表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
聖貨を集めて、ぶん回せ!【2巻発売中】  作者: 青木紅葉
25章・久々のリアーナ

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

1336/2078

1331

 尻尾を別の木に巻き付けるために体を伸ばし切っていたヘビは、俺の斬撃に対処出来なかった。

 俺が最初に仕掛けた時は、刃が触れてから斬りこむ前に、体を震わせて弾き返されてしまったんだが……今度は完璧だ!


「尻尾切断したよ!! もう退がれないはず!!」


「よくやった! セラ、お前はそのままだ! 俺たちは前に出る。一気に決めるぞ!」


 俺の報告を受けたアレクはすぐに次の指示を出すと、盾を構えて突っ込んで行った。

 間髪置かずに、テレサが木に剣を叩きつける音がする。


 その一撃は他の木と同様に一発で幹を砕き、ゆっくりと倒れていく。

 ヘビは、引っ張り落されないようにその木に巻き付けていた体を解くと、空中で何とか体勢を維持しようと踏ん張っている。


 今まで巻き付いている木が一本倒れたところで、他の部分で体を保持していたが、尻尾の部分が無くなったため、バランスを大きく崩して……。


 ズドンッと、大きな音を立てて地面に落下した。


 俺は宙に浮いているからわからないが、その落下の影響で辺りの木も揺れているし、相当な重さだったんだろう。

 そんな重さの巨体に暴れられたら、生半可な力じゃ耐えられないだろうが、アレクは見事に盾でその体を弾いている。


「……上手く弾いているけど、それでも近付くのは簡単じゃなさそうだね」


 ヘビの攻撃はアレクが防いでいるが、暴れる体が危険すぎて他の三人は近付けないでいる。

 テレサと、その反対側にリックとルイが回っているが、遠巻きにウロウロしている状況だ。


 もう一匹の方はどうやって倒したのかはわからないが、折角地上に降ろすことが出来たのに、戦闘に持ち込む事すら出来ていない。


 樹上にいた時と違って俺も援護は難しいし、これはしばらくアレクに耐えて貰わないといけないかな?


 それか。


「テレサー! 弓使う?」


 連発は出来ないとは言え、威力は文句なしの【ダンレムの糸】を渡して、離れた場所から狙い打つってのがいいんじゃないか?


【ダンレムの糸】はちょっと威力が強すぎるし、迂闊に森の中で使ってしまおうものなら森を荒らしてしまい、魔物の活動に大きな影響が出かねないから、中での使用は控えた方がいいが……今の森の状況を考えたら今更だよな。


 そう思い、上からテレサに向かって声をかけた。


 彼女は今、仕掛ける隙を探してヘビの側面をウロウロしていたが、一旦距離をとって上を向いた。


「いえ、もし仕留めきれなかった場合の隙が大きすぎます。時間はかかりますが、このままで構いません!」


「りょーかい!」


 確かに反対側の二人は、その場を離れないといけないし、テレサ自体も足を止めなければいけない。

 そして、アレクもヘビをその場に縫い付けるために、さらに無理をする必要が出て来る。

 ピンポイントで高い威力を出せる【赤の剣】があるのなら、この敵はそっちの方が向いているんだろう。


 俺は返事をすると、ヘビの全身がよく見えるように周囲に魔法をばら撒いた。


 ◇


 ヘビを木の上から落として数分が経っただろう。


 相変わらずヘビは暴れているが、徐々に動きが小さくなってきた。

 アレクたちが慣れてきたんだろうな。


 両側から魔法を撃って、ヘビの体が大きく跳ねそうになる直前にその動きを潰すという、対処の仕方が出来上がってきている。


 この分なら、さらにもう数分もしたらテレサが仕掛けられるようになるだろう。


 何も出来ない状況は歯痒いが、俺はこのままここで観察に……。


「うん?」


 下の状況をより把握出来るようにと、ヘビの真上から少し離れることにしたんだが、森の奥の木の上に、今までいなかったはずの魔物の姿が見えた。


 たまたま目を向けた先にいたから気付けたが、普段なら見落としていてもおかしくないレベルの、ハッキリ言って雑魚と言っていいレベルの魔物だ。


 だが、その程度の魔物が、この修羅場に近づいて来るかな?

 アカメたちは反応をしていないし、相手にするまでもない程度の魔物なんだが……ちょっと気になるな。


 俺はそいつを刺激しないように、ゆっくりと少しずつ接近していった。

セラ・加護・【隠れ家】+1【祈り】【ミラの祝福】【風の衣】

恩恵品・【浮き玉】+1【影の剣】+1【緋蜂の針】【妖精の瞳】【竜の肺】【琥珀の剣】【ダンレムの糸】【蛇の尾】【足環】【琥珀の盾】【紫の羽】【赤の剣】【猿の腕】・4枚


セリアーナ・【範囲識別】・【】・0枚

エレナ・【】・【緑の牙】【琥珀の剣】・4枚

アレク・【強撃】・【赤の盾】【猛き角笛】・10枚

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 部位破壊に成功! [一言] 何がいるのかな~
[一言] 「相手側」の偵察ユニットか……… みんなに一声掛けておいたほうが良いのでは?
[良い点] 更新乙い [一言] おかわり!! 蓋を閉めるまで盛り続けられてしまう
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ