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「……終わったか。セラ、どうだ?」
ヘビの頭部を刎ねた俺は、未だ燃え続けている胴体を避けながらアレクのもとに戻ってきた。
その俺に、アレクはヘビから目を離さずに、他に魔物がいないかを訊ねてきた。
「うーん……? うん。とりあえず見える範囲には何もいないね。上から見てみようか?」
周囲の魔物は、すでに全部倒すか外に行くかしたはずだが……大分派手に戦ったからな。
アレだけドカンドカン爆発していたから、仮に残っていたとしても近付こうとはしないだろうが、好戦的なのもいるかもしれないもんな。
大物を倒したからって気を抜いちゃ駄目だろう。
ってことで、俺は上空からの索敵を提案したんだが、アレクは首を横に振った。
「いや、それで十分だ。それよりも……ああ、悪いな」
何か続けようとしたが、その前にこちらにやって来たルイからポーションを受け取ると、それを頭から被った。
「……大丈夫?」
短時間ではあるが、すぐ目の前でアレだけ豪快に炎が上がっていたんだし、火傷の一つや二つはしててもおかしくない。
「お前の加護もあるし、問題無い」
「そっか……そりゃよかった」
ポーションと【祈り】の併用って、結構重傷の時に使うコンボな気もするけど、まぁ……大丈夫って言ってるしな。
被ったポーションの効果なのか、ブスブスと煙みたいなのが顔から立っているが、ちょっとずつ顔の赤みが引いている気もするし、ちゃんと治っているんなら大丈夫だろう。
もっとも、顔の傷は治っているが、一緒に燃えてしまった髪の毛までは流石に無理で、アレクは短くなった髪を気にしているようだ。
頭に触れては、手に付いた燃えカスを嫌そうに払っていた。
そして、溜息を一つ吐くと俺を見る。
「まあ……いい。それよりも、お前が離れていた間何があったんだ?」
「あぁ……えーとね……」
テレサたちがヘビの死体の処理を行っているが、サイズがデカい分、破片の始末をした時よりも時間がかかるだろう。
周囲の警戒はリックが行っているし、何だかんだでアレクも消耗しているようだ。
休憩がてら、俺がここを離れていた間のことを話しておこう。
◇
俺はアレクに、木に留まっていたコウモリを発見してから始末までの経緯を、持って来たコウモリの死体を見せながら説明した。
説明を聞いたアレクは、何か思うことでもあるのか「なるほどな……」と頷いている。
「お前がソレを追って行ってからしばらく経って、急にヘビの動きが変わったんだ。始めは大人しくなって……その後大暴れだ」
「……あのコウモリが指示でも出してたの?」
「指示かはわからんが、何かしら合図くらいは出していたんじゃないか? 始め俺たちが森に入った時もコウモリの群れが襲ってきただろう? 近くにいたのかもしれないな」
「……そう言えばそうだね。あんまり強くないからアカメたちも気にしてなかったし、オレが気付けたのはたまたまだったしね」
「だろうな。俺たちも地上の魔物は警戒していたが、木の上……それも雑魚にまでは気が回らなかったし、他にもいたかもしれないな。しかし……そうなるとますますわからんな」
アレクはそう言って、考え込むように腕を組んだ。
そして、顔を上げたかと思うと、「おい、リック!!」と周囲を警戒しているリックに向かって、声をかけた。
「なんだ、アレクシオ隊長」
「今回のきっかけになった商人はどうしている?」
「牢屋だ。今頃護衛についていた冒険者共々尋問をしているだろうな。それと、商人どもが運んでいた荷も調べているはずだ。フィオーラ殿にも協力を要請しているし、数日以内には終わるだろう」
「ふん……お前も怪しんでいるのか?」
「確証は無いが……これだけ魔物を引き寄せられる何かを運んでいたかもしれないとは疑っていた。奴ら自身も命の危機に曝されたし、自覚があるかどうかはわからんがな。まあ、ここで話しても意味が無いことだ。テレサ殿たちの処理が終わったようだし……動けるか?」
リックの言葉に、アレクは「問題無い」と答えると、剣を杖の代わりにして立ち上がった。
セラ・加護・【隠れ家】+1【祈り】【ミラの祝福】【風の衣】
恩恵品・【浮き玉】+1【影の剣】+1【緋蜂の針】【妖精の瞳】【竜の肺】【琥珀の剣】【ダンレムの糸】【蛇の尾】【足環】【琥珀の盾】【紫の羽】【赤の剣】【猿の腕】・4枚
セリアーナ・【範囲識別】・【】・0枚
エレナ・【】・【緑の牙】【琥珀の剣】・4枚
アレク・【強撃】・【赤の盾】【猛き角笛】・10枚




