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分かれ道を左に走ること数分。
先程までの場所と違って、木の枝が頭上を覆って辺りは薄暗くなっている。
だが、それでも宙を浮いている俺でもわかるくらい、地面に溜まっている水の量が増えて来ていた。
ハッキリとした深さまではわからないが、走っている際に水の音が聞こえてくるくらいだ。
結構な深さなんじゃないかな?
パッと見た感じ、周囲の勾配の角度は変わっていないと思うんだが、水が流れ込んでいるようだし、この辺りは窪地になっているんだろうな。
「……おや?」
前を走っているオーギュストが足を止めたかと思うと、左腕を掲げて、俺たちも止まるように指示を出した。
「何か見つけたのかな?」
「水の流れが止まっているし、この辺りを調べるんだろう。……セラ、お前は明かりの魔法を周囲にばら撒いてくれ。ああ……それと、頭の上を気を付けろよ?」
「川がすぐ側にあるだろう。もし俺が魔法を使うような事態になったら、お前は迷わずそっちに移動しろ」
「りょうかい! ついでに、オレも適当に周りを見て回るよ」
俺は二人の言葉に答えると、照明の魔法を周囲にばら撒いた。
木の枝や幹に、溜まった地面の水の中……あちらこちらに明かりが灯ると、薄暗かった辺りがよく見えるようになっていく。
地面に溜まっている深さは……20㎝くらいかな?
全く動けないってことはないだろうが、動き辛さそうなことに変わりはない。
もし戦闘が起きようものなら、俺にこの場を離れろと言っているし、ジグハルトがドカンと足元の水ごと吹き飛ばしちゃうつもりなんだろう。
……頭上もだけど、ジグハルトたちの方にも気を付けないといけないな。
俺は「よし……!」と気合いを入れると、魔法をばら撒きながら、慎重に移動を開始した。
◇
一通り照明の魔法をばら撒いたところで、俺も三人に倣って何か変わった物がないかを探すことにした。
この窪地は直径20メートルほどの円状のもので、俺が他の場所で見てきた水溜まりよりは規模は小さい。
流れ込んでいる水の勢いも穏やかだからか水も濁っていないし、割とすぐに調べ終えることが出来た。
地面の様子は、水に沈んでいるから何かがあったとしてもわからないが、
ジグハルトやアレクは、もう少し範囲を広げると言って周囲を見て回っているが、今のところ何かを見つけたって報告は無いし……こっちは外れだったかな?
「団長、何か見つけた?」
「いや、無いな。こちらではなかったか……?」
「さっきの分かれ道のもう一つの方も同じ感じなんだよね? そんなに場所は離れていないだろうし、行ってみる?」
俺の提案に、オーギュストは「そうだな……」と考え込んでいるが、向こうから俺たちを呼ぶ声に顔を上げた。
アレクの声だな?
「何か見つけたのかもしれないな。一先ずそれを見てからにしよう」
「そうだね」
ってことで、二人でアレクがいる方に向かうことにした。
俺たちがいた場所からは見えなかったが、アレクは50メートルも離れていない場所にいた。
この距離で見えなかったってことは、勾配が緩くてわからなかったが、思ったよりも窪地の範囲は広かったのかもしれないな。
「お待たせ。何を見つけたの?」
ともあれ、アレクが何を見つけたのかを教えてもらおう。
見たところ、普通に木が生えたり茂みがあったりと、ここまでと変わりはないようだが……。
「あら? こっちも水溜まりがあるんだね」
もちろん先程までいた場所ほどではないが、アレクの踵まで水に沈んでいる。
この辺りも窪んでいて、下に流れないでいるのかな?
俺の問いかけにアレクは肩を竦めると、茂みの方を指した。
「ああ。そこを……」
何やら茂みが小さく揺れているが、特に変わったような物は見えない。
はて……と、よく見えるように照明の魔法を放つと。
「……ぉっ!?」
腹を見せて浮かんでいる、ネズミらしき小さな動物の姿がいくつも照らされていた。
セラ・加護・【隠れ家】+1【祈り】【ミラの祝福】【風の衣】
恩恵品・【浮き玉】+1【影の剣】+1【緋蜂の針】【妖精の瞳】【竜の肺】【琥珀の剣】【ダンレムの糸】【蛇の尾】【足環】【琥珀の盾】【紫の羽】【赤の剣】【猿の腕】・8枚
セリアーナ・【範囲識別】・【】・0枚
エレナ・【】・【緑の牙】【琥珀の剣】・4枚
アレク・【強撃】・【赤の盾】【猛き角笛】・10枚




