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聖貨を集めて、ぶん回せ!【2巻発売中】  作者: 青木紅葉
5章・王都で色々ザックザク
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フィオーラがいた辺り一面に立ち込める霧。


彼女がドカドカ魔法を撃ちまくった結果だ。

火球と水球が同じ的に当たり、蒸発することで水蒸気が発生し、それを風で散らす。

10分間程度だが、それを何度も繰り返した結果がこれだ。


聞こえてくる炸裂音や間隔に変わりがない事から、もうアイテムの検証とかそんなのじゃ無く、楽しくなってんじゃないか?


アレクの雄叫びに始まりずっと大きい音を立てているし、入口に立つ兵がチラチラこちらを見ている。


「ちょっと……ジグさん?」


「ああ。止めてくる」


皆まで言わずとも察したのか、苦笑を浮かべながら霧の向こうへ消えていった……。


これだけ言うとカッコいいんだけど……、おっさん、おばさんが、玩具にはしゃぎまくっていただけだからな!


程なくして音が止んだかと思うと、強い風が吹き霧が散らされていった。

視界の先にはクレーターだらけの訓練場と、それを直している2人の姿がある。


「そういえば、大分大きい音立てていたけど大丈夫だったのかな?」


地面を均している2人を眺めながら、ふと湧いた疑問を口にした。


「この季節は何処も窓を閉めているし防音もしっかりしている。問題無いだろう。お前への魔法の指導って口実で来たんだし、魔法を使う事はそこの連中も把握できているからな」


騎士団本部を指さしながらアレクが答える。


なるほど、そりゃ安心だ。


「終わったみたいだな」


アレクが言うように、2人がこちらに向かって来ている。

フィオーラはもう【竜の肺】を外している様で、元の姿だ。


「ちょっとやり過ぎたわね。悪かったわ」


自覚はあるらしい。


「それで、屋敷に戻るのかしら?お嬢さんに出す報告書をまとめたいのだけれど」


「そうですね、他に用が無いのなら戻りましょう。昼から予定はありませんし、ついでに報告もしましょう。それでいいですか?」


「ええ、構わないわ」


「オレもー」


「俺もだ」


アイテム検証はこれでお開きとなり、帰還する事となった。

ジグハルトとフィオーラも屋敷に来るって事は、【隠れ家】を使う事は出来ないか。

シャワー浴びたかったな……。



【竜の肺】の効果。


大規模魔法の発動の補助というのは間違いではないが、より正確には、周囲の魔素と自身の魔力を混合し、吸収する。

その2つの過程の補助をするらしい。

魔法の威力が上がったり、使う事の出来ない者が使える様になったりはしないそうだ。


ただ、本来いくつもの過程を経る大規模魔法で、2つ無視できるのは使い手に余力を生む事になる。

その事から、発動できるかギリギリの者は【竜の肺】を使えば、大規模魔法を扱えるようになるんじゃないか、というのがジグハルトとフィオーラの考えだ。


……刺青、ある意味惜しかった気がする。


「貴方達には効果はあったの?元々なくても使えるんでしょう?」


「ソレの効果で威力が上がることは無いが、余力を速度や精度、威力に割り振れるからな。今まで3発しか撃てなかったのが5発撃てるようになりゃ影響は大きいだろう?それに、俺にもまだまだ無駄があったことが分かった。後数回試せばコツが掴めるはずだ。もうすぐしたら領地に戻るんだよな?そっちで試させてもらうぜ」


「そうね。足を止めて動かない的に向かって撃つより、実戦で試す方が得られるものが多いはずよ」


フィオーラも乗り気らしい。


「そう……ならよかったわ。【竜の肺】は普段セラに持たせておくから必要な時は言って頂戴」


聞いたセリアーナは、なんでそこまで?と思っているのかもしれない。

少し言葉にキレが無い。


まぁ、それはそれとしてだ。

俺は横で報告を一緒に聞いていて気になることが一つある。


「ね、ジグさん」


「あ?」


「話を聞いていると、威力には【竜の肺】は関係無いみたいなんだけど……」


「ああ。まあ無くても威力は出せるが、ある方が手軽に出来たな」


「……最後の一発も出来るの?」


「最後……?ああ、あの抜いたやつか。出来はするが、あそこまで収束するなら5秒位はかかるな」


「ふ……ふーん……」


そっかぁ……5秒あればアレ撃てるのか……。

セラ・【隠れ家】【祈り】【ミラの祝福】・【浮き玉】【影の剣】【緋蜂の針】【妖精の瞳】【竜の肺】・0枚


セリアーナ・【範囲識別】・【】・29枚

エレナ・【】・【緑の牙】・2枚

アレク・【】・【赤の盾】【猛き角笛】・5枚

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― 新着の感想 ―
[一言] タメの必要な貫通系の技、、、 魔貫光殺砲ですね!
[良い点] 更新が楽しみな作品
[一言] 竜の肺ホルダーか
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