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「おはよーセリア様。ちょっとお出かけして来たよ」
ドアを開けたのはセリアーナで、彼女は既に着替えも済ませて
「ええ、お帰りなさい。書置きは見たわ」
セリアーナはそう言いながら部屋の中に入って来ると、窓際のソファーに腰を下ろした。
「テレサを迎えに送ったのだけれど……何か起きでもしたの? わざわざ探るほどではないと思ったから、冒険者ギルドは見ていなかったのだけれど……」
多分セリアーナは、ルイも俺たちと一緒に戻って来たことを不審がっているんだろう。
冒険者ギルドで予定通りにことが進んでいたら、彼女だけ残っているはずだもんな。
「うーん……」
あの事態をなんて説明したものやら。
俺自身があまり事情を把握出来ていないし、本格的に話すのならアレクやテレサが一緒の方がいいよな。
「なんかいろいろあったんだよね。多分、俺たちが王都に行っていた間の事情も絡んでるだろうし、後でテレサに聞いた方がわかりやすいかもしれないよ」
俺は「ぬぬぬ……」と唸りながらそう伝えると、セリアーナは「ふうん……」と頷いたかと思うと、向かいのソファーを指した。
「大方お前が姿を見せたことで、冒険者同士で揉め事でも起きたんでしょう。きっかけはリアーナ側の冒険者かしら? 朝食までまだ間があるし、それまで聞いてあげるから話しなさい」
あの場の話だけじゃ分からないことでもあれば別だが、そうじゃないのなら、リアーナ側の冒険者が手を出したってことも含めて、今のセリアーナの予想でほぼ正解だ。
「……よくわかるね。セリア様は知ってたの? テレサもよくわからないって感じだったけど……」
俺は首を傾げながらソファーに下りると、向かいに座るセリアーナの顔を見た。
予想が当たったことに何の感慨も無いようで、セリアーナは「フン……」とつまらなそうな表情をしている。
「特に聞かされてはいないけれど、この辺りの冒険者の気質を考えると大体の予想は出来るわ。この数年で少しはマシになって来たけれど、まだまだ下位の冒険者たちは自分の稼ぎにこだわっていて、排他的なままね」
「ぉぉぉ……。オレが地下に行っている間に乱闘が起きちゃってたけど、大体そんな感じだったみたいだよ。一応互いに殺しちゃまずいって自制は出来ていたみたいで、刃物を抜いたりはしてなかったけれど……」
あの、懐に手を入れてナイフを握っていた男のことはこの際置いておこう。
彼はイレギュラーだ。
「それくらいはアレクが躾けているでしょうし、ココの冒険者たちも大丈夫でしょう。それで? どう収めたの?」
「テレサが止めに入ったら大人しくなったよ。一応名前は控えてたみたいだけれど、その場にいた冒険者たちはどちらも解散させてたね。オレたちはその間事情を聴くために、何人かを連れて話をしてたけれど……特に咎めたりはしないんだって。……良かったかな?」
「その場の処置としては妥当なところね。ただ、騒ぎを犯した者を放置したままにするのは駄目ね。まあ……私が言わなくても、アレクかオーギュスト辺りが動くでしょう。ちょうど今は外で人手が必要だし、そこに送られるんじゃないかしら?」
「あぁ……確かに」
両陣合わせて数十人もいたし、外に送り込めば随分助かるだろう。
連中は自分たちの実力を考えると、外での狩りを避けたがっていたみたいだけれど、足りない実力の分は数でカバー出来るし、日数も数日程度と短いもんだ。
それに、騎士団と一緒に行動するわけだし、何か起きてもフォローはしっかりとしてくれるだろう。
連中からしたらハードな任務になるだろうけれど、冒険者ギルド内での乱闘騒ぎの代償だと思えばむしろ軽いくらいだ。
「……実はコレを狙ってたの?」
「流石にお前がフラフラ一人で顔を見せに行くなんて思いもしないでしょう。あぶれた冒険者を纏めて雇うために、敢えて放置していた……くらいはするかもしれないけれど、今回の件は本当に偶然でしょうね。リーゼルもオーギュストも、溜まった仕事を片付けないといけないし、人手を一度に補充出来るのは助かるわね」
セリアーナはそう言うと、フッと笑っていた。
うーむ……当人たちは全く意識していなかっただろうけれど、ちょっとウチにとって都合良く事態が進展しているし、やっぱりこの流れを狙っていたのかな?
セラ・加護・【隠れ家】+1【祈り】【ミラの祝福】【風の衣】
恩恵品・【浮き玉】+1【影の剣】+1【緋蜂の針】【妖精の瞳】【竜の肺】【琥珀の剣】【ダンレムの糸】【蛇の尾】【足環】【琥珀の盾】【紫の羽】【赤の剣】【猿の腕】・3枚
セリアーナ・【範囲識別】・【】・0枚
エレナ・【】・【緑の牙】【琥珀の剣】・4枚
アレク・【強撃】・【赤の盾】【猛き角笛】・10枚




