少の水流は起きているようだが、精々それくらいで、何かが出入り出来るような大きな穴が空いているようには思えない。
ジグハルトが言うように、あそこの窪地にも下に繋がる穴があるとは思うが、水が流れ込むくらいのもんだしな。
調べても仕方がないだろう。
となると。
「もう一方の流れの方を見に行くんだよね? オレが先に見て来るよ」
来た道を分岐点まで引き返してってのが確実だが、ちょっとそれだと手間がかかるし、俺がひとっ飛びして大体の場所の見当をつけてきた方がいいだろう。
「任せる。恐らくココと似たような規模の水場が出来上がっているはずだ」
「うん。とりあえず何も見つからなくても、20分くらいで戻ってくるよ」
そう言って飛び立とうとしたが、ジグハルトの「待て」という声が飛んで来た。
「セラ、場合によっては俺はこの辺りの地面を崩して、下の空間に魔法を叩きこむ。巻き込まれないように、上空から行け」
一の森とかの例を考えると、ココの地下も通路が広がっているとしたら、戦闘が起こってジグハルトが本気で魔法を使えば、その通路沿いに魔法が広がってしまうかもしれない。
迂闊に地上近くを飛んでいたら、その魔法に巻き込まれかねないな。
上空が危険だったり、地上が危険だったり……色々大変だ。
俺は「了解!」と返事をすると、上空に飛び上がった。
セラ・加護・【隠れ家】+1【祈り】【ミラの祝福】【風の衣】
恩恵品・【浮き玉】+1【影の剣】+1【緋蜂の針】【妖精の瞳】【竜の肺】【琥珀の剣】【ダンレムの糸】【蛇の尾】【足環】【琥珀の盾】【紫の羽】【赤の剣】【猿の腕】・8枚
セリアーナ・【範囲識別】・【】・0枚
エレナ・【】・【緑の牙】【琥珀の剣】・4枚
アレク・【強撃】・【赤の盾】【猛き角笛】・10枚




