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寝室での話は、セリアーナの「場所を変えましょう」という一言で一旦中断して、続きは隣の応接スペースに移って話すことになったんだが、そこでの話はやはり先程までと同様で、一応街の商会の状況なんかを話してはいたものの、本当に当たり障りのない内容のものだった。
そして、お茶を飲みつつのんびりとしたお喋りをしていたのだが、程なくしてミネアさんは、自分はこの辺で……と、侍女を連れて部屋を出て行った。
今部屋にいるのは、俺とセリアーナとエレナにテレサ。
フィオーラこそいないが、いつものメンバーだ。
ミネアさんが部屋にいる時は、俺も遠慮して真面目にしていたんだが……もうこのメンバーだったら気を抜いてもいいよな?
ってことで、先程からソファーに寝転がっていた。
話をするには少々行儀は悪いかもしれないが、この恰好が楽だしこのままでいいか。
「ねーセリア様。セリア様って別にミネアさんと仲が悪いとかそんなことはないよね?」
先程までの様子を思い浮かべながら、向かいに座るセリアーナに顔を向けてそう訊ねると、怪訝な表情を浮かべた。
「……何を突然言い出すの?」
「いや……さっきまでミネアさんが一緒だったけど、なんか話とか他人行儀な感じがしたんだよね。違うの?」
それを聞いたセリアーナは、「ああ……」と苦笑している。
「テレサ、私が来るまでは貴女たちだけだったんでしょう? セラは何を話していたの?」
「王都や王都圏の様子を簡潔に……でした。私が間に入る必要はありませんでしたね」
「ふぬ? 何かマズかった?」
どうせ後で話をするだろうから……って、あまり細かいことは話さなかったんだが、それが何か関係していたんだろうか?
テレサの反応だと、特に何か失敗したってわけじゃなさそうだけれど……。
「別にどちらでもよかったのよ。ただ、今回はまだ情報がハッキリしていないし、いくらお母様にでも私の口から伝えるわけにはいかなかったの。お前がどう話していたのかがわからなかったから探っていたのだけれど、それが余所余所しく見えたのかもしれないわね」
「あらぁ……遠慮しないで話しておいた方がよかったのかな?」
セリアーナの言わんとすることは何となくわかった。
確定していない情報を、セリアーナが他家に話すのはよろしくないから、この場合は俺の口から言った方がよかったって感じかな?
「今日の夕食後に皆を集めてリーゼルが報告をするの。お母様もその席に出てもらうし、そこで一緒に聞くことになるから問題はないわね」
そう言うと、セリアーナはテレサたち2人を見た。
そして、小さく頷いた。
俺はテレサには詳しく話していないが、どうやらエレナも聞かされていないっぽいな。
リーゼルたちと執務室に一緒に行っていたが、戻って来るのは随分早かったし、適当なタイミングで切り上げて来たようだ。
「執務室ではその話はしなかったんだね」
「ええ。お前もまだ情報が確定しているわけじゃないのはわかっているでしょう? 半端な情報を文官たちに与えても仕方がないし、後に回したわ。ついでに私の仕事もね。今頃リーゼルは子供たちと顔を合わせているはずよ」
「なるほどー」
部屋に戻って来るのが妙に早かった気がしたが、報告をしないだけじゃなくて、仕事も途中で切り上げてきたのか。
口に出せる情報に制限がある状況で、それに気を遣ったまま仕事をするよりは、仕事そのものを後に回す方が負担は少ないかもしれない。
まぁ、その辺の判断はセリアーナとリーゼルに任せよう。
「それじゃー、このまま夜まで過ごすの?」
「いえ。2人には今のうちに話しておくわ。2人の考えも聞かせてもらいたいもの」
「ほぅほぅ」
セリアーナの言葉に、俺は少しホッとして安堵の息を漏らした。
今回の一連の襲撃は、それぞれ分けて考えたら別にそんなに悩むようなことではないけれど、全体で見ると妙に手が込んでいるし、手間もかけている。
その割に結局狙いが未だにわからないままだ。
もう領地に戻ってきた以上は、そんなに警戒するようなことじゃないんだろうが、スッキリはしないままだ。
エレナとテレサなら、冒険者と騎士団員と為政者と……色々な面での考えを持っているし、ちょっと期待できそうかな?
セラ・加護・【隠れ家】+1【祈り】【ミラの祝福】【風の衣】
恩恵品・【浮き玉】+1【影の剣】+1【緋蜂の針】【妖精の瞳】【竜の肺】【琥珀の剣】【ダンレムの糸】【蛇の尾】【足環】【琥珀の盾】【紫の羽】【赤の剣】【猿の腕】・3枚
セリアーナ・【範囲識別】・【】・0枚
エレナ・【】・【緑の牙】【琥珀の剣】・4枚
アレク・【強撃】・【赤の盾】【猛き角笛】・10枚




