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聖貨を集めて、ぶん回せ!【2巻発売中】  作者: 青木紅葉
5章・王都で色々ザックザク
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「そろそろかしら?」


【隠れ家】内でモニターを眺めているセリアーナが呟いた。


王都を発って10日。


領地に入り領主の下で2泊し、また出発。

最初のエルスト領でやった事を2度繰り返し、今日はいよいよ山越えだ。


「そうだね。もう出とこうか?ヘビ持ってく?」


各領地の騎士の巡回のお陰で、魔物はもちろん、見た事は無いがいる事はいるらしい野盗とも遭遇せず、ここまでは何事もなく順調そのもので、セリアーナのスキルにも何も反応が無かったそうだ。


ただ、今まで何も無かったからと言って、山の中でもそうだとは限らない。


スキル自体は【隠れ家】の中からでも効果はあるが、場合によってはセリアーナが指示を出す可能性もあるので、馬車の中にいた方がいい。


「そうしましょう。ヌイグルミは……そうね。持って行くわ」


「毛布も持って行きましょう。中と違い、馬車は冷えますから」


武装馬車には簡易的な暖房が付いているが、日差しが遮られる場所も多いだろうし、さらに冷えるかもしれない。

俺も厚着しておこう。


「さ、行きましょう」



【隠れ家】から出ると先に出ていたセリアーナはスキルを発動する準備に入っており、エレナはその事をアレクに伝えている。


「セラ、厚着はしてきた?」


「うん」


ケープに毛糸の帽子、マフラー、腹巻。

そして、俺の戦闘スタイルに合わないから普段は身に付けないが、手袋と靴下。

すぐ脱ぐことになるが、完璧だ。


「お嬢様が加護を発動されるから、隊長達や他の馬車に伝えて来てくれるかな?」


「りょうかーい」


返事をし、馬車のドアを開けると冷たい風が入り込んできた。

慌てて外に出てドアを閉めるが、外に出ている人達は大変だな……。

山に向かう道は人通りが少ないのか、雪がまだまだ残っていて、滑らないように速度が抑えめになっている。


「セラ、まずは隊長に伝えるんだ」


どこから行こうかと考えていると、アレクが指示を出してきた。


「はいよ」


伯爵達の馬車を追い越し、アレクの指示通りこの護衛隊の隊長の側に行く。


「む?セリアーナ様の従者だな。何かあったのか?」


俺が近づいた事に気づいたようで、声をかける前に振り返って来た。

この強面……中々やりおる!


「うん。お嬢様が加護を発動されたからその報告に。もし何かあればうちのアレクが指示を出しますね」


「ふむ。その事は聞いている。指示に従おう」


「お願いします。では」


俺は参加していないが、護衛同士で事前に打ち合わせでもしていたんだろう。

話はすんなり通った。


次は、ジグハルト達だ。


昨日までは俺達の乗る馬車が先頭だったが、今日は強力な遠距離攻撃手段が2枚ある伯爵達の馬車が先頭にいる。

御者に挨拶をし、馬車のドアをノックすると、すぐに開き中へ入れられた。


「そろそろか?」


俺が口を開く前にジグハルトが言って来た。

こっちも大丈夫そうだな。


「うん。お嬢様が加護を使うから、なんかあったらアレクが指示を出すね。……聞こえるかな?」


馬に乗っている隊長達と違い、こっちは馬車の中だ。

細かい部分を聞き逃さないだろうか?


「そうだな。ジグハルト、後ろの小窓を開けておきなさい」


話を聞いていた伯爵が指示を出す。

見ると既にブランケットの様な物も用意してあるし、準備は万全だ。


「今はまだ何も無いのかしら?」


【竜の肺】を見せながらフィオーラが聞いてくる。


「うん。今の所は何もないみたいだね。ここまでの道中も何も無かったみたいだよ」


「そう。ならまだ使わなくていいわね」


そう言い【竜の肺】を襟から服の下へと戻す。

消耗はしないはずだけど、まだ発動しない様だ。


「うん。それじゃーよろしく」


お次はリーゼル達の馬車だ。


まぁ、あそこが戦う様な事があるとしたら罠にかかった時位だし、出番は無いだろうな。


セラ・【隠れ家】【祈り】【ミラの祝福】・【浮き玉】【影の剣】【緋蜂の針】【妖精の瞳】【竜の肺】・1枚


セリアーナ・【範囲識別】・【】・29枚

エレナ・【】・【緑の牙】・2枚

アレク・【】・【赤の盾】【猛き角笛】・5枚

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