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聖貨を集めて、ぶん回せ!【2巻発売中】  作者: 青木紅葉
5章・王都で色々ザックザク
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核を潰した1頭を除き、俺が倒して死体が残ったままだった4頭の核をアカメが齧り、潰すことで死体が消えていく。

アカメの目を見ると、先程と同じように少し光っている。


「う~む……」


いつも通りだ。

試しに手のひらに移動するよう念じてみるが、ちゃんとその通りに動く。

頭をツンツンと突くが特に変わりは無い。


2組目のイノシシ6頭。


そのうち俺が後回しにし倒していなかった1頭だが、やはりアカメが倒したんだろう。

潜り蛇は索敵能力こそ高いが、戦闘能力はそれほど高くないと聞いていたんだけど、音も無く倒していた。

引っ張られるような感触は無かったし、恐らく横を抜ける際に、核を一撃で潰したんだと思う。

面白いものでダンジョン内だと、魔物同士で争ったりはしないそうだが、外の魔物であるアカメは違うんだろう。


強いじゃないか……。


セリアーナが【妖精の瞳】を使った時、アカメは俺より強いとか言っていたけど、それだけじゃ無い。

身体能力だけでなく、技術的なものも感じる。


それにしても、すり抜け様に核を一撃……俺のスタイルに近い気がする。

簡単な指示には従う知恵があるし、もしかしたら学んだのかもしれない。


手のひらから体を伸ばし、俺を見つめているが……ダメだ。

表情が読めない。


「まぁ……いいか」


戻ったらじーさんにでも相談してみよう。

少なくとも今まで言う事聞かなかったことは無いし、従魔が強いのはいい事だ。

いつも俺の体に潜んでいるし、護衛にもなる。


そう頻繁にあることでは無いけれど、アイテムを持ち込めない場所に出入りすることもあるし、頼もしいじゃないか。


胸元からタイマーを取り出し時間を確認すると、探索を始めてから40分弱。

少し早いが帰還を始めていい頃だ。


「よし。あっちもやっちゃおう!」


まずは放置したままの4頭の処理だ!



「おや?」


ダンジョンから帰還後まっすぐ屋敷に向かい裏へ回ったのだが、裏庭でじーさん、親父さん、アイゼンそしてアイゼンの従者達が、それぞれ距離を取りつつも仲良く剣を振っている。


じーさんが剣を振っている姿はしょっちゅう見ていたから、今更驚きはしない。

なんで木剣振り下ろしたら砂塵が巻き起こるのかとか、なんで当たってないのに地面がえぐれて行くのかとか、気にはなるけど、もう驚かない!


ただ、親父さんも結構いい振りをしているのは驚いた。

脳筋のじーさんが大暴れしながら領内の開拓を進め、その間に親父さんが周辺の領地と連携し統治を進めていたそうだ。

随分早い段階からセリアーナの婚約や新領地の開拓なんかを計画し、そして実際ほぼ達成していることを考えると、優秀な人なんだろう。


何度か挨拶程度だが顔を合わせた感じ、文官肌って印象を受けたんだが……。

まぁ、辺境で開拓最前線の領主だし、強くないと務まらないか。


アイゼンとその従者達は……どうなんだろう?

あまり強そうには見えないが、アイゼンは13か14歳って事を考えると、あんなもんかもしれない。

俺の見る目はともかく、アレクも悪くは無いと言っていたし。


ただ、彼より2-3歳年上の従者達は……。


エレナは領内の若い世代で一番才能があると言われているらしい。

彼女はセリアーナが持って行って、さらに他国出身とはいえ、それなりに名の知れていたアレクもだ。

ただ、側で働く人はいても側近と呼べるのはその2人だけで、3人目は俺だったりする。


俺の場合は特別枠に近い形だが、人手が必要になるセリアーナが側近を増やさなかったのは、穿った見方をすれば彼女の眼鏡に適う人物が、ゼルキス領にはもういなかったからとも言える。


出涸らしなんて言う気は無いが……がんばれアイゼン君。


さて……じーさんは気付いているかもしれないが、ここで浮いていても気付かれるかもしれないし、裏口は諦めて窓から入るか。


どこか開いている所はないかな……。

セラ・【隠れ家】【祈り】【ミラの祝福】・【浮き玉】【影の剣】【緋蜂の針】【妖精の瞳】・17枚

セリアーナ・【範囲識別】・【】・29枚

エレナ・【】・【緑の牙】・2枚

アレク・【】・【赤の盾】・4枚

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