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聖貨を集めて、ぶん回せ!【2巻発売中】  作者: 青木紅葉
2章・雇い主は、お嬢様
15/2030

13

いつの間にか手のひらにあった10枚の聖貨が消え、代わりなのかエレナが淡く光っている。

それほど強くないが、結構目立つな。

最初の孤児院の時よくバレなかったもんだ。


数秒その状態が続いたと思ったら徐々に光が弱まり、そして、手のひらの上に何かが浮いている。

縦60センチ横30センチくらいで結構デカい。

何だろうか?そう思い見ていると光が消え、それが何かがはっきり見えた。


何だこれ…?

赤い板?

そんなことを考えていると、エレナがまだ浮いているそれをヒョイと持ちそして床に置いた。


…あぁ、浮いてる状態でなら重さは無いんだね。

【浮き玉】と【魔鋼】の時は落ちるまで眺めていたからわからなかった。

なるほどなー…


光が完全に消えたそれをエレナが改めて持ち上げる。


「盾…かしら?まぁ、当たりね」


「【赤の盾】と言うそうです。私向きではありませんが、悪くありませんね」


エレナは笑みを浮かべ、セリアーナも嬉しそうだ。


エレナは盾を使うんだろうか?

わ…わからん。


「幸先がいいわね。アレク、次は貴方よ」


ポカンとする俺を他所に次はアレクが先程のエレナと同じように、女神像に向かい跪き、聖貨を掲げている。

ごつい兄さんがそのポーズをしているとちょっとシュールで面白い。

こっから光るのか…笑わないようにしないとな。


が、光りはしたのだが一瞬だった。

そして現れたものは小さい。

丁度俺の拳くらいの大きさの物が浮いている。


「【魔晶】か…錬金素材。外れです」


それを宙に浮いたままの状態で片手で掴み、少し落胆した様子でそう言った。


【魔晶】…【魔鋼】の仲間かな?

錬金素材って言ってたし、【魔鋼】もやっぱり素材なんだろうか?

そして外れなのか…。


「そう。まぁいいわ。次は私ね」


そう言うなり、今度はセリアーナが女神像の前へ出た。

この偉そうな彼女もあのポーズするんだろうか?

似合わないなー、と考えていたのだが…、スッと立ったまま片手で女神像の前に差し出すだけだった。


他人のことは言えないけれど、敬意は感じないな。


さて、そんな雑な祈りでも女神様はしっかり応えてくれるようで、セリアーナは光を放っている。

アレクとは違い、エレナよりの光り方に近いが、物によって違うんだろうか?

程なくして光は落ち着き、現れたものが見えてきた。

40センチくらいの緑色の円錐状の何かだ。


…なんだあれ?杭?


「【緑の牙】ね。武器の様だけれど…何かしらね?」


あ、本人もわかってねーわ。


これで3回終えたけれど、わからんことだらけだ。

自分がやった時はもちろん、他人がやっているのを見てもわからない。


不思議だなー。


たった一言で締めていいのかはわからないが、俺の感想はこれだ。



ガチャを終えた後、皆でセリアーナの部屋に集まった。


ガチャのアイテムは目の前の机に置かれている。

てっきり訓練場で使い方を確かめたり、練習したりするのかと思ったけれど違うのか。


「【緑の牙】。エレナ、これは貴方が使いなさい。代わりにその盾はアレクへ。【魔晶】は私がもらうわ」


セリアーナはそう言うと【緑の牙】と【赤の盾】に手を置いた。

何かしたのか、一瞬2つのアイテムが光ったと思ったら、形が変わっていた。

【緑の牙】は刃が緑の20センチほどの小振りで綺麗なナイフに。

【赤の盾】はサイズは変わらないが、赤い板からマンガやゲームに出てくる様な如何にもな真っ赤でカッコイイ盾になっていた。


「ぉぉ~…」


俺の右手の指にはまっている【影の剣】でも驚いたけれど、やはりこのファンタジーな感じはたまらん。

本当にどんな仕組みなんだろうか?

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― 新着の感想 ―
[良い点] 個性が出て良いね。 [一言] 聖貨の使用時、お嬢様は案外雑だった。掲げるだけでお祈りみたいなのは無かったようだ。 三者三様のシーンでした。 〉そう言うなり、今度はセリアーナが女神像の前へ出…
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