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髪も乾かし腹も膨れ、お喋りを続ける皆を横目に、適当に部屋の中を漂いながら俺はゆったりと寛いでいた。
滅多にセリアーナの部屋で仕事をする機会が無い使用人たちも、時間が経つにつれて慣れてきたようで、部屋全体の雰囲気も和やかなものになっている。
昼寝は十分したからまだまだ眠くは無いし……俺も適当にお喋りに交ざろうかな……なんてことを考えていると、部屋のドアがノックされた。
この部屋にやって来るような者は今はいないはずだし……セリアーナが何も言わなかったってことは、リーゼルからの遣いかな?
セリアーナを見れば、接近を把握こそしていたようで驚いたりはしていないが、何の用件かまではわからないようで、首を横に振っている。
そして、使用人に中に入れるように指示を出す。
中に入って来たのは、使用人だが北館をメインの仕事場とする者で、今はリーゼルの報告会の手伝いに行っていたはずだ。
その彼女が来たってことは、やはりリーゼルからの呼び出しかな?
「失礼します。セラ様はいらっしゃいますか?」
「おるよー。どうしたの?」
「はっ。旦那様が、もしセラ様の都合がいいようならこちらに来て欲しいと……。用事はすぐに済むと仰っていましたが、どうされますか?」
そう言うと、返答を急ぐかのようにジッと俺の目を見て来る。
流石は北館付きの使用人。
「……どうしよう?」
気圧されたわけじゃないが、振り向いてセリアーナにどうするかを訊ねると、肩を竦めながら口を開いた。
「お前の好きにしなさい。話の流れでお前が話題に上ったから、念のため声をかけたとかその程度のことでしょう」
「ふむ……」
俺はあくまでセリアーナ付きの人間で、リーゼルの部下じゃないし、ついでに他家の人間でもある。
リーゼルが命令出来る相手じゃないから、どうしてもお願いって形になるんだよな。
別にそれは全然いいんだが、こういうどうでもいいような時は、どうしたらいいかちょっと迷ってしまう。
どうしようかと考えつつ他の者の顔を見てみるが、あまり興味はないようで既にお喋りに戻っている。
……セリアーナの言葉通りなら、向こうに行っても俺がすることはただ挨拶だけのようだし、皆の様子を見てもその通りっぽいな。
ちょっと気分転換に行ってみるか!
「わかった。ちょっと行ってみるよ」
それを聞いた使用人は、「ありがとうございます」と言うと、スッと礼をしてドアに向かって歩き出した。
気が早い人だな……。
まぁ、いいか。
「それじゃー、ちょっとオレも挨拶に行って来るね。恰好は……これでいいかな?」
まさかこんなことがあろうかと……とか考えていたわけじゃないだろうが、テレサが用意した服は寝巻じゃなくて、普通のラフなワンピースだ。
おかしな格好だとは思わないが、人前に出るにはちょっとラフ過ぎる気もするが、どうだろうか?
「その恰好の方が面倒がなくて済むはずよ。さっさと行って来なさい」
「ほぅ? まぁ、了解」
どういうことかな……と思いつつも、ここで時間をかけるのもなんだし、俺は使用人の彼女を追って部屋を後にした。
◇
報告会は一番大きな食堂で行われていた。
王都のリセリア家の屋敷は、こういった催し物を開くための専用ホールを中庭に建てていたし、それを思えば少ししょぼく感じないこともないが、この屋敷は立地的にちょっと難しいから仕方ないかな?
テーブルなんかの内装を少し移動させたら、それだけで数十人が余裕で入るホールになる。
飾り気は無いから地味ではあるが、質実剛健なウチの気風を表していると言えなくもないし、これで十分かな?
そんなことを考えつつも、俺はホールに入ると案内されるがままにリーゼルがいる場所へ向かっている。
リーゼルのもとには、アレクを始めジグハルトやオーギュストもいるようだ。
ウチの男性のトップ陣が勢揃いだ。
ルバンはもう帰ったそうだが、彼も残っていたらそこに加わっていたんだろうな。
ともあれ、その彼等と話そうとしているのか、顔を覚えてもらおうとしているのかはわからないが、多数のおっさんたちが何重にもなって囲んでいる。
あそこに突っ込むのかぁ……。
ちょっと気合いを入れ直さないとな。
セラ・加護・【隠れ家】+1【祈り】【ミラの祝福】【風の衣】
恩恵品・【浮き玉】+1【影の剣】+1【緋蜂の針】【妖精の瞳】【竜の肺】【琥珀の剣】【ダンレムの糸】【蛇の尾】【足環】【琥珀の盾】【紫の羽】【赤の剣】【猿の腕】・3枚
セリアーナ・【範囲識別】・【】・0枚
エレナ・【】・【緑の牙】【琥珀の剣】・4枚
アレク・【強撃】・【赤の盾】【猛き角笛】・10枚




