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オーギュストやジグハルトたちと合流して報告をした後は、彼等と別れて俺だけ先に来た道を【浮き玉】を飛ばして戻って来ている。
行きで面倒そうなアンデッドは蹴り飛ばしていたし、立ち塞がるようなのは残っていないってことはわかっていたんだが、如何せん相手はアンデッドだ。
もしかしたら復活しているかも……と、向こうの連中に「大丈夫」と言っておきながら、こっそり不安に思っていたんだが、流石にそこまでタフじゃなかったな。
「さて……それじゃーっと」
先程アレクと別れた場所の手前に到着した俺は、一旦【浮き玉】を停止させると、高度を下げて茂みの陰に潜んで、向こう側の様子を窺うことにした。
「……やっぱヘビだったか。アレクが言った通りそこまでデカくはないけど、アレク一人じゃ倒すのは難しそうだね」
茂みの向こう側では、アレクがヘビのアンデッドと向かい合っている。
ヘビのサイズは、5メートルくらいかな?
十分巨体ではあるが太さはそこまでではないし、何より木から降りている。
気を抜ける相手ではないが、油断さえしなければ攻撃を防ぐことはそこまで難しくないだろう。
このままジグハルトたちが追い付いて来るのを待ってもいいんだが……地面に下りているし、俺が攻撃に加わってもいいかもな。
形も結構きれいに残っているし、丁度いい援護になるだろう。
俺はそのまま茂みに潜んで、突っ込む隙を窺うことにした。
そして、アレクがヘビの攻撃を二度三度防いで、場が膠着したところで。
「よし。せーー……のっ!!」
俺は気合いの声と共に茂みを突っ切って、アレクがヘビのアンデッドと対峙している場に飛び出した。
「っ!?」
アレクは余程目の前のヘビに集中していたのか、俺が茂みに潜んでいたことに気付いていなかったようだ。
飛び出してきた俺に驚いている。
だが、すぐに我に返るとその場から飛び退いた。
俺の攻撃でヘビが暴れるようなことがあっても、巻き込まれないようにだろう。
お陰で、気兼ねなく攻撃を加えられる。
「ほっ!」
俺はまずは、突っ込んだ勢いのままヘビの尻尾に蹴りを叩きこんだ。
やはりこのヘビは、サイズは小さ目だとはいえ強力な魔物のようで、この蹴り一発で倒せるようなこともなければ、尻尾を弾き飛ばせるようなこともなかった。
だが、尻尾を中心に胴体が大きく波打っている。
「よいしょっ!!」
落ち着く前に後一発……と、跳ねあがった尻尾目がけて【影の剣】で斬りつけると、サイズは小さ目だからなのか、手応えなくあっさりと切断することが出来た。
「おぉ!?」
予想外の成果に、これなら俺だけでも倒せるんじゃないか……と、切断した尻尾に視線を送ったんだが……。
「……ぉぉぅ」
その切断面を見て、げんなりした呻き声が漏れた。
さらなる追撃を……と意気込んでいたんだが、【影の剣】を解除すると、俺はアレクのもとに戻っていった。
「どうした? そのままやってしまいそうな勢いだったが……何かあったのか?」
俺の様子に、アレクは怪訝な表情で訊ねてきた。
この分だと、アレクはあのヘビがどんな状態なのかはわかっていないっぽいな?
まぁ、攻撃を防ぐことに専念して、アレクの方から仕掛けることはなかったみたいだし、それも仕方がないか。
「アレ見てよ……」
俺はそう言うと、ヘビの尻尾の切断面を指した。
先程は俺の蹴りの影響で暴れまわっていたが、今はもう大分落ち着いている。
尻尾を切断されたこともさして影響はないようだ。
流石アンデッド。
だが、今はそんなことはどうでもいい。
「……アレか。腐っていたのか?」
「みたいだね。斬った時に随分軽い手応えだと思ったんだ。前戦ったのに比べたら小型だからかと思ったけど……ちょっと違ったみたいだね」
尻尾の切断面から、ドロドロと何かが垂れているが、色から考えるとヘビの肉体だろう。
死体が既に腐っていたが、無傷の皮膚のおかげで形は保たれていたんだろうな。
「攻撃が軽く感じたのもこのせいか……? まあ、いい。あまり近づきたくない相手だってことがわかれば十分だ。向こうの連中を呼んでくれたんだろう? 止めはジグさんに任せるか」
溜め息交じりにそう言うアレクに、俺は「うん」と頷いた。
セラ・加護・【隠れ家】+1【祈り】【ミラの祝福】【風の衣】
恩恵品・【浮き玉】+1【影の剣】+1【緋蜂の針】【妖精の瞳】【竜の肺】【琥珀の剣】【ダンレムの糸】【蛇の尾】【足環】【琥珀の盾】【紫の羽】【赤の剣】【猿の腕】・8枚
セリアーナ・【範囲識別】・【】・0枚
エレナ・【】・【緑の牙】【琥珀の剣】・4枚
アレク・【強撃】・【赤の盾】【猛き角笛】・10枚




