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さて、研究所での用事を終えた俺たちは、そのまま地下通路を進み屋敷へと入った。
地下通路は、まずは屋敷の地下にある訓練所に出るんだが、ルイはそれを見て、街の地下通路を歩いた時と同じ様に驚いている。
「……なんでもあるのですね」
というか、呆れている。
「そもそもこの屋敷自体がちょっと立地が悪いからね。出来るだけ必要な機能を詰め込もうとしたら、こうなっちゃったんだよね」
この屋敷は高台の上にあって、そのため一応領主の屋敷にふさわしいだけの広さはあるんだが、敷地全体の広さとなると、他領の領主屋敷に比べて大分狭くなっている。
それでも役所としての機能は十分だから、別にこれでいいと言えばいいんだが……お客さんをもてなす機能は両立出来ていない。
大分安定はしているが、それでも物騒な東部だと、貴族の女性でも体を動かすことが日常になっている場合もあるらしい。
だからこそ、こんな風に地下に体を動かせるスペースを作っている。
「まぁ……ウチを訪れるお客さんは滅多にいないから、あんまり活用されてないんだけどね。専らオレとか奥様だったり、ウチの女性兵が使ってるね」
ちなみに、当たり前ではあるがこの時間は誰も使っていない。
「結構空いてるし、ルイさんたちも雨季の間とか……後は冬とかもかな? あまり外で動きにくい時とかは、奥様とかテレサに申請したら使えると思うよ」
外の狩りとダンジョンの狩りだと、人によっては戦い方が大分違ったりする。
ダンジョンを専門にするならともかく、そうでないのなら仲間との連携確認も兼ねた訓練は必須だ。
街の冒険者たちも、訓練所だったり外で狩りをしたりしているもんな。
だが、訓練所は騎士団の施設だし全員に開放しているわけじゃない。
そのため、他所から来た冒険者は訓練場所の確保が出来ずに苦労しているって話もあるが……そこはもうしばらくリアーナに馴染んでもらうまで我慢してもらわないとな。
んで、ここは屋敷に出入り出来る者の中でも、さらに身辺がハッキリしている者たち以外は入ることが出来ない場所だが、わざわざセリアーナが王都から引っ張ってきた人材だし、何より彼女たちも貴族だ。
屋敷の者たちも納得するだろう。
「ああ……それは助かります。ダンジョンでの狩りばかりでは動きが鈍ってしまいますから……」
ルイは俺の言葉に笑って、嬉しそうにそう答えた。
◇
「お疲れさまー! 戻ったよー」
執務室前の警備の兵にそう声をかけると、彼はすぐにドアを開けた。
「お疲れ様です。セラ副長! どうぞ中へ」
「はいはい……ありがと。まだいっぱい残ってるね……」
礼を言いながら部屋に入った俺は、未だに執務室に大勢人が残っていることに驚いてしまった。
セリアーナやエレナに、領主であるリーゼルと騎士団団長のオーギュストは当たり前として、研究所でこっちにいることを教えてもらったフィオーラもいるのはわかっていた。
んで、冒険者ギルドや商業ギルドのお偉いさんたちが残っているのもわかっていた。
ただ、それ以外にも普通の職員や外部の人間がまだまだたくさん残っている。
どうせもう必要ないだろうしと【妖精の瞳】を解除したままだったから油断していたな。
「ご苦労だった、セラ副長。報告を頼む」
部屋の入り口で驚いたまま停止していると、奥からオーギュストが声をかけてきた。
そちらを見ると、既にリーゼルたちが集まっていて、報告を受ける準備が出来ている。
「お? はいはい……。ルイさん、行こう」
「はっ」
◇
「今日は昼から何度も申し訳ないね。疲れているだろうが、簡単にでいいから報告を頼むよ」
「はいはい。えーとね……」
俺はリーゼルに返事をすると、一先ず外での出来事を話すことにした。
もうすでに報告は受けているだろうし、大体の状況は把握出来ているはずだ。
ヘビやコウモリの件も話したいが……ちょっと部屋に俺たち以外の人間が多すぎるしな。
フィオーラに軽く話すくらいでいいだろう。
とりあえず、上空から見た森の様子を適当に話すくらいでいいかな?
セラ・加護・【隠れ家】+1【祈り】【ミラの祝福】【風の衣】
恩恵品・【浮き玉】+1【影の剣】+1【緋蜂の針】【妖精の瞳】【竜の肺】【琥珀の剣】【ダンレムの糸】【蛇の尾】【足環】【琥珀の盾】【紫の羽】【赤の剣】【猿の腕】・4枚
セリアーナ・【範囲識別】・【】・0枚
エレナ・【】・【緑の牙】【琥珀の剣】・4枚
アレク・【強撃】・【赤の盾】【猛き角笛】・10枚




