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街の巡回をグルーっと続けて、ようやく南街の冒険者街までやって来た。
そして、一先ず冒険者ギルドを目指して、通りを進んでいる。
俺を始め冒険者上りの兵が多い2番隊にとっては、この辺はむしろ騎士団本部よりも馴染みの場所なんだが、1番隊からしたらアウェーみたいなもんだ。
昨日も同じメンツでここを通りはしたものの、俺だけじゃなくて他の兵たちも一緒だったため、基本的にこの辺の連中は近付いてきたりはしなかった。
万が一揉めたりしないように、互いに遠慮していたんだろうな。
んで、今日は先頭にいるのは俺一人で、他の兵たちは一歩下がった位置にいる。
流石に冒険者ばかりだし、街の住民のように、すぐ側をついて来ている兵たちに気付かないなんて抜けたところは無く、しっかりと俺の連れだと認識していた。
だが、認識はしていても、相手をする気は無いようだ。
だから。
「おう、姫さん。アンタ、帰って来るなりこの辺りによくいるな。暇なのか?」
「狩りはしないんだろう? 後ろの連中の子守りか?」
「馬鹿野郎。子守りをするんなら役割が逆だろう」
冒険者の中でもベテランに含めていいような連中が、兵たちを無視して俺に向かって気軽に……尚且つ好き勝手なことを言っている。
ここは一発ガツンとやってしまうべきだろうか……。
こいつらを睨みながら、身に着けた恩恵品のどれを発動しようかを真面目に考えていると、尻尾の動きに気付いた冒険者たちが慌てて距離を取り始めた。
無駄に勘のいい連中だ。
「……はぁ。怒らないからちょっとこっち来てよ。もう少し話を聞きたいんだ」
「おう。どうした?」
慌てていたのは何なのかってくらい、普通に側に寄って来た。
「……まぁいいか。あのさ、後ろの1番隊の兵たちってどう思う? 昨日は街の人たちにもの凄く避けられてたから、途中から俺が目立つ位置に交ざって何とかしたんだけど」
そこで一旦言葉を中断して後ろを振り返ると、隊員たちは冒険者だらけのこの場所を警戒しているのか、不審にならない程度に周囲を窺い続けている。
一応こちらの会話を聞いてはいるが、加わってくる気は無いようだ。
「皆から見て、1番隊ってどんな感じ?」
「皆ってのは……俺たちのことだよな?」
敢えて自分たちって確認してくるあたり、俺が言いたいことは伝わっているな。
「そうそう」
「そいつらなぁ……」
その彼は、どうしたもんか……といった様子で周りの仲間の顔を見ていると、一人が肩を竦めながら口を開いた。
「街の連中や駆け出しならともかく、俺たちはな……。あの隊長サマは鬱陶しいとは思うが、それ以外は正直どうとも思っていないな」
「あぁ……。まぁ、そうなるよね」
この辺で昔から活動している冒険者は、どうしても魔境の魔物を相手にすることが多い。
腕が立つのはもちろん、度胸だって他の街の冒険者に比べたらずっとある。
その彼等の目から見たら、お行儀の良い1番隊の隊員ってのは大したことないと映っているんだろう。
隊員も日々訓練を積んでいるし決して腕が悪いなんてことはないんだが、他所の冒険者や新人ならともかく、ベテラン冒険者を威圧できるほどの迫力は無いよな。
リックや1番隊の幹部連中なら別だろうが、彼等は彼等で忙しいからそうそう巡回に同行出来ない。
冒険者側が遠慮しているから問題は起きていないが、万が一の事態が起きたら1番隊じゃ対処出来ないだろう。
だからこそ、この辺はウチが担当しているんだが……それはさておき、舐められているわけじゃないにしても、相手にされていないってのは街の兵士としてどうなんだろうな。
しかも、理由に関しては事実だし。
「まあ、そもそもここらの管轄は2番隊だろう? 顔馴染みも多いし、俺たちは別に騎士団連中と揉める気は無いぜ」
「うん。そこは信用してるよ」
冒険者たちが騎士団と揉め事を起こす気が無いのはわかっているんだが、彼等にとっての騎士団ってイコール2番隊だ。
1番隊を取り巻く今の状況を、ちょっとどうにか出来ないか……なんて考えはしたが、そんな簡単に評価を改めさせる事なんて出来ないだろうし、冒険者には絡まらせない方がいいのかもしれないな……。
セラ・加護・【隠れ家】+1【祈り】【ミラの祝福】【風の衣】
恩恵品・【浮き玉】+1【影の剣】+1【緋蜂の針】【妖精の瞳】【竜の肺】【琥珀の剣】【ダンレムの糸】【蛇の尾】【足環】【琥珀の盾】【紫の羽】【赤の剣】【猿の腕】・3枚
セリアーナ・【範囲識別】・【】・0枚
エレナ・【】・【緑の牙】【琥珀の剣】・4枚
アレク・【強撃】・【赤の盾】【猛き角笛】・10枚




