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聖貨を集めて、ぶん回せ!【2巻発売中】  作者: 青木紅葉
6章・領都も色々面白い

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「ふんっ!」


グっと力を入れ、玄関ホールの天井に設置されている照明の魔道具から、パーツを取り外した。

このホールには天井に数メートル間隔で照明が設置されているが、それを一元管理している親機が存在し、その核ともいえる物がこのパーツだ。


「うっ……結構重い」


重さ3キロ位だろうか?

取っ手の付いた1辺10センチ程度の三角錐で照明の裏側に収まっていた。

下まで7-8メートルあるから、落としたら大変だ。

落とさない様に両手で抱え込み、そのまま下へ降りていく。


「はい。どーぞ」


「おお、ありがとうよ。こいつを嵌めて来てくれ。嵌め方はわかるか?枠通りに嵌めてから、矢印の方向に回すんだ」


待っていた職人に渡し、説明を受けながら替えの装置を受け取る。


「大丈夫大丈夫」


そのまま上昇し、言われた通りの手順で嵌める。

カチッと音がしたと思ったら、ホール全体の照明が少しずつ明かりを放ち始めた。


もうすぐ春の1月になる。


そうなると来客が増えるので、その前に屋敷のあちらこちらをメンテナンスしているのだが、昨年同様高い所は【浮き玉】を持つ俺が大活躍だ。


今終えたのは玄関ホールの照明だ。

吹き抜けになっており、高さは7-8メートル程か。

生身でやるには厳しいだろうな。

照明だけでなく、他にも空調や各種システムの点検を手伝っている。


去年は途中で王都へ出発したから、残った分は皆がやったそうだが、大変だったらしい。

まぁ、例年の事らしいが。

せめて今年は俺が色々頑張ろう



「疲れたよ~……」


頑張って来た。

今日の俺はもう閉店だ。


真面目に手伝いをして、改めて思い知るのはこの屋敷の広さ。

作業自体はそれほど大変ではないのだが、とにかくこの広い屋敷を行ったり来たりして、数をこなすのは思った以上に精神にクル。

まだ昼を少し回ったばかりだが、もう何もしたくない。


【浮き玉】もそれを反映してか、ゆらゆら千鳥足の様に揺れている。

……酔いそうだ。


「ご苦労様。先程リックが報告に来たわ。働きぶりを随分褒めていたわ」


部屋に一人いたセリアーナが労いの言葉をかけてくる。

リックは昼食を摂っている間に来ていたのか。


専属とは言え、ミュラー家に雇われているエレナやアレクと違い、俺の場合はセリアーナと個人間での雇用関係だ。

生活費も含め俺にかかる経費や手続きは全部セリアーナが引き受けている。

その為、屋敷の仕事とはいえ実は俺がやる必要は無かったりする。


今日のは、屋敷の使用人からリック経由で親父さんへ話が行き、最終的にセリアーナが許可を出した形だ。

……大したことは無いとはいえ、親父さんどんどん娘に借りが増えていくな。


「でしょー?もう今日は何もしたくないよ……」


セリアーナの机の側に置いてある、俺のソファーに横になりながら答える。


「ところでエレナは?一人なの?」


トイレってわけでも無さそうだし、護衛無しで一人でいるのは珍しい。


「ルバンを覚えているかしら?彼等が到着したそうよ」


「おー……」


「今日は外に宿を取って、明日にもすぐ出発するそうだけれど、一応報告として連絡をしてきたの。直接会ってもいいけれど、彼等も爵位を持っているから何かと大げさになるのが嫌なのでしょうね。だからリーゼルへの紹介状をエレナに持って行かせたわ」


只でさえ今ここは注目を集めている。

ジグハルトに負けず劣らず彼等も有名だし、融通が利く分ある方面では評価は上だったりするからな。

目立つことは避けたいのかもしれない。


「部屋で一人になってたけれど良かったの?」


「他所ならともかく、実家よ?屋敷の中にはお前もいたし問題無いわ」


そう言い、本を開き始めた。


まぁ、そもそも危険に一番に気づくのは彼女か。

まして実家だ。

その辺はフレキシブルに行けるんだろう。


……俺も本でも読もうかな?


セラ・【隠れ家】【祈り】【ミラの祝福】・【浮き玉】【影の剣】【緋蜂の針】【妖精の瞳】【竜の肺】・3枚


セリアーナ・【範囲識別】・【】・31枚

エレナ・【】・【緑の牙】・2枚

アレク・【】・【赤の盾】【猛き角笛】・5枚

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― 新着の感想 ―
[一言] 地味に【浮き玉】が一番活躍してるその内レベルアップしそう。してくれ! 【飛び玉】(仮)とか。
[一言] 考えてみると【浮き球】も国宝扱いの国とかありそうだよな ジグやんみたいな熟練魔導士を乗せれば戦略爆撃機になるし。
[一言] セラの女子力上がってないはずだけど、どんどん可愛くなっていくように感じる。癒される こんな子が近くにいてほしい。
感想一覧
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