1436
「むっ!?」
森の中を移動していると、前方を歩く1体のオーガを発見した。
サイズも強さも、魔境をうろつく平均的な強さのオーガだな。
どうやら、まだ向こうは俺の存在に気付いていないようだし、一旦樹上に身を隠すことにした。
そして、前方の様子を探る。
「……近くに群れがいる気配は無いね。ハグレってわけでもなさそうだけど、単独行動かな?」
オーガは大抵数体の群れで行動しているんだが、アイツは1体のみだ。
かと言って、特に目立つ傷もないし、群れを追い出されたとかそんなわけでもないだろう。
ダンジョンの外のオーガの生態に詳しいわけじゃないし、あの行動が普通のことなのかはちょっとわからないが……少し後をつけてみようかな?
このまま何のあてもなく森をウロウロするよりは、とりあえず何か指針がある方がいいしな。
よし、決めた!
俺は木の枝などで風向きを確認すると、風下に回り込みながら高度を下げていった。
◇
オーガの尾行を開始して5分ほど経つが、特に変わった行動をとったりはしない。
何かを探しているのか、時折足を止めてはキョロキョロとしているが、すぐに歩き出すし……迷っている感じはないよな。
「……うん?」
そんなことを考えていると、オーガはまた足を止めている。
そして、身を屈めるようにして足元の何かを覗き込んでいた。
一体何を……?
そう思い木の陰からオーガの様子を窺っていると、すぐにその場を離れていった。
「あ、どっか行った」
少し間を空けてから、今のオーガが覗き込んでいた場所に俺も下りていき、何を覗き込んでいたのか調べることにした。
「んー……? これかな? 何か穴が……奥に水があるね」
オーガが覗き込んでいたのは、一抱えはありそうな大きさの岩がいくつか転がっているが、その陰に隠れるように穴が空いている。
そして、どうやらその奥から水が湧いているようだった。
雨水も流れ込んでいて、俺の目じゃじっくり見ないとわからないが、魔物の目には違うのかもしれないな。
「もしかして、オレがさっきチラっと聞こえたような気がした水音って、こういうのだったのかな?」
先程水音が聞こえた気がして、痕跡探しのついでに水溜まりを探していたが、見つけることは出来なかったんだよな。
ここのように、岩だったり木の陰に湧いていたのかもしれない。
「……ふむ。ってことは、あのオーガは水場を探しているのかな?」
1体分ならこの湧き水でも十分な量だと思うが、複数の群れの分と考えたら大分足りないだろう。
やっぱアイツは群れに所属しているな?
んで、群れの分の水場を確保するために、単独行動をしているってとこか。
「目か鼻か耳か……何で探しているのかはわからないけど、オレよりは感覚が鋭いだろうし、水場まで案内してもらおうかな?」
もし上手いこと大きい水場に辿り着けたら、そこにカエルもどきの痕跡があるかもしれないもんな。
とりあえず、その場所を確認してから森を離れよう。
◇
「水の流れる音……川か?」
オーガの後を追尾していると、決して大きな音ではないが、【風の衣】を発動していてもわかるくらいハッキリとした、チョロチョロと水の流れる音が聞こえてきた。
当然オーガも気付いているようで、音がする方に向かって早足で向かっている。
この音ならそれなりの水量はあるだろうし、恐らく群れの仲間を呼び寄せるだろう。
「それにしても、川なんてこの辺にあったっけ? …………なっ!? なんだっ!?」
オーガの後をつけながら首を傾げていると、突如背後から地鳴りのようなデカい音が聞こえてきた。
「今のは何が……って、しまったっ!!」
思わずその場で背後を振り返るが、そこで俺は自分が失敗を犯したことに気付いた。
慌てて正面に向き直ると、こちらを見て大口を開けているオーガと目が合う。
威嚇か仲間を呼び寄せるためなのかはわからないが、咆哮を上げるつもりなんだろう。
こんな森のまっただ中で仲間を呼ばれても面倒だ。
それなら。
「ほっ!」
俺は短く息を吐くと、オーガ目がけて一直線に突っ込んで行った。
セラ・加護・【隠れ家】+1【祈り】【ミラの祝福】【風の衣】
恩恵品・【浮き玉】+1【影の剣】+1【緋蜂の針】【妖精の瞳】【竜の肺】【琥珀の剣】【ダンレムの糸】【蛇の尾】【足環】【琥珀の盾】【紫の羽】【赤の剣】【猿の腕】・7枚
セリアーナ・【範囲識別】・【】・0枚
エレナ・【】・【緑の牙】【琥珀の剣】・4枚
アレク・【強撃】・【赤の盾】【猛き角笛】・10枚




