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聖貨を集めて、ぶん回せ!【2巻発売中】  作者: 青木紅葉
25章・久々のリアーナ

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 会議室に移動した俺たちは、一先ずリアーナと他所の冒険者たちから事の経緯を聞くことになった。


 テレサは俺たちが東部を離れている間、アレクたちと同じく冒険者ギルドのことも見ていただけに、ダンジョン内部の狩場の独占事情なんかも承知していたらしい。

 そして、もちろんそれぞれが不満を抱えていることもだ。


 だが、実際に衝突が起きたことには驚いていた。

 それぞれ不満は持っていても、どうせ一時的なことだし、ダンジョンの制限が解除されたら、そのうち解消されるだろうと考えていたようだ。

 しかし実際に起きてしまった……ってことは、俺が地下に向かってからの、さほど長くない間に何かが起きたんだよな。


 ってことで、現場から適当にテレサが指名して連れてきた連中が、話をするべく今目の前に立っているんだが……何故かこちらをチラチラ見てはすぐに目を逸らしている。


「……どうしたのですか? 早く説明しなさい」


「はっ……はい」


 そう言いつつも、話を始めようとしない。

 何が気になっているのか……。


「なんかオレに言うことでもあるの?」


 チラチラ見ているし、俺に何か言いたいことでもあるんだろうが……この連中とは俺は話をしていないはずだ。

 何かある……とは思えないんだが……。


 首を傾げていると、テレサが再度男たちに話をするように促した。

 それもかなり強い口調でだ。


 男たちは「うっ……」と唸ったかと思うと、意を決したのか口を開き始めた。


 ◇


「我々がそちらのセラ……セラ殿に声をかけられて、話に応じていたのです。内容は他愛のないものでした」


「そうだね」


 今の彼等の状況とかそんなことを簡単に訊ねていただけだ。

 多少の不満を零してはいたが、たとえそれがウチ側の冒険者たちに聞こえていたとしても、あんな乱闘騒ぎに発展するような内容じゃなかった。


 俺は頷くと、男は話を再開した。


「セラ殿は我々から一通り話を聞くと、今度はリアーナの冒険者たちにも話を聞きに行っていました。自分は聞こえなかったのですが……恐らく話している内容は大差なかったと思います」


「そうだね。同じようなことを聞いたよ」


「なるほど……それで、何故ああなったのですか?」


 本当に。

 俺やテレサたちもだし、一緒にダンジョン前のカフェスペースで話をしていたリーダーたちも、そこがわからず首を傾げている。


「はあ……その、セラ殿は一通り話を聞いて回ると、ダンジョンがある地下へ下りて行きました。ただ、その後……」


 またもそこで話を区切ると、冒険者たちで視線を交わし、そして今度は、俺じゃなくてリーダーたちをチラチラと。


「なんだ? 俺たちに言いたいことでもあるのか!」


 リーダーたちは、男たちの態度が気に入らないのか、怒鳴るような声でそう問いただすと、男たちは慌てて首を横に振った。


「そういう訳じゃない……。上でやり合ったのは、別にアンタたちが仲間に引き入れた連中じゃないしな。ただ、気を悪くしないでくれよ?」


「……? 何を言いたいのかはわからないが、早く先を続けろよ」


「ああ。セラ殿が地下に行った後、しばらくは何も無かったんだが……窓口で待っている連中が、リアーナの冒険者に絡まれたんだ。俺たちが、セラ殿に現状を訴えて特例を認めさせようとしているとか、そんなことを言われたらしい」


「なんじゃそりゃ?」


「……特例ってのはダンジョンでの狩りを優先させろとかそんなことか? それを副長に?」


「それを言い出したのはリアーナの冒険者だ。俺たちに言われても困るな」


 全く心当たりのない話が出て、ついつい突っ込んでしまった。


「はあ……そう思いますが、実際向こうからそんな感じのことを言われたらしくて、掴み合いに発展したんです。俺たちは当初離れた所にいたんですが、とりあえず大事になる前に止めないと……と、あそこに加わっていたんですが、結局止めることは出来ずにああなってしまって……」


 どうやらそれで終わりのようで、男たちは気まずそうに黙っていた。


 まだ聞いたのは片方だけだけれど、何かこの感じだと切っ掛けはリアーナの冒険者だよな。

 ホールにいたリアーナの冒険者の全員がそうだってわけじゃないだろうけれど、なまじ地元だけに焦りでもあったんだろうか……?


 まぁ、ここで聞けることは聞いたし、後は戻ってアレクたちに任せるのがいいのかな?

セラ・加護・【隠れ家】+1【祈り】【ミラの祝福】【風の衣】

恩恵品・【浮き玉】+1【影の剣】+1【緋蜂の針】【妖精の瞳】【竜の肺】【琥珀の剣】【ダンレムの糸】【蛇の尾】【足環】【琥珀の盾】【紫の羽】【赤の剣】【猿の腕】・3枚


セリアーナ・【範囲識別】・【】・0枚

エレナ・【】・【緑の牙】【琥珀の剣】・4枚

アレク・【強撃】・【赤の盾】【猛き角笛】・10枚

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― 新着の感想 ―
[一言] どんな沙汰が下るかねぇ
[良い点] 更新乙い [一言] 既得権益、疑心暗鬼、軽挙妄動~
[一言] 姫は何一つ悪くないけど姫がキッカケになってることは間違いなさそうな。慣れない早起きなんてするもんじゃないね!せめて屋敷で大人しく養生してりゃよかった(´・ω・`)ショボーン
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