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聖貨を集めて、ぶん回せ!【2巻発売中】  作者: 青木紅葉
5章・王都で色々ザックザク
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ズドドドドドドっと魔法の着弾音が響き渡る。


これは大規模魔法じゃなくて、普通の魔法のはずだ。

それでも訓練場にクレータの様な跡が出来てきているのが恐ろしい。


「これは何しているの?」


「基礎魔法で威力の向上具合を試しているの。杖を新調した時によくやるわね」


埃を吸わない様にだろうか?

扇で口元を隠しながらフィオーラが説明してくれる。


試し打ちか。

基礎魔法であの威力って事は、大規模魔法以外にも効果があるんだろう。


「見たところ威力も連射速度も変化が無いわね」


……効果は無かったらしい。


唖然としていると、魔法の連射を止めたジグハルトが近づいて来た。


「フィオ、硬いやつを頼む」


「ええ」


それだけ言うとまた離れていった。

わざわざ指定するって事は今度こそ大規模魔法か。


念の為アレクの後ろに隠れていると、その間にフィオーラが高さ2メートル程の壁を、離れた所に作り出していた。

厚さはわからないが、硬いやつって言われて出した位だし、以前俺が砕いた的よりは硬いはずだ。


「っ‼」


その硬いはずの壁が一瞬で砕け散った。

それ以前にいつ魔法を撃ったのかすら気づけなかった。


「……アレクはわかった?」


「いや……気を抜いたわけじゃ無いんだが……速すぎる。外での戦闘で何度も魔法を撃つところを見たが、あそこまで速くはなかった」


だよな?


更にフィオーラが複数の壁を出すが、どれも一瞬で砕けていった。


「ん?」


フィオーラが複数の壁を出し、ジグハルトが一瞬で砕く。

それを何度か繰り返したと思ったら、今度は一際巨大な壁を一つだけ出した。

どうするんだろうと見ていると、強烈な光が突如放たれた。


「くっ⁉」


「んぎゃっ⁉」


俺とアレク仲良く声を上げる。

そして間髪入れず、雷が落ちたような音。


そういえばこのおっさん「閃光」だったな……。


「ああ……クソっ、油断した。セラ、大丈夫か?」


「あのおっさん急に光りおって……!」


モロに見てしまったが、以前のダンジョンの時と違いすぐに視力は戻った。

加減でもしたんだろうか?

とりあえずどうなったか確認しようと壁の方を見たのだが……。


「どうよ……あれ」


「……すげぇな」


何というか言葉が出ない。


「分厚い物を貫通するってのは、割ったり砕いたりするより難しいはずなんだがな……」


貫通したおかげでわかったのだが、巨大な壁と思ったのは1辺3メートル程の立方体で、20センチ程の穴が綺麗に反対側にまで貫いている。


その魔法を撃ったジグハルトはフィオーラと何やら言葉を交わし、【竜の肺】を渡している。

ジグハルトの番は終わったらしい。

片手をあげ、こちらに近づいてくる。


「おう、悪かったな。目は大丈夫か?」


先程の閃光の事だろうか?


「ええ、気を抜いたつもりは無かったんですが……やられましたよ」


はははっと笑いながら答えるアレク。

俺の代わりにガツンと言ってくれていいのに……!


「【竜の肺】はどうだった?」


「あー……凄いな。まあ、外では話さない方がいいか。お嬢さんは学院は昼までだろう?屋敷で話そうぜ。今はフィオの魔法だ」


やっぱ凄かったのか……。

どう凄いのかも気になるけれど、ひと気が無いとはいえ確かに外で話す事じゃ無いな。

フィオーラの魔法は見るの初めてだし、そっちに集中しよう。


その前に……。


「フィオーラさんも光ったりする?」


大事な事だ。


「いや、あいつは光らねーよ。そのかわり、あの扇が見えるか?【月の扇】って名前の恩恵品で、魔力の消費はデカいが、火、水、風って要領で複数の属性を同時に扱えるらしい。派手だぞ」


フィオーラがいつの間にか持っていた扇。

アレはアイテムなのか。


話を終えフィオーラの方へ向き直ると、火球やら水球やら何かの球やらを自分の周囲に浮かせていた。

確かに派手そうだ……。


セラ・【隠れ家】【祈り】【ミラの祝福】・【浮き玉】【影の剣】【緋蜂の針】【妖精の瞳】【竜の肺】・0枚


セリアーナ・【範囲識別】・【】・29枚

エレナ・【】・【緑の牙】・2枚

アレク・【】・【赤の盾】【猛き角笛】・5枚

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― 新着の感想 ―
[一言] はじめまして。この作品を知って2日で追い付きました。 すっごい面白くて、のめり込みました。 セラのキャラが良くって好きです。 魔法もガチャでのスキルや加護だと思ってたけど、違う感じですか?…
[一言] >火球やら水球やら何かの球やらを自分の周囲に浮かせていた。 そして幼女も玉に乗って一緒に浮いていれば威圧感は凄くなりそうですね 火球・水球・何かの珠・玉に乗った幼女が飛んでくるカオス
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